スリザリンの継承者の正体
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微かにハリーの声が聞こえたような気がした私は眼を開けると目の前には床に倒れているジニーをハリーが抱き上げ私の名を叫んでいた
「リリス!リリス!」
「ハリー…?」
頭を締め付けるような痛みがあったが眼を見開き今の状況を確認すると、意識を落とすまではトムに犯されていたあの不思議な部屋とは違い薄暗い地下にいるようだ
裸だった私は何故か白いドレスに身を包み腕はあの蔓に巻き付けられ動けないようにされていた…
「リリシャーロ起きたのか、おはよう!
君の美しい身体をあのハリー・ポッターに見させる訳にはいかないからね、服を着せてあげたよ」
トムは胸元へとキスをすると吸い痣をつけ満足げに笑った
「一体どう言うこと、事の次第によっては許さないわよ?
トム、私の杖とハリーの杖を返しなさい」
トムへと睨むと"怒った顔も可愛いよ,と笑い、私の杖とハリーの杖をクルクルと回した
「トム、ジニーとリリスを助けて!」
「リリシャーロは大丈夫だがジニーはもう眼を覚さないよ、ジニーの魂のおかげで僕は実体化できたからね」
それを聞いた私とハリーは驚き地面に横たわるジニーを見つめた
ジニーが闇の魔法のかかった日記帳を一体どこで手に入れたか不明だが、このリドルがスリザリンの継承者としてみんなをこんな目に合わせたのね…
「ジニー・ウィーズリーが秘密の部屋を開けたんだよ、ジニーは自分がやっていることに気づいていない。
僕が操っていたからね…
だが段々ジニーはあの日記帳を恐ろしく思いある時捨てた、だが君が日記を拾った!
僕は最高に嬉しかったよ、僕が会いたいと思っていた君に…!
そして最後に僕の愛しのリリシャーロが日記帳を手にした、そのおかげでリリシャーロを僕のモノにできた…
感謝するよ、ハリー・ポッター!」
「どうして僕に会いたかったの?」
「ジニーが君の素晴らしい経歴をいろいろ聞かせてくれたからね、だから君と会って話さなければならないと思ったんだよ。
君を信用させるためあのマヌケなハグリッドを捕まえた場面を見せてやったのさ」
「君がハグリッドを嵌めたんだな!」
「そうさみんな僕の方を信じたさ、だがダンブルドアとフレーベアだけは違った…
あの2人は真逆の性格だがどこか似ていてね、僕を警戒していたよ」
「ダンブルドアはお見通しだったんだ!」
「監視の目がある中再び秘密の部屋を開けるのは危険だと判断した僕はあの日記に十六歳の自分をその中に保存した!
いつの日かサラザール・スリザリンの崇高な仕事を成し遂げようと思ってね」
「君は成し遂げていないじゃないか!
あと何時間かしたらマンドレイク薬が完成して石になって人達はみんな元に戻る!」
ハリーはトムに勝ち誇ったように言うとトムは鼻で笑った…
「穢れた血の連中を殺すことなどもう僕にとってはどうでもいいことだ、この数ヶ月僕の狙いは君だった。
これと言って特別な魔力を持たない赤ん坊がどうやって偉大な魔法使いを破ったのか…」
2人の会話を黙って聞いていた私はあの闇の魔法が施された日記帳とトムの異様な私への執着心とハリーへの興味…
薄々気づいていたがトムの話を聞いて確信した…
「トム、貴方は私とハリーの天敵ね?
ハリー、今すぐこの場から逃げて!」
「フフフッ、愛しいリリシャーロ。
聡明な君にはもう僕の正体がわかっているんだね…
ヴォルデモートは…
僕の過去であり現在であり未来なのだ、ハリー・ポッター…」
ハリーの杖を振るとトムは空中に淡く光る三つの文字を書いた
"TOM MARVOLO RIDDLE,
そしてもう一度杖を振り成し遂げようと名前の文字の並び方を変えた
"I AM LORD VOLDEMORT,
「汚らわしいマグルの父親の性を僕がいつまでも使うと思うかい?
