東京卍會解散
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2006年 3月15日
万次郎はタケミっちーを迎えに行く為、先に佐野家を出て行った
そろそろ私も出ようと黒のニットにモスグリーン色のハイウェストのショートパンツを履き、黒のロングコートを羽織るとニーハイブーツを履き玄関を出た
基のバブに鍵をさそうとしたら、ドラケンのゼファーの音が聞こえ振り向くと佐野家の前にドラケンのバイクが停まっていた…
「いっちん、久しぶりにオレのゼファーに乗ってけよ!」
「ドラケン!万次郎いないし、久しぶりにドラケンのゼファー乗ってく!!」
私の返事を聞いたドラケンは笑い、ヘルメットを投げ私は受け止めると頭に被り後ろに乗り武蔵神社へと向かった
「いっちんはタイムカプセル、何いれんだ?」
「フフッ、秘密!12年後開けるときのお楽しみ!」
「そうだな!いっちんは絶対幸せになれよ、マイキーを頼むな」
「私は今も充分幸せだよ、大好きなみんながいるからね」
「そっか…そういや一虎とパーちんとこ相変わらず手紙に面会に世話焼いてんだってな!いっちん年下なのにオレらの姉ちゃんみたいな存在だ、本当東卍メンバーに欠かせないな」
「パーちんは少し抑えてんだよね、彼女さんいるし。あと捕まった天竺メンバーもちょくちょく手紙出したり見に行ってるよ、みんな元気だったよ…まぁみんな精神年齢低いからね」
ケラケラ笑うとギュッとドラケンの腰に回していた手に力を入れた
「いっちんとマイキーの結婚式見てぇな、ドレスは三ツ谷に仕立てて貰ってさ!オレは新婚さんちに入り浸るわ」
「まだ中学生だよ、結婚なんて早いって」
「あのマイキーに限ってないと思うが、もしもだ…
マイキーに泣かされる事があったら、オレに相談しろよ!」
「ケンケン…男前だね。もしそんな時があったら必ず頼るよ、ありがとう」
バイクを走らせながら話しているとあっという間に武蔵神社に着いた
バイクを停めて後ろから降りて境内をあがると、もうみんなが来ていた
万次郎・タケミっちー・千冬・タカくん・八戒・ぺーやん・ナホヤくん・ソウヤくん達が待ち構えていた…
「おっせぇぞ!ケンチン、いっちん!」
「悪りぃ、遅れちまった」
「みんな待たせてごめん!」
万次郎は持っていたシャベルをドラケンへと渡した
「ケンチン、この木の下に埋めるからさ。穴掘って!この缶にみんな持ってきたの入れようぜ」
万次郎に言われた通り各々持ってきた物を缶に入れると、ドラケンが掘った穴に缶を置き土を被せて埋めた
「何埋めたン?」
「バーカ、それ言ったらおもしろくねぇだろ?」
ぺーやんの言葉にタカくんは笑いながら返した
「先は長いね…何入れたか忘れちゃいそうだ」
「そーそー、それがタイムカプセルの醍醐味ね!うわぁ!いっちんマジで心臓に悪いからやめて…」
「ごめん八戒、まぁタイムカプセルはそれが楽しみなんだから!」
ソウヤくんと話していた八戒に抱き着くと、私が抱きついたので八戒は驚いていた
「けっこーワクワクすんな!」
「ハイ!」
「たのしみたのしみ♪」
ドラケンと千冬とナホヤくんは楽しそうに笑っていた
「みんな忘れんなよ…12年後の6月19日(東卍結成日)またこのメンバーで集まろう!!」
万次郎の言葉にみんな微笑みながら頷き、12年後の約束を胸に秘めて解散した
万次郎はタケミっちーを家まで送るために私はドラケンのゼファーに乗った
「いっちん!オレのインパルスに乗ってけよ」
「あ?三ツ谷のバイクよりオレのゼファーの方がいいんだよ」
