12年後の現代
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過去でヒナにプロポーズしたオレは現代へと帰ってこれた…
何故かタキシード姿でお手洗いに立っていた
戻ってこれた!
間違いない、直人が…
生きてるって事だ!!!
でもなんでタキシード?
そしてどこだここ?
辺りを見渡していると、外から鐘の音が鳴り響いていた
タキシードに鐘の音…
え?
これってまさか!!
急いでお手洗いから出るとオレが予想していたように結婚式場だった
「遅い!もう!披露宴始まっちゃうよ!?」
ドレス姿の12年後のヒナが目の前に現れ、オレは嬉しくて涙が流れた…
「もう主役待たせてどうするの?」
「主役?」
「今日は林田君の結婚式でしょ!?何言ってるの?ホラ早く早く」
ヒナに会えて感激していたオレを引っ張り、過去から帰ってきたオレは展開について行けず…
ヒナに引っ張られながら式場へと向かった
「おせえぞ、タケミっち」
「早く座れよ」
式場へと入ると純白のタキシードに身を包んだ林田君ことパーちんくんが花嫁さんと座っていた
式場の席にはオレの顔見知りの人達がたくさん座っていた
「えー…本日はお日柄もよろしく…え…えーっと雲一つなくて…えーっと晴天で…」
カチカチに緊張していたパーちん君が話すと"天気予報か!,っと笑いながらヤジが飛んだ
「うっせぇ!パーちんの脳みそは干からびてんだよ!カラカラだぞ!?」
「ペーやんがいつも一番ひでぇ」
「うっせぇ!三ツ谷」
現代のぺーやんくんと三ツ谷くんがいつものように騒いでいるのが目に入った
「ぺーやん君うるさいっスよ」
「テメェらマジうっせぇ!!殺す!!」
「兄ちやんが一番うるさい」
現代の八戒は柚葉ちゃんと席に座り、スマイリー君とアングリー君もアフロを一つに結びお揃いの髪型で出席していた…
「おいおい、パーちんはまだ喋ってんぞ」
「みんなひでぇよなぁ。な?タケミっち」
ドラケン君と千冬にイヌピー・一虎くんも席に座り楽しそうに笑う姿を見て、オレはみんなが生きてることが嬉しくて涙を流した…
「…どうしたの?」
「…なんか信じられなくて」
この時あまりの出来事に重大な事を見落としてたんだ…
"それではケーキ入刀,っと司会の人が言うぺーやん君が"パーちん男みせろー,っと叫び、一虎くんは"はやく,っと騒ぎ立て携帯を片手に写真を撮っていた
オレとヒナは席に座り、パーちん君のケーキ入刀を眺めていた
「ふふ、知ってるよタケミチ君。12年前の今日こっちに帰ったんだもんね」
ヒナがオレの手を握ってきた…
「すごいね…あの頃のタケミチ君は今のヒナと同い年なんだ、待ってたよずっとこの日が来るのを。おかえりタケミチ君」
「夢じゃないよね?」
号泣するオレをヒナは"ほっぺつねろっか?,っと言ってきた
「待ってたのはヒナだけじゃないよ」
「笑っちゃうよな!オレらからしたら12年!けどオマエからしたらさっき別れたのばっかなんだろ?」
「すげー話だよなぁ。今オレらに命があんのもオマエのおかげって事だもんな」
「千冬…ドラケン君…」
"ありがとな!タケミっち!!,
12年後の千冬とドラケン君に感謝され、会えた感動にまた涙を流した…
「タケミチ君はすごいね…一体何人の命を救ったんだろう」
「…オレ一人じゃ何もできなかったよ、みんなが助けてくれたから…」
「オイオイオイ!そこのテーブル、何勝手に盛り上がってんだよ!?主役はオレだぞ!?」
「バーカ、結婚式の主役はオマエじゃなくて花嫁だろ?パーちんは脇役」
「なんだと!?」
オレとヒナ達が座っていた席が盛り上がってたのをパーちん君が怒ってきたので、ドラケン君がすかさずツッコムとまたキレて怒り狂っていた
パーちんは家業を継いで大金持ち、花嫁は幼なじみらしい、ぺーやんは今もパーちんの側近
三ツ谷君は駆け出しのファッションデザイナー、もちろん将来有望の!
八戒はなんと海外で活躍するトップモデル!
ユズハちゃんは八戒のマネージャー!
