東京卍會解散
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日向ちゃんとタケミっちーとのプロポーズを見た後みんなと別れた私は、万次郎に迎えに来てもらう為連絡したがなぜか繋がらなかった…
なのでスーパーで晩御飯の材料を買い歩いて佐野家まで帰ってきた
いつものように勝手に佐野家に入り台所を使い、今日はタコ飯とメバルの煮付けに茶碗蒸しを作り始めた
全部作り終えて使った食器を片付けていると、万次郎のお爺ちゃんが台所に来ていつものように椅子に座った
「いい匂いだな、今日はタコ飯かの?」
「あったりー!今日はタコ飯とメバルの煮付けと茶碗蒸し!さきについでおくから食べてて」
万次郎のお爺ちゃんの分だけ晩御飯を用意すると、私はブーツを履き離れの万次郎の部屋へと呼びに行った
夜なのに部屋は何故か電気がついてなくて疑問に思ったがドアに手をかけた
ドアを開けると何故か知らない女性の靴があり、部屋は真っ暗だが何故か女の喘ぎ声が部屋の中に響いていた
私は目の前で起こっている事が理解できず、恐る恐る部屋に入り電気をつけた
するとベットに知らない女性と万次郎が裸でベットの上で抱き合っていた…
「万次郎…何これ…」
「んんッ…眩し…あんたこそ誰?」
「万次郎…なんで裸なわけ…意味わかんないんだけど…説明して…!」
今日の朝までいつものようにここで万次郎と寝てた私にとって、万次郎の行動に私は頭で理解ができず声を荒げた
「なんで裸か…言わないでもわかんだろ…今この女とHしてんの…いっちんわかんねぇの?」
「んぁッ、ちょっと!彼女さん見てんのに…あぁんッ」
私が目の前にいるにもかかわらず、万次郎は抱きついている女の胸を舐めていた
私を無視してヤリ始める万次郎に腹が立った私は顔を殴ったが受け止めらた
「万次郎…話聞けや!!」
「邪魔すんなや!!いっちんに飽きたんだよ…オマエじゃオレを満たすことはできない、オレらは…終わりだ」
「何それ…急に意味わかんない…なんか理由あるんでしょ?そんな理由じゃ納得しない!!」
「オマエはもうオレの女じゃない…今すぐ出てけ!!お別れだ、いっちん…」
万次郎が本気で蹴り飛ばしてきたので私は受け身が取れず、壁に身体を打ちつけた
頭から少し血を流し血を手で拭きとると、キレた私は素早く裸の万次郎に同じように腹に蹴りを入れ吹き飛ばした
「わかった…そこまで言うなら…万次郎と別れてあげる…その女なら満たしてくれるんでしょ?さようなら…」
左薬指につけていた万次郎とお揃いの指輪を、万次郎に向かって投げ捨てると部屋から出ていった
万次郎と女の前では泣くもんかと我慢し、私は母屋のお爺ちゃんが待つ台所に戻った
「樹!その血、どうした!?」
頭から血を流す私を見たお爺ちゃんは異変に気づいた
「お爺ちゃん悪いんだけど…これからはご飯作りに来れなくなっちゃったんだ。だから今日で最後、今までお世話になりました…万次郎とは…今さっき別れたから…もうここには来ない…」
「このケガ…万次郎がやったのか!あのバカ孫…女に…ましてや自分の女に手をあげるとは!!儂が許さん!!」
万次郎を張り倒そうとするお爺ちゃんを行かせないように腕を引っ張り、"もういいから…,っと呟くと万次郎のお爺ちゃんは"バカ孫がすまん,っと謝ってくれた
「お爺ちゃんありがとう…お世話になりました」
頭を下げてお爺ちゃんに挨拶すると、私は佐野家を飛び出した
私は走って走って…
我慢していた涙が一気に溢れ出した…