僕は自分の名前を自分でつけた、魔法界のすべてが口にすることを恐れる名前を…
僕が世界一偉大な魔法使いになるその日が!」
ハリーはトムの正体がヴォルデモートだと驚いていたが声を荒げて叫んだ
「違う、君は世界一偉大な魔法使いなんかじゃない!
最も偉大な魔法使いはアルバス・ダンブルドアだ!」
「ダンブルドアは僕の記憶に過ぎないものによって追放され、この城からいなくなった!」
「いなくなったりしない、彼を心から信じる者がいる限り!」
ハリーの言葉に絶句していたトムの前に金色の羽を輝かせながらアルバスの飼っている不死鳥のフォークスがボロボロの帽子を持って現れた
フォークスは足に浮かんでいた物をハリーの手に落とし飛び去ると、ハリーの手にはあのボロボロの組分け帽子が握られていた
それを見たトムはお腹を押さえ笑い始めた
「ハハハハッ!
ダンブルドアが味方に送ってきたのはそんな物か!
歌い鳥に古帽子じゃないか!」
ハリーの側から離れスリザリンの石像へと手をあげヘビ語で何かを唱えた瞬間スリザリンね巨大な石の顔が動き、口が開くと中から何かがズルズルと這い出てきた
「ハリー!きっとバジリスクよ!
絶対に眼を合わせちゃだめ、逃げて!」
ハリーへと叫ぶと眼を見ないように走り始めたときフォークスが再び現れ、バジリスクの眼を潰しそれを見たハリーは走った
「眼を潰されたが臭いと音でわかるぞ、殺せ!」
トムが叫ぶと潰された眼から血を流しながらバジリスクはハリーを追いかけた…
縛られている手をなんとかして解こうとしたが動くたびに蔓が締め付け逃げる事は困難だった
「リリシャーロ、動けば動くほど蔓の締め付けは強くなる。
君の美しい手が血だらけになってしまうよ」
「トム、貴方は一体私をどうしたいの!?」
「どうしたい?
そんなの決まっているさ、今度こそ出逢えたんだ!
君は僕の側から離れさせない…」
私の唇へとキスをすると私は思いっきりトムの唇を噛んでやった
「ハリーに手を出すのはやめて!」
「痛いじゃないかリリシャーロ…
僕よりハリー・ポッターを選ぶのか!?」
「ハリーは大切な友人よ、貴方がヴォルデモートだと薄々きづいていた。
でも貴方が本当に心から愛してくれていたのを感じたから犯されても抵抗しなかった…
私の事が好きなら今すぐバジリスクを止めて!!」
私の言葉にトムは揺らいだようだったが、タイミングよくハリーが剣でバジリスクの口を突き刺し倒してしまった
バジリスクが床に倒れたのをみたトムはハリーがバジリスクの牙が腕に突き刺さっているのを見て勝ち誇ったように笑っていた
「ハハッ、リリシャーロの願いも虚しくハリー・ポッターは死ぬ!」
「リリスを離せ…」
バジリスクの毒で身体が痛いはずなのにハリーは囚われている私の心配をし、傷だらけのハリーを見た私は思わず涙が流れた…
するとフォークスがハリーの元に飛んで眼から真珠のような綺麗な涙をバジリスクの牙が刺さっていた傷口へと落とした
するとみるみる内なハリーの身体の怪我は治っていった…
「フォークスは不死鳥、その涙には癒しの力が宿ってる…
よかった…ハリーの身体の中に入ったバジリスクの毒は消えたわ!」
「まさか不死鳥の涙で治すとは…
しかし結果は同じだ、ハリー・ポッター!
二人だけの勝負といこう」
リドルが杖を振り上げた瞬間、フォークスがあの日記帳をハリーの膝に落とした
「ハリー!日記を破壊するのよ!
