抗争後
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エマちゃんの葬儀が終わった数日後…
私は千冬とタケミっちーと河原に来ていた
天竺との抗争後、タカくんが"いっちんも東卍の一員だからな,っと私に東卍のお揃いのMAー1をくれた…
まだギブスがとれないのでマキシワンピースの上に東卍のお揃いのMAー1を肩から掛けてボケーっと座るタケミっちーの側に立ち、千冬の水切りを眺めていた
「ほっ1!2!3!4!見た!?いっちんタケミっち、12回!!」
「千冬凄いじゃん!!私それ出来ないんだよね」
「…え?…うん」
上の空なタケミっちーに千冬は頭をかいてため息を吐くと右隣に座り、私もタケミっちーの左側に座った
「タケミっちー、心ここに有らずだね」
「まぁそりゃあ、エマちゃんもイザナも死んでこんだけ色々あったら気持ちも晴れねぇわな」
「…稀咲ってどんな奴だったんだろう?オレ…勘違いしてた、稀咲はタイムリーパーなんかじゃない。あいつはたった一回の人生で東卍を操り大勢の人を殺し、日本の不良のトップにのぼりつめたんだ。その為に何度震える夜を過ごしたんだろう?だってアイツケンカ弱ぇーんだぜ?頭と度胸だけでのぼりつめたんだ…すごい奴だ…」
私は黙ってタケミっちーと千冬のやり取りをただ何も言わず聞いていた…
「おい!タケミっち、すごかろうがなんだろうがそれがどうしたよ!?アイツはクソヤローだ!!オマエが気ぃもむ必要ねぇんだよ、死んで当然のヤローだ。だからさ」
「うおおおおおお」
いきなり立ち上がったと思ったら叫びながら川へとタケミっちーが飛び込み、私と千冬は驚き千冬は飛び込んだタケミっちーが心配で追いかけた
「おっおい!タケミっち!?何やってんだよバカ!!」
「夏じゃないんだから、タケミっちー!風邪引くよ」
水面に上がってきたタケミっちーの顔を見た私はとりあえずホッと安心した
「いっちん、千冬!!稀咲の事死ぬほど嫌いだし憎くてしょうがねぇし、絶ッ対ェ好きになんかなれねぇけどさっ…アイツ言ったんだ!全部ヒナの為だって、オレの事リスペクトしてるって。だからさあま…だから、オレもっとアイツと向き合いたかった…くそっ」
タケミっちーの稀咲への気持ちを聞に私は立ち上がり、千冬の隣に立ち微笑んだ
「まったく…君達不良は本当に子供なんだから…稀咲もイザナと一緒だな…不器用だから糸が複雑に絡まり合ってこんなことになる…あんな事があって日向ちゃん殺した相手にそんな気持ちになれるタケミっちーは大人だね。とりあえず、上がっておいで!風邪引くよ!」
「いっちんの言う通りだぞ、風邪ひくぞータケミっち。少しは晴れたか?気持ち」
「なんか…やるせねぇよいっちん、千冬」
「あぁ…わかるよ、ホラ早くあがれ。どんな悪人でもさ…やっぱ知ってる奴が死ぬのはしんどいよな」
タケミっちーは川の中で泣きながら空を見上げた
「花垣武道、いい加減うちのお嬢が心配してんだから上がれや」
「え!?」
「あれ、裕翔くん獅稀さんと迎えに来てくれたの?」
振り返ると獅稀さんの運転で助手席に乗っていた裕翔くんが不機嫌な顔で車から降り、川の中にいるタケミっちーを睨んでいた
「すみません!!はっくしゅんッ!!」
睨まれたタケミっちーはようやく川の中から出てきて寒いのか震えながらくしゃみをしていた
「オマエ絶対バカだろ、こんな寒い日に川に入るバカいねぇよ。ほらッ、これ使え」
裕翔くんは何故かバスタオルを持っていて、震えるタケミっちーに向かって投げた