道行く人が泣きながら走る私に驚き見ていても、今の私にはそんなことも気にならず
ただただ泣き叫んだ…
走っていた足が止まり、電信柱の側で私はふと泣き崩れてしまった…
すると一台のバイクが私の目の前停まり、背の高い男が降りてハンカチを私に渡してきた
「樹…こんな所で何泣いてんだ…ほら使え。綺麗な顔が台無しだ…」
泣いていた私は誰かわからなかったがハンカチを受け取り涙を遠慮なく拭くと、ハンカチを渡してくれた男を見上げた
「ありがと…君は…確か天竺と揉めてたときに渋谷駅でバイクに乗せてくれた奴…あぁ、勝手にキスしてきた野郎か…」
「寺野南(てらのサウス)だ、名前覚えとけって言ったろ。なんで泣いてんだ?」
「うるさい…ほっといて!サウス…今は絡めないからどっか行って」
「泣いてる女を無視して行けるわけねぇだろ…ほらよっと!」
「ちょっ!うわぁ!!」
座っていた私をサウスが抱き上げ、自分のバイクに乗せヘルメットを無理矢理被せた
「しっかり掴まってなきゃ落ちるぞ」
「ちょっと!待て!!降ろしてって!」
私の返事を聞きもしないでエンジンをかけバイクを走らせたので、仕方なしに私はサウスの腰に手を回して落ちないようにした…
しばらく走りいつの間にか東京タワーが見えてどうやら港区を走っているようだ…
夜空は星が輝いて凄く綺麗だったが、私の心は真っ暗くドス黒かった…
サウスは煌びやかな建物の前にバイクを停めると、私をバイクから降ろして手を繋ぎ建物の中へと連れてった…
入り口にスーツ姿の男が立っていて"寺野様いつもありがとうございます,っと頭を下げて扉を開けた
「オレの連れだからいいよな?ほら、樹行くぞ」
「ちょっと!いい加減私の話聞けや!」
サウスに無理矢理連れられ中に入ると、そこはクラブで薄暗いホールには青や赤のライトが光りDJがノリのいい音楽を鳴らして飲みながらたくさんの人が踊っていた
「私中学生なんだけど…ここ場違いだよね…」
「オレが連れて来たんだ、誰も咎めれない。ガキでも飲みたいときがあるだろ?まぁ座れ」
強引なサウスは私をまた引っ張ると、バーカウンターに無理矢理座らせサウスも隣に座った
「なんでこんな事になってんのよ…はぁ…」
「樹、泣き止んだな。何飲む?オレはいつもので、樹弱いのがいいか?」
「はぁ…未成年で飲酒。しかもクラブ…あぁ!!もう!!こんな状況!全部あのバカのせい!!サウスもし潰れたら泊まらせてね!お兄さん!ウィスキーをツー・フィンガー」
バーのお兄さんは少し驚いてサウスの方を見たが、"出してやれ,っと言われたのでウィスキーをタンブラーに指二本分程の量を注ぐと私の前に出してくれた
"いただきます,っと言うと一気に飲み干した
「樹、オマエ初めてじゃないな…ツーフィンガーなんて初めての奴が言う言葉じゃない」
「美味し!まぁね…言っとくけど、私お酒強いから…せっかくサウスが連れてきてくれたし、気分転換に楽しまなきゃ損でしょ?」
「お強いんですね、樹さん。次はジンをどうぞ」
バーテンダーが注いでくれたジンも一気飲み干した
「んで泣いてたのは一体何があったんだ…?」
「それ聞いちゃうの?まぁあんな私をサウスは拾ってくれたからね…佐野万次郎と付き合ってたけど、浮気現場に居合わせ別れて号泣してたってわけ」
飲んでいたお酒をサウスは吹き出した
「マジか…オマエらの噂はオレらの耳にも入るぐらい上手くいってたと聞いたが…」
吹き出したお酒をサウスが貸してくれたハンカチで拭き取ってあげた
