東京卍會解散
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2006年 3月8日
折れていた両腕も無事に治りマイキーに腰を抱き締められたまま、佐野家の台所に私は立って晩御飯を作っていた
抱きついているマイキーを無視して生姜焼きときんぴらごぼうに味噌汁を作った
料理が出来上がり使ったフライパンを洗っていると、ずっと黙っていたマイキーが口を開いた
「いっちん、今日場地の特攻服着てお前も最後の集会に出ろ」
マイキーの"最後の集会,という言葉に私は洗っていた手を止め後ろに抱きつくマイキーへと振り返った
「万次郎…最後の集会って…東京卍會を解散するってこと?」
「あぁ…決めたんだ」
「そっか…タケミっちーの未来の為?万次郎が悩んで決めたことならいいんじゃないかな。万次郎のことだから、ドラケンにさえ言ってないんでしょ。総長の決めた事とは言え、絶対みんな驚くよ!」
「タケミっち…いやみんなのためさ…まぁケンチンならわかってくれる」
「東京卍會最後の集会に女の私が参加していいわけ?」
「いっちんは東京卍會の仲間だよ、だからちゃんと来て欲しい…」
抱きついていた腕を離さないようにギュッと抱き締め、万次郎は私に触れるだけのキスをした
「わかった、行くよ」
「さすが樹!大好き♡」
「お前ら儂が居るのを忘れておらんか?まったく…万次郎!樹に甘えるのも大概にしないと捨てられるぞ」
万次郎のお爺ちゃんが台所へと来て椅子に座り新聞紙を広げ読み始めた
「あ?樹はオレのこと嫌いになって捨てるわけないだろ!うっせぇッ!!」
「祖父に向かって何と言う口の聞き方じゃ!」
「はいはい、二人とも喧嘩しないの!お爺ちゃんに向かってそんな言い方しないの!ほら、集会行くんでしょ!ご飯食べるよ!」
ご飯を注ぐと出来た生姜焼きやきんぴらごぼうと味噌汁をテーブルへと運び、万次郎は口を尖らせながらまだお爺ちゃんにぶつくさ怒りながらごはんを食べた
そんな感じで基がいない間は佐野家で寝泊まりをし、私が家事をしてこの二人の面倒を見ていた
ご飯を食べ終え食器を片付け万次郎の部屋へと戻った
部屋に戻ると万次郎は服を脱ぎ東京卍會の特攻服に袖を通した
私も服を脱ぎ圭くんの特攻服を袋から出し、ブラを脱いで晒しを巻くと特攻服に身を包んだ
「場地の特攻服ってのが気に入らないけど…いっちん似合ってる」
「さて、行こうか」
特攻服に身を包んだ私は万次郎のバブの後ろに乗り、武蔵神社へと向かった
神社に着くとまだみんなら来ておらず、バイクを止め私は後ろから降りた
「いっちん、悪いけどタケミっちと二人で話したいんだ」
「私はここでドラケン達が来るの待ってるから、タケミっちーとゆっくり話しておいで」
「ありがとう、いっちん」
万次郎は笑い境内に続く階段を上がっていった
万次郎のその背中を見つめた
きっとタケミっちーが未来から来て今まで何をしてきたのか、聞くつもりなんだろう…
二人っきりで話さてあげないとね…
「圭くん…東卍の最後…空の上から…見てあげてね」
ポケットから棒付きキャンディを手に取ると舐め始め、夜空を見上げると煌びやかな星を眺めた
静かだったのにバイクの音が聞こえ始め、東卍のみんなのバイクの音だと私は気づいた
「なーに一人で黄昏てんだ?」
「いっちん一人にしやがって、ナンパされたらどうすんだよマイキーの奴…」
ゼファーに乗ったドラケンとインパルスに乗ったタカくんが私の目の前にバイクを止めて降りてきた
「あ!いっちん、腕治ったんだな!」
「よかったね、心配したんだから」
ナホヤくんとソウヤくんもバイクから降りて、私を見つけて飛びついてきた
「骨折治ったよ!心配かけてごめんね!」
「いっちん、今日は場地くんの特攻服着てんだな」
「本当じゃん!天竺とやり合ったとき以来じゃん!似合ってんよ、特攻服!」
ぺーやんと八戒も現れ私の特攻服姿を見つめていた
「いっちんのその特攻服姿…場地さんに見せたかったな。場地さんのお墓に飾るから一枚撮らせて!」
「千冬それは辞めてやれって、いっちん久しぶりだな!」
千冬が携帯を私に向け、それを引いた顔でイヌピーが阻止していた
「千冬にイヌピー!二人とも元気いいね」
「んでマイキーは?」
「ドラケン、マイキーは今…タケミっちーと話してるよ。さーて、みんな揃っちゃったね」
棒付きキャンディを噛むと棒をゴミ箱に捨て、ドラケン達へと目を向けると