「獅稀さんか、タケミっちーちゃんと拭いて帰宅したらあったかいお風呂入るんだよ!千冬、悪いけどタケミっちー頼むね。私は帰るわ」
「いっちん悪いな、このバカは任せろ」
「だれがバカだよ、はっくっしゅん!!」
「タケミっちー、バカでも風邪は引くんだよ。またね」
私は走ると裕翔くんに後部座席を開けて貰い、座ると裕翔も車に乗り獅稀さんは車を走らせた
「樹さん、今日も佐野万次郎の家に向かったんでいいんですか?」
「うんお願いね、基も仕事行っちゃったからいつも悪いね…送り迎えしてもらっちゃって」
「オレらのお嬢なんですから、気にしないでください!お嬢が好きでやってますし!」
「裕翔くん、獅稀さんありがとう…でも稀咲死んだから、もう私の護衛も終わり。ちゃんと組に戻って前みたいにお仕事に戻って!環さんと瑞さんには私からもう伝えてあるの」
私の言葉を聞いた獅稀さんはマイキーの家の前を急ブレーキで止まると、後ろに座っている私を2人は振り返って驚いた表情をしていた
「樹さん!?私は親父達からそのような話聞いてないですよ!!」
「お嬢!?今日で終わりって…どう言うことですか!!」
「私から言うってあの2人には口止めしてたからね。今まで本当にお世話になりました!本来なら私は稀咲に殺されてこの世には生きていなかった…だけど獅稀さんと裕翔くん達が守ってくれたおかげで今生きているの、貴方達には頭が上がらない。護衛してくれてありがとうございます!!」
座ったまま深々と頭を下げて感謝を伝えると、あの獅稀さんの目から涙が流れ出ていた
「私にとって貴方は神水流組のお嬢であり、命をかけて守る大切な方なんです…だからこれからも守らせてください…」
「お嬢!!オレも獅稀さんと一緒の気持ちです!どうかお願いします」
「私はまだ堅気だから…貴方達が命をかけて守らないといけない人は環さんと瑞さんだよ?もし基が組を継ぎ実家に戻ると決めたら…その時は前みたい守ってもらうから…今はお別れだね」
私の話を聞いた裕翔くんと獅稀さんは車から降りて後部座席のドアを開けてくれた
荷物を私は肩に乗せ、涙を流す裕翔くんと獅稀さんの頬にキスをすると2人とも驚き顔を真っ赤に染めた
「もう、2人とも永遠の別れじゃないんだから!!そんな泣かないでよ」
「お嬢のキスで目が覚めました…これは秘密にしなければ…親父達に殺されます…」
「考えただけで恐ろしいです…」
「3人だけの秘密だね!」
「なーにが3人だけの秘密だ、いっちん。オレ見てたんだけど?」
「マイキー!?」
家の門前で腕を組み不機嫌そうに立っているマイキーがいた
「まったく、オレの女なんだから…そういうのやめろって、ほら。行くよ」
「マイキー!?ちょっと!!」
マイキーはお泊まりバックを持ち、私の腰に手を回し家の中へと無理矢理押した
"お嬢、失礼します,っと獅稀さんと裕翔くんは笑いながら深々と私に一礼し、私はマイキーの部屋へと向かい今日もマイキーに抱かれて一緒に過ごした…
両腕ギブスをしているので基がいる間はお風呂も着替えもお願いしていたんだが、マイキーの家に泊まっている間はマイキーが私のお風呂や着替えを手伝ってくれた
ベットの中で一緒に寝ていたが私は目を覚まし、隣で眠っているマイキーの顔を見て私はちゃんと寝ているのを確認し少し安堵した…
エマちゃんが死んでしまって、家にはお爺ちゃんがいても…
きっとマイキーは部屋で1人で寂しくしていると私は思ってたから、私といるときは精神的に安堵して寝れているなら安心…
マイキー
闇に堕ちちゃだめだよ…
マイキーにはまだ私がまだいるんだから
目を閉じているマイキーの額に触れるだけのキスをし、私も目を閉じて眠りについた