「そんなに噂されてたの?怖ッ…まぁ万次郎とは別れたから、私じゃあのバカを満たすことはできないらしいよ…ああ!!マジムカつく!!お兄さん!ジンをタンブラーいっぱいに注いで!ツーフィンガーなんかじゃ足りない!!」
私のワガママにも答えてくれて、バーテンダーのお兄さんはタンブラーに並々のジンを入れてくれたので一気にそれも飲み干した…
「オレはタイミングよく樹に出会ったってわけか…神様の悪戯か、樹オレの女になれ!」
「無理でーす!しばらく男はいらなーい、それに君のこと名前以外知らないもん」
私はサウスの唇に人差し指を当てると、ほんのり赤く染めた私の妖美な顔にサウスは一瞬固まった
「アハハハッ!サウス可愛いね!お兄さん、おかわり作っといて!お手洗い行ってきまーす!」
強い酒を早いスピードで体に入れたからか少し酔ってテンションが上がり、椅子から降りてお手洗いへと向かった
「サウスさん…あれが東卍のいっちんですか、魔性の女ですね…中学生には見えませんよ…」
「東卍の壱番隊隊長だった場地圭介と総長の佐野万次郎の女だ…いい女だろ?喧嘩も強く美しい…男を魅了する女だ。オレ達不良共の中で樹は人気高い…
溺愛していたはずの佐野万次郎が何故樹を突き放したかは知らないが…
これは手に入れるチャンスだな…」
私が席を離れたあと、サウスとバーテンダーのお兄さんがそんな会話をしていたなど私は知らないでいた…
お手洗いを済ませると手を洗いながら自分の顔を鏡で見ると、泣きすぎて目の周りは腫れていた
「最悪…化粧ものいてるし…はぁ…なんでこんな事になったんだろ…」
万次郎とはうまく付き合ってたと思っていたのは…
私だけだったのかな…
なんも前触れもなかったし、普通に昨日も一緒に寝たし…
やめよ!今は考えたくないや…
顔を洗いハンカチで拭くとお手洗いから出た
すると通路で二人のチャラついた男が女の子二人に怪しい薬を買うように勧めていて、女の子達は嫌がるも逃がさないように捕まえられ困っている様子だった
万次郎の事でイラついていた私は憂さ晴らしに丁度いいやと思い、男達の腕を掴み女の子を逃してやった
「ねぇお姉さん達嫌がってんじゃん?しつこい男は…嫌われちゃうよ?ほら、逃げちゃった」
「邪魔してんじゃねぇよ、ガキ。ちッ、逃げられたか」
「綺麗な顔してんじゃん♡ガキだけど、オレ達と遊んでくれんの?」
チャラついた男が私の胸に触ろうとしたのでニコッと微笑むと、掴んでいた腕を離して男達の顔面同士を叩きつけ二人同時に壁へと蹴り飛ばした
「クズが…触んじゃねぇよ。まったく…弱すぎて憂さ晴らしにもなんない…」
その場を立ち去ろうとすると、背後に気配を感じて振り返り殴ったが手を受け止められた
「ふーん、オレに気づいたか…やるね、樹」
髪を一つに結び、口に棒を咥えた男が立っていた
この男、なんで私の名前を知ってる…
足音を立てずに私の背後に気配を消して回り込んできた…
しかも美男子、なーんかどっかで見たことある顔なんだよね…
右手を受け止められたまま男の顔をじっと見ていると背中に誰かが抱きついてきた
「樹、こんなとこで夜遊びとは感心しないな。基に知られたらやべぇぞ」
首元に手を回され背中に乗ってきた男は煙草の煙を口から吐き私の顔にかけてきた
「ゴホッゴホッ…何すんのよ…!」
「酒臭!?中坊がなーに飲んでんだよ」
咳き込み男達をよく見ると、幼い時に真一郎くんと一緒に黒龍にいた明司武臣(あかしたけおみ)と今牛若狭(いまうしわかさ)だった
「タケちゃんとワカちゃんじゃん!!なんでこんなとこにいんの?」
「お前こそ、ガキが遊びに来る場所じゃねぇだろ?しかも酒なんて飲みやがって…」