数え切れないバイクと東卍のみんな達が集まっていた…
「みんな集まったし、上がるか」
抱きついていたナホヤくんとソウヤくんはドラケンの言葉を聞き離れ、みんな神社の石段を上がり始めた
続々と東卍のみんなは石段を上がると境内にいた万次郎とタケミっちーは立ち上がって話していた
「オレが"時代,を創ると思ってたんだけどな…立てよタケミっち、聞こえるか?時代の足音が!みんなを救う為に何度やられてもあきらめずに戦ってきたオマエが…今日この"時代,を創った。オマエの時代だ」
マイキーとタケミっちーの下には東京卍會のみんなが集まっていた
ボソッと"だから決めたよ,っと万次郎は呟くと
大きな声で"みんな聞いてくれ,っと叫んだ
「大きな犠牲ははらったけど天竺をつぶして東卍は日本の頂点に立った、オレらはこれから何世代も語りつがれる時代を創った。…だから頂点の時に終わらせたい。
本日をもって東京卍會は解散する!!!!」
万次郎の言葉に私以外の東卍のみんなは突然の事に驚き叫んだ
「は!?オマエ…急に何言ってんだ!?」
私の隣にいたドラケンも予想していなかった万次郎の話に驚いていた
みんなが騒つく中、万次郎はお構いなしに話を続けた
「壱番隊隊長 花垣武道!!!前へ!!」
万次郎に呼ばれたタケミっちーは困惑した表情で前に出た
「未来を変える為ならこれが一番だろ!?」
「マイキー君…でも…っ」
「二番隊隊長 三ツ谷隆!!前へ!!
オマエがいてくれたから東卍はここまでこ
れた」
「…ちょっと待てよマイキー…!!」
タカくんもタケミっちーと同じように困惑した表情で前に出た
「参番隊隊長代理 林良平!!
パーちんのいない間がんばってくれたな、
最高の隊長代理だ」
「…マイキー…」
前に出たぺーやんの涙を見た私も、思わず涙を流した…
「肆番隊隊長 河田ナホヤ!!
ここまで東卍を支えてくれてありだとな」
「…そんな事言うなよマイキー…
オレ…やだよ…」
前に出たナホヤくんも突然の解散に涙を流していた
「伍番隊隊長 武藤泰宏
捕まっちまって今ここにいねぇけど、オレは最後まで東卍メンバーだったと思ってる!!
そして神水流樹!!」
幹部ではない私がまさか呼ばれたので驚きつつナホヤくんの隣に立った
「いっちんは女でありながら東卍の数々の抗争に関わって助けてくれた…天竺との戦いではオレの代わりにイザナと戦った…
東卍にとって今はいっちんは大事な仲間だ!
本当にありがとう!!」
「マイキー…私こそ…東卍のみんなと出会えて嬉しかったよ!
本当にありがとう!!」
万次郎の言葉に涙を流しながら微笑んだ
「最後は東京卍會副総長 龍宮寺堅!!」
万次郎がドラケンを呼ぶと前へ出て私の隣に立った
「佐野万次郎…
クソわがまま天上天下唯我独尊
けどオレらはそのカリスマに惹かれてここ
までついてきた
総長の決断に異論はねぇ!!!
今日までお疲れ様でした!!!!
総長!!!!」
ドラケンは深々と万次郎に頭を下げ"ありがとう、ケンチン,っと万次郎は笑った
「東卍は今日で解散する、どんな最高の時間だっていつかは終わる!!
それが今日なだけだ、けど忘れんな!!
東卍はいつでもオマエらの心の中にいる」
万次郎の幹部達の別れの挨拶が終わると、東卍のみんなは"東卍!!,っと泣きながら叫び始めた…
万次郎の言葉を聞いた私も涙を流した
圭くん…
万次郎は時代を創ったよ
今日で圭くんが創った東京卍會は
今日解散しちゃうよ…
首にかけてある圭くんとお揃いのネックレスをそっと握りしめた
最後の集会が終わっても万次郎・ドラケン・タカくん・ぺーやん・八戒・ナホヤくん・ソウヤくん・タケミっちー・千冬と私を含めたみんなは神社に残って話し込んでいた
「信じられないよ、兄ちゃん…東卍が今日で終わりだなんてさぁ…」
「そーだよなあ…でもさ、オレがマイキーの立場でもきっとこーするよ。アイツ…
大切なモンいっぱい失くしちゃったからさ」
ナホヤくんとソウヤくんはずっと涙を流していた…
私はマイキーとドラケンの隣で話していたが、タケミっちーと目が合い、走るとタケミっちーに抱きついた
「タケミっちー!いや、隊長!天竺のときは壱番隊に入れて戦わせてくれてありがとうね!」
「いっちん、こっちこそ今までありがとう…いっちんには助けてもらってばっかでさ、本当に申し訳ないよ」
「東卍の抗争に全部関わってくれてたもんな、いっちんオレからも礼を言う」