「2人とも乗ってんだからオレの後ろに乗ってよ、いっちん♡」
「そういやナホヤくんのヤマハ・RZ250乗ったことないな、ナホヤくんのバイク乗りたい!」
「ってことだから、悪りぃな2人とも」
「「あん?」」
ナホヤくんのバイクに乗る事にしたら、タカくんもドラケンも眉間にシワを寄せ不機嫌になっていた
「2人とも機嫌悪くなんないで。あ!私マイキー帰ってくるまで暇だからさ、お腹空いたし暇な人は一緒にファミレス行こうよ!」
「はいはーい!オレ行く!」
「いっちん、オレも行きたい!」
八戒とソウヤくんが私に抱きついてきた
「暇だしオレも行く」
「お腹すいたし行こうぜ、いっちん!」
「ぺーやんと千冬も行こ!タケミっちーとマイキー以外全員じゃん、行こ!」
八戒とソウヤくんの頭を撫でると抱きついていた腕から離れ、ナホヤくんのバイクの後ろに乗りナホヤくんも跨りエンジンを掛けた
「じゃいつものファミレスな!誰が一番速く着くか競争な!」
「それいいな、一番速くついた奴がいっちんと座れることにしようぜ!」
ナホヤくんの提案にドラケンが絡み、何故か私の隣の席を景品に賭けレースが始まることになりみんなの目がやる気満々になっていた…
ドラケンはゼファー・タカくんはインパルスに跨り後ろに八戒を乗せ、ぺーやんと千冬ソウヤくんも自分のバイクに跨りエンジンを掛けた
「とりあえず事故らないようにしてね、ケガだけはやだだからね」
「みんな行くぞ!」
ドラケンの掛け声でスタートしみんな凄いスピードでバイクを走らせた
ナホヤくんもスピードをとばし風が凄く気持ちよくて、私は風を楽しんでいた
いつものファミレスが見え一番速かったのはタカくんのバイクで後ろに乗っていた八戒が嬉しそうに手を振っていた
「マジか、いっちん悪りぃ!オレ負けちゃったよ」
「ナホヤくんは優しいからね、私乗せてたから本気出してなかったでしょ?安全運転してくれてありがとう」
「ヘヘッ、バレてたか!ケツにいっちん乗せてケガさせたらいけないからな」
「くそッ!三ツ谷に負けた」
「ドラケンが負けるなんてね、タカくん八戒乗せてんのにめっちゃ速かった!」
「いっちんはオレと八戒の間な!」
「いっちん!タカちゃん頑張ったんだぜ!」
駐車場にバイクを止めるとみんなでファミレスへと入って席に座った
タカくんと八戒の間に私が座り、目の前にはドラケン・ナホヤくん・ソウヤくんが座って
隣の席にぺーやんと千冬が座ってメニューを広げ私は大好きなパスタを頼み、各々好きなメニューを頼んだ
「いっちん!将来とかって何か決めてんの?やっぱ花嫁さんとか?」
「八戒、急に何言い出すかと思えば、そうだな…料理好きだからカフェとか開きたいかも」
「いっちんの料理美味いからな、いけんじゃねぇ?」
「ドラケン!いっちんのご飯食べたことあんの!?ずりぃ!!」
ドラケンの言葉にナホヤくんが悔しいそうにテーブルを叩いていた
「簡単な物しか作れないけどね、カフェでアルバイトしながら学んでさ。将来は店出して一般の人にも来てもらいつつ、居場所がなく荒れてる子達の居場所にもなるカフェを作りたいかな…まぁ夢だけどね」
「いっちんが店出したら繁盛すんだろうな!オレらみたいな不良が集まれるカフェか…すげぇな!」
横に座っていたタカくんが微笑み、私の頭を優しく撫でてくれた
「店出したいときはパーちんとこに相談しろよ、パーちんの家不動産業してるからさ」
「えっ!そうだったんスか!知らなかったや」
ぺーやんのパーちんの実家の暴露に千冬はバンバーグを食べながら驚き、私のパスタも来たので手を合わせて食べ始めた