「タケちゃん!!基には内緒にして!!ここに来たのは今日だけだからお願い!!」
手を合わせて明司武臣ことタケちゃんに、基にバレたらやばい私は頭を何度も下げた
「樹もなんか事情あるみたいだし、見逃してやったら?」
「さすがワカちゃん!」
「樹、さっきオレってわかってなかったよね…」
「えへへッ、なんか見たことある美男子さんだなって思ってた…ちゃんと今は思い出したよ!ワカちゃん、相変わらずイケメンだね!」
「煽てもだめ…」
ワカちゃんが頭にチョップを入れてきたので痛くて頭を押さえた
「はぁ…黙っててやるから、ツレはいんのか?さっきみたいなのがいるからここから早く出ろ」
「タケちゃんもイケメンだけど、基みたいにウザい…」
「あ?樹。チビで可愛かったのに言うようになったな、基に電話するか」
「嘘嘘!!タケちゃん大好き」
電話を掛けようとさしたタケちゃんに抱きつき頬にキスをした
「オマエッ!はぁ、酔ってんな…ツレのとこまで一緒に行ってやるから早く帰れ」
「樹酔っ払うと基並みにめんどくさそう」
「はぁ?私はまだ酔ってなんかないし!戻ってまだ飲むんだから!」
右手にタケちゃん左手にワカちゃんの腕を掴み、テンションの高い私はサウスの待っているバーカウンターまで帰った
「サウス!ただいまー!」
「遅ぇ!へぇ…これは驚いた…樹、なんて奴らと一緒にいんだ?」
座って飲んでいたサウスは椅子から降りて何故かタケちゃんとワカちゃんを睨み、タケちゃんとワカちゃんもサウスを見て睨み返していた
そんな三人を私は無視してタンブラーにジンを入れてくれていたのを一気に飲み干した
「樹気が変わった、ツレがコイツならオレが連れて帰る」
「樹…悠長に飲むな」
「ぐへッ…首はだめだって!ワカちゃん」
首元を引っ張れてバランスを崩した私はワカちゃんに抱きしめられていた
「フォルテシモ!!」
「あ?いきなり何すんだ…寺野サウス…」
サウスがタケちゃんに殴りかかり、タケちゃんは煙草を吸いつつ簡単に打撃を受け止めた
タケちゃんがサウスを殴ろうとしたので素早く二人の間に入り、私はタケちゃんの打撃を受け止めた
「タケちゃん!殴っちゃだーめ!大人しく帰るからここは引いてくれないかな?サウス、悪いけどこの二人は私の知り合いなんだ…帰りは二人に連れて帰ってもらう。サウスのおかげで少し気が紛れた強引だったけどありがと!」
「樹…帰るぞ」
「樹!!オレならオマエを大切にしてやる!!諦めないからな!」
「私は簡単に落ちないよ。あっ、お金よろしくね」
サウスに手を振ると、タケちゃんとワカちゃんに連れられクラブを後にした
黒塗りの高級車の後部座席にワカちゃんと乗り、タケちゃんは運転席に座り車を走らせた
「樹…寺野サウスと知り合いなのか?」
「知り合いっていうのかな…?サウスは優しいよ、泣いてる私を拾ってくれたんだ。てかタケちゃんとサウス…敵対してる感じだね」
ポケットからサウスの貸してもらったハンカチを手に取った
「今度返さないとな…タケちゃんワカちゃん!飲み足りないから飲み直そうよ!!」
「オマエは帰るんだ、だいたい未成年だろ!基にバレたらオレらがアイツにマジでやられるんだからな」
「帰っても基仕事でいないもん…今の家の場所、タケちゃん知らないでしょ?帰してもいいけどそこらへんの男捕まえて飲みに連れてってもらうから…」
「諦めて家で飲ませたら?ないとは思うが…中坊に手ぇ出すなよ、ここでいい。樹はまだ子供なんだからほどほどにしとけよ」
車を停めるとワカちゃんは車から降りて私に手を振ると家へと帰ってしまった
