デルフィニウムの花と賢者の石
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あの出来事から私達四人は仲良くなり、いつも四人でいることが多くなった…
季節は十一月になり寒いのが苦手な私はフェニス姉さんが大量に送ってくれた日本のホッカイロを身体中に貼り、手にも持ち寒がりな為毎日持ち歩いた
ハーマイオニーには"貼り過ぎよ,とバカにされたが寒さには勝てなかった
今日は図書館に借りた本を返しに行く予定があったので三人は先に談話室で呪文の宿題をする為別れ、一人で図書館へと向かった
ホッカイロを触りながら廊下を歩いていると背の高いハッフルパフ生とぶつかったが、男子生徒が抱きしめてくれたので転ばずにすんだ…
「おっと、すまない。大丈夫かい?」
「ええ大丈夫よ、寒いから前を見てなかったわ。
ごめんなさい」
「僕こそ本を読みながら歩いていたからすまない、あれ…
もしかしてリリシャーロ・フレーベアかい?」
「そうよ、リリスって呼んでちょうだい」
「話したかったけどいつも四人でいるから話せなかったんだ!
僕はセドリック・ディゴリー、ハッフルパフだ。
これはリリスのかい?」
「ありがとう、このカイロがなくちゃ私は凍えてしまうぐらい大切なものなの。
セドリックの噂は耳にしてるわ、イケメンでどの寮からも人気の高くモテ男でしょ?」
床に落ちたカイロをセドリック・ディゴリーは拾うと渡してくれた
「僕はそんなにモテないよ、彼女もいないし。
君の方こそハッフルパフでも有名さ!
美しく優秀そして性格も優しい!
だけどこないだのウィーズリーに飛び蹴りをしていたのには驚かされたよ」
「あちゃ…見られてたのね…
アレは友達を貶したロンが悪いのよ」
「アハハッ!
リリスは面白いね、もっと君と話がしたくなるよ。
よかったら友達になってよ!」
「フフフ、セドリックとはもう友達でしょ?
この本返したら暇だからいいわよ」
「図書館まで僕も一緒に行くよ、そういやグリフィンドールはハリー・ポッターが最年少シーカーに選ばれたんだって聞いたよ」
「そうなの!
ウッドが極秘にしてたみたいだけど、みんな噂しちゃうわよね」
優しいセドリックは図書館まで一緒について来てくれて、マダム・ピンスへと挨拶をし本を返すと図書館から出た
寒くてカイロを握っているとセドリックが左手で私の右手を握りしめてきた
「右手は僕が手を繋いで温めてあげるよ」
「ありがとう、セドリック!
本当冬だけは苦手なのよ…
セドリックの手、温かい…」
恋人のように手を繋ぎ歩く二人を廊下をすれ違う生徒達はヒソヒソ声で喋っていることなど、寒いことしか頭にない私は気づいていなかった
角を曲がるとベンチがあったので座ることにしたが何故かセドリックは膝の上に私を座らせ自分の着ているローブを寒くないように巻き付けてくれた
「寒がりなリリスもこれで温かいだろ?」
「セドリックの体温で凄く温かい…
ふぁ〜…最近寒くなったでしょ?
寒すぎてちゃんと寝れてなくて…」
「大丈夫かい?
リリス、顔が白いよ…」
「フフフ、それは元からよ。
あんまり日焼けしない体質なの!
そうだ、セドリックにもこれあげるわ!」
制服のスカートのポケットから未使用のカイロを手渡した
「これは私が持ってるホッカイロ、袋から開けて揉むとしばらくしたら温かくなるから寒い日にはいいわよ!」
「ありがとう、これってもしかしてマグル製品かい?」
「日本のマグル製品なの、寒がりな私のために祖母が送ってくれたの」
「フレーベア家がマグル製品を大好きなのは噂で耳にしてたけど本当だったんだ」
「特に日本製はおすすめ。
魔法より素晴らしい物がたくさんあるの…
ふぁ〜…今度カップラーメンも食べさせてあげるね…」
「リリス…大丈夫かい?」
「うん…なんか温かいから…
眠くなってきちゃった…
セドリックが抱きしめてくれるから…」
「リリス…君は可愛いお姫様だね…
少し寝るといい、僕があとで起こしてあげるから」
セドリックは優しく微笑むと頭をそっと撫でてくれて、それが凄く気持ちよくて私の瞼は限界にきてしまいウトウトと夢の中へと入ってしまった…
眠った私に微笑むとセドリックがおでこにキスをしたことなど私は知る由もなかった…
眠っている私を腕の中で抱きしめてしばらく座っていたが、時計を見るとお互い寮へと戻らないといけない時間になっていたのでセドリックは私を起こさないように抱き上げるとグリフィンドールの塔へと歩き出した
腕の中で気持ち良さそうに寝るリリスを見ながらグリフィンドールの塔の前を歩いていると、ウィーズリーの片割れと出会った
「デゴリーがなんでリリスを…」
「リリスが寝てしまったからここまで送ってあげたんだ、寮の中までは僕には無理だから君にお願いできるかい?」
「あぁ…」
ジョージはセドリックの腕の中でぐっすり眠っているリリスに少し苛立ちを感じたが、リリスを預かると起こさないように慎重に抱きしめグリフィンドールの寮へと入った
先程まで賑やかだった談話室には誰一人おらず女子寮には男子生徒は入れない決まりなのでジョージはどうするべきか悩み、とりあえず暖炉の前のソファーへとリリスを寝かせた
すると目が開き欠伸をしながらリリスが起き上がった
「ふぁ〜…あれ…セドリックといたはずなんだけど…
ジョージが談話室まで運んでくれたの?」
「眠り姫をデゴリーが運んでくれて寮には僕が運んだだけさ…
てかリリス!?
僕がジョージってわかるのかい?」
「寝ぼけててもどっちがフレッドでジョージかぐらいわかるわよ…
爆睡しちゃってたや、セドリックに悪いことしちゃったや」
「僕とフレッドの見分けはママだってわからないのに…
リリス、君は最高だよ!
さっきまでなんかイラってしたけど、吹き飛んだよ!」
起き上がった私にジョージは抱きつきソファーへと押し倒される体勢になった…
「ジョージ、重い!
てか寒い…カイロがもう冷たくなってる」
「リリスは本当に寒がりだな」
「ホグワーツは寒すぎるのよ…
おかげで寒いベットで爆睡できなくて睡眠不足だったの」
「だからデゴリーの腕の中で爆睡だったのか…
アレを見るのはなんか嫌なんだよな…
よし!冬の間だけ僕がリリスを温めてあげるよ、ちょっと待ってろ!」
ジョージは男子寮へと走っていくと毛布を持って談話室へと帰ってきた
「まさかだけどジョージ…
談話室で寝るの?」
「一緒に寝れば温かいからリリスも寝れるだろ?」
杖を振るとジョージはパジャマに着替えソファーへと寝転び、毛布を持ち上げて中に入るように手招きしてきた
「私にはありがたい話だけど…
ジョージ、彼女が見たら怒らない?」
「付き合ってる女の子いないし、リリスは僕の妹みたいな存在だから気にしないさ。
さぁ明日はスリザリンとクディッチだから寝ようぜ!」
ジョージが気にしないならいいかと納得し、杖を振りモコモコの温かいパジャマを着るとジョージに抱きつき毛布の中へと入った
「温かい…
これなら寝れそう…
ジョージありがとう、おやすみなさい」
「あぁリリス、おやすみ」
お互い頬におやすみのキスをすると瞼を閉じて眠りについた…