まだジニーは死んでないならトムは完全に実体化してない、まだ日記と繋がっているわ!」
私の叫び声にハリーはハッとしバジリスクの牙を掴むと日記帳へと突き立てた
するとトムの身体はバラバラになり大声で叫び悶えていた
「クソッ…こんな弱い子供にやられるなんて…
リリシャーロ…嫌だ…
君とまた離れるなんて…
リリシャーロ!!!」
身を捩りながらもトムは私に手を伸ばし助けを求めた
「トム…貴方は記憶…眠るべきだわ…」
日記帳からインクが溢れ出しトムは悲鳴を上げながら消え去った…
床に私とハリーの杖が音を立てて落ち、私の手首の蔓は消え今にも倒れそうなハリーへと抱きついた
「ハリー、貴方が無事でよかった!」
「僕こそリリスが無事でよかった、君がいなくなったあとハーマイオニーは石にされジニーとリリスがスリザリンの継承者に連れ去られたと騒ぎになってたんだ。
リドルに何かされなかったかい?」
「大丈夫よ、それよりもハーマイオニーが石にされちゃったの!?
秘密の部屋の怪物がバジリスクだと分かった後、セルロッタに手鏡を届けさせたんだけど役に立ったようね。
それよりもバジリスクとの戦いのとき助けれなくてごめんなさい、組分け帽子はゴドリック・グリフィンドールの剣を出してくれたのね。
フォークスがいてくれてよかった、バジリスクの毒を中和してくれたからもう大丈夫!
問題はジニーね」
グリフィンドールの剣と組分け帽子と杖を拾うと、ハリーの腕を肩に回してジニーの元へと急いだ
するとジニーが意識を戻しバジリスクの死骸やハリーの血だらけのマントを見てジニーは震えながら泣き出してしまった…
「ハリー…ッ…リリス…
私…貴方に言いたかったのに…言えなかったの…
パーシーが邪魔して…
私が全部やったの…
でもそんなつもりじゃなかったわ…リドルがやらせたの…」
「大丈夫よ、ジニー…
もう終わったから安心して!
今回のことは全部ヴォルデモートの仕業よ、貴方のせいじゃない。
貴方は気にしないでいいのよ、ジニーが無事でよかった!」
泣いて謝るジニーへと抱きつき悪くないと安心させると安心したのかジニーは小さな子供のように泣き叫んだ
落ち着いたジニーの手を握りハリーとともに暗いトンネルを抜けると岩がくずれロンとロックハートが現れ、ロンはジニーを見て抱きついていた
「ジニー!
生きていたんだね、よかった!
リリスも無事でよかった、一体何があったんだい?」
「もう終わったからいいのよ、それにしてもあのロックハートは何?」
ロンの側で石の上に座り鼻歌を歌いながら座っていたがいつものように私がいるのにうざい絡みをしないので不思議に思い指を刺した
「あー…
僕の杖を使って忘却術が逆噴射して自分にかかっちゃったんだ…
だから自分が誰で今どこにいるのかも僕たちが誰なのかもわかってない状態なんだ」
ロンの話を聞いた私は驚きロックハートを見ると"ここに住んでるの?,とチンプンカンプンな話をしてきたので本当なのだと理解した
「生徒に忘却術をかけようとした罰が降ったわね、とりあえずここから出ましょう!
フォークス、悪いけどみんなを上に連れてってくれる?」
ハリーの側を飛んでいたフォークスはの頭を撫でると"いいよ,と言っているかのように鳴いたので、みんなで手を繋ぎフォークスの脚をギュッと掴むと空高く舞い上がった
ロックハートが"すごい、魔法のようだ!,と興奮していたが気にすることなく嘆きのマートルがいる女子トイレへと着地した…
すると手洗い台が元の位置に戻りマートルがジロジロと私達を見つめてきた
「生きて帰ってくるなんて…
もしあんたが死んだら私のトイレに一緒に住めると思っていたのに!」
「ハリー、気に入られてるみたいね。
まさか秘密の部屋の入り口がこの洗面台だったなんて驚いたわ、二人とも助けに来てくれてありがとう!」
ハリーとロンの頬にキスをすると二人とも頬を赤く染めた
「さぁマクゴナガル先生の元に行かないと」
ハリーは肩にフォークスを乗せ、私達はミネルバの部屋へと向かった