後部座席に一人寂しく乗るのが嫌だった私は助手席へと移動した
「オマエ!はぁ…お願いだから大人しくしといてくれ」
「ワカちゃん帰ったから別に助手席に移動してもいいじゃん。てかタケちゃんとワカちゃんと会うの真一郎くんが亡くなって以来だね。二人とも大人だね、私も早く大人になりたいな…」
「ガキはガキらしく今しか青春できないぞ、今を楽しめ」
「今を楽しめか…よし!!今日はタケちゃんちで飲みまくるぞ!!」
「なんでそうなるんだよ…」
溜息を吐きながらも優しいタケちゃんは連れて帰ることなく、自分のマンションに私を連れ行ってくれた
"お邪魔します,っと言って玄関を入るとシンプルに整えられた部屋ですごく清潔感があり居心地がよかった
キッチンのお酒を物色すると大好きなスミノフのウォッカとバカルディのジン・スターオブボンベイを手に取り、勝手に食器棚からグラスを取るとソファーに座り勝手にグラスに注いで飲み始めた
「樹風呂先に入っとけ、用意してるから。あ?オマエ…なーに人様の家で家主のように勝手にやってんだ…」
「タケちゃんと私の好み合うかも!勝手に飲ませてもらってまーす♪お風呂後でいいよ、タケちゃん先に入ってきて!」
「しかもストレートで…本当に中学生かよ…わかった、先に入ってくるから好きにしてろ」
「ほーい…」
お酒を飲みながら携帯を開くと、私の待つ受けは解散日のあの日みんなで撮った写真だった
万次郎からメールでもきてるかと思ったが、基からのいつものメールしかきておらず携帯を閉じてグラスのウォッカを飲み干した
万次郎のバカ!
人一倍寂しがり屋で甘えん坊のくせに…
きっと急に別れを切り出したのは何かアイツの中で思うことがあったんだろう…
真一郎くんに圭くん、エマちゃんもいない…
そして東卍も解散した今の万次郎は孤独に耐えられるわけない…
あんな女使ってわざと別れる演出しやがって!
裸でヤリ合う万次郎とあの女の場面が頭に浮かび上がると苛立ってきたので、お酒を飲み忘れることにした
グラスを何杯も注いで飲み、タケちゃんがお風呂から出てくるまでにいつの間にか2本空けてしまった…
「おいおい、ウォッカにジンの瓶…2本とも空けたのか。風呂場までいけるのか?」
「タケちゃーん、余裕だし♪シャワー貸りるね!」
さすがの私も酔ったのか立ち上ったとき、フラついたがなんとか歩いて風呂場へ向かった
服を脱ぎシャワーを浴び頭と身体を綺麗に洗い流した…
だがあの万次郎と女がベットにいる場面が嫌というほど頭の中に流れてくるので、水に切り替え頭を冷やした
「風呂長すぎるだろ…樹!起きてるか?」
風呂場の扉をタケちゃんが叩いてきたので水を止めて扉を開け、バスタオルを取り身体を拭いた
「うざい場面が頭に流れるから頭冷やしてただけ」
「オマエ!はぁ…目のやり場に困る」
裸の私を見たタケちゃんは見ないように顔を向けていた
そんなことを気にすることなく用意してくれた長袖のシャツに身を包むと髪を濡らしたまま脱衣所から出ようとすると、タケちゃんに引っ張られて無理矢理ドライヤーで髪を乾かされた
「身体こんなに冷やして、髪濡れたままにしといたら風邪引くぞ」
「タケちゃんなんだかんだ言いつつ、昔から面倒見いいよね。ありがと」
髪が乾いたので部屋へと戻るとタケちゃんの寝室に勝手に入りダイブし枕に顔を埋めた
「タケちゃん一緒に寝よ!ふぁー、さすがに飲みすぎて眠い…」
「このバカ!?なんで下着履いてないんだよ!」
「えーだってシャツしか無かったじゃん、服と下着洗濯機に入れて回しちゃったもん。そういや昔圭くんにも怒られたや…」