「パーちんの実家不動産屋さんなんだ、なら店探すときは頼るね」
ピザを食べていた八戒の手が止まり物想いにふけていた
「将来か、東卍解散しちゃったしな…これから何しよっかな」
「東卍なくなっちまったんだよな、なんかこうやってみんなといると実感ないんだよね」
「アングリーそれわかる、オレもまだ東卍解散したって信じらんねぇよ」
ソウヤくんの言葉に千冬は"わかる,と言い頷いていた
「東卍解散したってオマエらは仲間だろ?いつでも会えんじゃん」
タケミっちーを家まで送り届けた万次郎が私達の前に現れ、食べていたみんなは驚いていた
「万次郎遅い!みんなもう食べてるよ、ちゃんとお子様ランチ頼んでるからもうくるよ」
「ありがとな、いっちん♡てかなんでいっちんの隣に三ツ谷と八戒が座ってるわけ?どけやオマエら」
「残念だが勝負でオレらは勝ったから退けないんだよ、マイキー。毎日一緒に居るんだから今日ぐらいいいだろ?てかいつからいっちん、マイキーのこと名前で呼びだしてんだ?」
「ちッ、しゃーなしだかんな!」
ムスっと頬を膨らましたが珍しく素直に納得してぺーやんの隣に座り、店員さんが持ってきお子様ランチを食べ始めた
「彼女だし名前で万次郎が呼んでって言うから、抗争明けから万次郎って呼んでる」
「いっちんはオレのだからな!いくらオマエらでもやんねぇぞ!」
「マイキーはいっちんにゾッコンだな。いつか…オマエら二人が結婚するときは…いっちんのウェディングドレスとマイキーのタキシードはオレが作ってやんよ」
タカくんの言葉に私は嬉しくて食べていた手を止めて、隣にいたタカくんに抱きついた
「タカくん、嬉しい!!絶対タカくんのウェディングドレス着たい!それまでにお金貯めとくね!マジでバイト始めよっかな」
「ブフッ!いっちん!三ツ谷に何抱きついてんだ!?離れろ!」
「抱きついただけで怒んなってマイキー、なぁ?いっちん」
抱きついていたタカくんは嬉しそうに笑い、抱きついている私をギュッと抱きしめた
それを見たマイキーは椅子から飛び上がり殴りかかろうとしたので、側にいた千冬とぺーやんが急いでマイキーを押さえつけた
「落ち着いてください!!マイキー君!?」
「いっちん!!もう三ツ谷から離れろって!!」
「はーい」
ぺーやんが必死な顔で私に叫んできたのでタカくんから離れて席に着き、パスタを食べた
「オレ達の中じゃ、いっちんマイキーカップルかタケミっちヒナちゃんカップルのどちらかが結婚早いんだろな…いっちんショートだから髪伸ばしたロングも似合うだろうな!」
「男装するんでタカくんに髪切って貰ってからこの髪型だもんね。ナホヤくんにそう言って貰えて嬉しい!今度美容室行ってエクステつけてもらおうかな!」
「兄ちゃんいい事言うじゃん!いっちんのロングヘアー見たい!!」
興奮したソウヤくんが机を叩くと、ドラケンの食べていたハンバーグのお皿が少しずれた
「アングリー、行儀悪りぃぞ。確かにいっちんのロングヘアーいいかもな!エクステつけたら一段と女らしくなるから、男共に目ぇ付けられるだろうな。マイキーがヤキモチやくから大変だぞ、いっちん」
「いっちん一人で街歩かせれなくなるな…いっちん、首輪つけてあげよっか?」
「サラッとなーに怖い事言ってんの!犬じゃないんだから、首輪なんて無理!!」
「首輪って…アハハハッ!!!マジでマイキーならしそうだな!ハハハッ!!」
ドラケンが爆笑すると東卍のみんなも頷き、ゲラゲラ笑って面白おかしく笑い出した
私もこの時は笑っていたが、まさか12年後の自分が本当に首輪を付けられることになるとは…
このときの私は思いもしなかった…