「タカちゃん早く出世してオレと仕事しよ?」
「オマエすぐ天狗」
2人とも凄く美男美女の兄弟になっていた
河田兄弟は二人でラーメン屋をやってる、店の名前はもちろん"双悪,
「ウチのラーメン食べにきてね」
「殺人級にウメーぞ!」
アングリー君は過去と同じように怒った顔で、スマイリー君は笑っていた
千冬はペットショップの経営者で、一虎君は千冬の店を手伝ってるらしい
「なにジロジロみてんだ?コラ」
会場から出て中庭に出る為歩きながら千冬と一虎君を見つめた
そしてドラケン君はイヌピーと一緒にバイク屋を経営
「イヌピーキャブレター発注した?」
「うん明日届くって」
東卍のみんなが幸せに暮らしている現代にオレは安心していた…
「タケミチ君。ついに…ですね。やっぱり君は成し遂げた」
ナオトが生きてオレの目の前に現れ、"ナオトぉぉぉ!!!,っと叫び嬉しさのあまり抱きついた
「よかった、生きてたんだな!!」
「そりゃあ…トリガーのボクが死んだら、タケミチ君は現在に戻って来れませんし」
「そうだけどさぁ」
「タケミチ君ミッションコンプリートです。姉さんのいる世界だ」
パーちん君の花嫁さんがブーケを投げると、ヒナがブーケを受け取っていた
そう…
今までで最高の現在…
でも
「あのさ…マイキー君といっちんはどこにいるの?」
あの2人がいない事にオレは気がつき、ドラケン君と千冬に質問した…
「タケミっちー、久しぶりだな」
オールバックで髪を纏めたスーツ姿の少し恐めのお兄さんがオレに笑いながら手を振ってきた
「もしかして…いっちんのお父さんの基さんですか!?相変わらずイケメンですね!」
過去のいっちんのお父さんはいつも前髪をマイキー君みたいに上げてたから、現代の基さんだとオレは気付くのが遅かった
「ハハッ、あの頃よりおっさんだぞ。今日は樹の代わりにパーちんの結婚式に参加してんだ」
「いっちんもマイキー君も見当たらないから、ドラケン君に聞いてたところだったんですよ!
パーちん君の事凄く心配してたいっちんが結婚式に参加できないなんて、何かあったんですか?」
マイキー君の名前を出した瞬間、基さんとドラケン君千冬の表情が一瞬真顔になったがケラケラ笑いだした
「ハハッ、心配すんな。樹は今海外に勉強しに行ってんだ。ほら、昔店だしてカフェしたいって言ってたろ?店出してんだけど、本場のバリスタ学びたいって今海外に行ってんだ」
「すげー!!さすがいっちん、夢叶えるために頑張ってんスね!!」
「マイキーは今海外で飲食店の経営してるんだ」
「大成功してんだぜ!今日も本当は来る予定だったんだけど急に"仕事が入った,ってよ」
ドラケン君と千冬の話を聞いたオレは素直に"すげぇー,っと驚いていた
「マイキーもいっちんもオマエに会いたがってたぜ!」
「さすがいっちんとマイキー君っスね!」
オレはいっちんとマイキー君も幸せになっているのだと信じていて…
話している時にドラケン君千冬基さんが目でお互いを見つめていたことなど知りもしなかった…
するとスーツに身を包んだ1人の男性が基さんに近寄り肩を叩いた
「基様…もう時間が」
「獅稀わかった、タケミっちー!日向ちゃんと幸せになれよ、女を泣かす男にだけはなるな。ドラケン、千冬。最後まで見れねぇですまない、またな」
過去でいっちんの護衛についていた眼鏡をかけた獅稀さんが基さんの側近として働いているようだ
「基さん、わざわざパーの為に時間作ってくださりありがとうございました!」
ドラケン君が基さんに深々と頭を下げると、基さんはオレに手を振り獅稀さんと式場を後にした…
「基さん、相変わらずイケメンだったな…」
「あの人の家系はみんな綺麗だからな。ちなみに今の現代では基さんが神羽会会長だからな」
「マジっすか!?ならいっちん関東一のヤクザの娘じゃないですか!!」
ドラケン君の言葉を話を聞いたオレは驚愕していた
「基さんに言われたんだ…絶対ヒナちゃん泣かせんなよ」
「千冬、絶対泣かせないって!」
オレの笑顔を見た千冬とドラケン君は笑い、パーちん君の結婚式は無事に終わった…
「なんだよー、いっちんもマイキー君もなんかあったのかと思っちゃったよ。今日会えなかったのは寂しいけど、まぁ2人とも忙しくて来られないなんて順調な証拠だし」
「うん…私たちも忙しいし時間できたらゆっくり会えるよ」
ヒナと歩いて帰っていたオレは足を止めた
「…ん?私たちも?」
「そっ!今タケミチ君もヒナも一番忙しい時期、私たち6月…3ヶ月後に結婚式がひかえてるから」
「え!!?」
「待ってたんだ、12年」
「…ヒナ…」
「君はたくさんの人の人生を背負ってずっと頑張ってきたんだもん、その分いっぱい2人で幸せになろうね。さっ大変だよこれから、式場は押さえたけどもう予算がパツパッ。まだドレスできてないし、タケミチ君明日ドレス見てきてくれない?」
ヒナ…
もう十分幸せです!!
オレは幸せな現代に心がいっぱいになり、また目から涙を流した…