ベットにダイブしたときにシャツが捲れてお尻が見えてしまったようだ
「樹、他の男の前でノーパンノーブラマジでやめとけ…オレはソファーで寝るから」
「一緒に寝たらいいじゃん?タケちゃんと並んで寝れるよ」
部屋から出て行こうとしたタケちゃんの腕を引っ張り無理矢理ベットに入らせた
「年頃の娘と男が一緒に寝るのはまずいだろ…」
「そんなの気にしないから大丈夫、ドラケンも圭くんもあのバカも一緒に寝てたし。とりあえず寝かせてね、タケちゃん…おやすみなさい」
タケちゃんの手を握ったまま私は夢の中へと落ちてしまった
「マジで寝やがった、はぁ…基、これはオマエの娘が悪いからな」
手を離してくれないのでオレは渋々樹と一緒に寝ることにして布団の中に入った
寝息が耳に入ってくるが、目の前に中坊とは思えない身体でしかもノーパンノーブラでシャツを着て眠る樹に…
オレは眠ることができず、先程裸を見た時に首から下の身体に数え切れないキスマークがつけられているのを思い出した…
あのチビがこうも色気づいた女になるとは、真が死んだ後…
基は愛娘の樹をぜったい族と関わらせなかったのに、真の弟と付き合ってんだよな…
よく許したな、基の奴…
万次郎がつけてんのか、この痕のつけ方は異常だな…
首元に見えたキスマークを触ると樹は少し眉間にシワを寄せた
「中坊に…ましてや基の娘に手出したらヤベェよな…」
「圭くん…ごめん…万次郎の側にいられなくなっちゃった…約束守れなくてごめん…」
瞳を閉じて涙を流す樹を見たオレは涙を指で受け止めると顎にをグイっとあげて唇にキスをした
触れるだけのキスから口の中を無理矢理開かせ舌を入れて樹の舌を絡め濃厚なキスをすると寝ていた樹は息苦しさに目をかすかに開けた
「んッ…ンァッ…タケ…ちゃん…らめ…」
「樹…ガキのくせに妖美すぎんだよ」
息苦しさに目を覚ました私は何故かタケちゃんにディープキスされており、濃厚な大人なキスに上手く息ができず口から涎が垂れた…
タケちゃんはシャツのボタンを器用に外して胸を揉み、私の首筋を吸い痕をつけた
「真の弟と付き合ってんのに…こんなことしていいのか?」
「ンッ、やめて!万次郎とは今日別れたの…んやッ!」
「別れたのか?だからサウスの野郎、あんな言葉を言ったのか…樹!オマエはガキのくせに魅力のある女だ、東卍の総長と別れたとなれば今まで黙って見ていた男達が騒ぎ立てて狙ってくるぞ」
「サウスも言ってたけど、私そんなモテたことないんだけど…」
「それは今まで東卍の奴らといて尚且つ総長の女だと知ってたからだ…オレならオマエを守ってやれる」
「タケちゃんありがとう。でも今は彼氏いらない、手のかかる駄々っ子ちゃんを見てなきゃいけないから…彼女として側にいれなくても、友達として東卍の仲間としてはまだいられるから…まだあのバカを一人ぼっちにするわけにはいかないんだ」
「本当にいい女になったな、こんな女いねぇわ。樹を手放すなんてバカだな…」
首筋を舐めていがタケちゃんはやめてベットに座ると煙草を吸い始めた
「タケちゃんHしないの?」
「頭冷えたからな…」
「基も吸うけど煙草って美味しいの?」
タケちゃんが吸っていた煙草を私の口に入れてきたので吸ってみると"ゴホッゴホッ,っと咳こんだ
「不味い…」
「ハハッ、まだガキだな。眠れ…明日の朝連れて帰ってやるから」
「タケちゃんと寝る」
欠伸をしながら背中から抱きつくと煙草を吸い終えたタケちゃんは私にキスをして、優しくベットの中に入れてくれた
「ほら、眠れ」
優しく頭を撫でて私はいつの間にか寝てしまった