タケミっちーから離れると千冬が私に頭を下げてきた
「私とタケミっちーと千冬の仲でしょ?そんなに頭下げんじゃねーよ、それよりもタケミっちーはこれからどうするの?」
「いっちんの言う通りだ、東卍も終わった。稀咲もいねぇ、もう過去にいる意味ねぇんじゃねぇのか?」
「…稀咲が死んだ今、現代で稀咲に殺された直人は死んでいないハズ。だから現代に帰れるだろうし現代はきっとよくなってる、だから一刻も早く現代に帰りたい…」
タケミっちーの言葉を聞き私は微笑み頷いたが、何故かタケミっちーの顔は嬉しそうではなく複雑そうな表情で言葉を詰まらせていた…
「どうした?」
「…でも…そしたら過去のみんなとはもう会えなくなる」
「…そっか…」
「それも…なんか嫌なんだ」
「タケミっちー」
千冬とタケミっちーの話を黙って聞いていた私はそっと優しくタケミっちーの頭を撫でた
「君のいるべき時間はここじゃないよ、ちゃんと元の生きる時間に帰りな。タケミっちー過去の私たちとは現代の私たちがきっと側にいて会えるから…寂しくなんかないよ。稀咲もいない東卍もなくなったんだから…きっと日向ちゃんがいて幸せな未来のはず」
「いっちん…うん…ありがとう」
私の言葉に涙を目に溜めてタケミっちーは頷いた
「なぁみんな!解散記念にタイムカプセル埋めね?」
八戒の提案にドラケンは"タイムカプセル?,と聞き返すと、万次郎は"いーねー,っと返事をした
「じゃあ…未来の自分に手紙かこーよ」
万次郎の言葉にタケミっちーは"手紙…?,ちっと驚いていた
「んー…そーだな、開けるのは12年後!」
万次郎の12年後と言う言葉になぜ12年後なのかタカくんはわからず、頭をかしげていた…
きっと万次郎はタケミっちーのタイムリープの話を聞いたから、12年後にしたんだね
「なんで12年後なの?」
「さあ?でもたのしそー」
ソウヤくんの疑問に兄のナホヤくんは笑いながら聞き流していた
「ここに一週間後、自分への手紙と大事なモンもってさ。集合な」
「なんか青春って感じじゃん!なぁみんなで写真撮ろうぜ!」
「んじゃ私が撮ってあげる!グヘェッ!!」
八戒がデジカメを出してみんなで撮ろうと言ってきたので、私が撮ってあげようと八戒からデジカメを取ろうとしたら何故かペーやんに首元を引っ張られて阻止された
「いっちん、オマエも撮るんだよ!なに自分だけ撮らない気でいんだよ?」
「ゴホッ…ぺーやん、さっきのマジで苦しかったんだけど。私幹部じゃないしさ」
「いっちんはオレの隣で撮ろうぜ!」
「はあ?いっちんはオレと八戒の隣だよな?」
ドラケンとタカくんが私の腕を引っ張り何故か取り合いを始めた
「ケンチンも三ツ谷もやめろって、いっちん腕治ったばっかなんだからな。いっちんは千冬とタケミっちの間ね」
珍しく万次郎が駄々っ子マイキーにならず、私は千冬とタケミっちーの間に決まった
どこからか東卍の旗をナホヤくんとソウヤくんが持ってきて、万次郎・ドラケン・タカくん・八戒・ぺーやん・タケミっちー・千冬のみんなは上着のボタンを開けてたくましい腹筋が見えていた
「マジか!タケミっち!いっちんはオレら壱番隊の間だってよ!!」
「千冬とタケミっちーの間か、幹部じゃないのに悪いね」
私もボタンを開けて晒し姿を見せると、タケミっちーの顔は真っ赤に染め上がり"デカっ,っと呟いた
「いっちん、晒し巻いてんのに胸抑え込めれてねぇじゃん。Cからおっきくなってんじゃねぇの?」
躊躇なく晒しの上からドラケンが私の胸を触り、それを見たタケミっちーは真っ赤な顔で倒れ千冬に抱き抱えられていた
「ドラケン、それセクハラだからね。タケミっちーには刺激が強すぎたか…もう!ドラケンのせいだからね!」
「あ?タケミっちー彼女いんだから免疫力あんだろ」
「ドラケン君!そんな免疫ないですって!!いっちんの胸…エロすぎだよ…」
「あ?私のせいにするけ。タケミっちー…お前は私に喧嘩売ってるね…それ買ってやろうか?」
「いっちん落ちつけって!!ほらみんな並んで並んで!」
八戒は私を落ち着かせると写真を撮る為並ばせ、カメラをセットしてレンズを除きタイマーをセットし自分もタケミっちーの隣へと立ちポーズを決めた
フラッシュが光、無事みんなとの記念写真を撮り終えみんな解散した
私は万次郎のバブの後ろに乗り佐野家へと帰宅し、両腕折れていたときはHを我慢してくれていたので朝までマイキーに抱き潰された…