関東事変
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稀咲を追いかけてドラケンとタケミっちーがいなくなった後、天竺も東卍のみんな各々散らばった
両腕を折られて運転できない私はとりあえず基のバイクを警察に押さえられるのはまずいので、獅稀さんに電話するとワンコール鳴る前に出てくれた
「樹さんお疲れ様でした、骨折れてるんですからね。バイクは裕翔に任せてください、そちらで待ち構えてますので」
「は?どういうこと」
「お嬢!若のバイクはオレが乗って帰ります、鍵貸してください。後ろ乗って帰りましょう!」
カーキーのMA-1を羽織った裕翔くんがいつの間にか私が乗ってきたバイクに跨っており、獅稀さんの用意周到な対応にもはや私は脱帽だった…
「はぁ…獅稀さん見てたな…裕翔くん、悪いけど一人で帰って!これ鍵」
電話を切ってバイクの鍵を投げると裕翔くんは受け取り、エンジンを掛け私の元にやって来た
「サツに捕まらせるワケには行きません、お嬢を連れて帰れとの命令ですから」
「私はマイキーと日向ちゃんとタケミっちー達を追いかけなきゃ行けないから、また後で獅稀さんに迎えに来てもらう。だから先に行って」
「わかりました、ではお嬢!失礼します」
裕翔くんは律儀に頭を下げるとスピードを出してその場から去った…
「あの犬、いっちんに従順だね相変わらず、さてオレ達も離れないとヤベェ。日向ちゃんいっちんタケミっち達を追いかけんぞ」
「はい!」
「稀咲は絶ッ対ェ逃がさない!行こう!」
私達は稀咲を追いかけたタケミっちー達の後を追いかけ走り始めた…
その頃オレはドラケン君のバイクに乗り、猛スピードで稀咲を追いかけていた
「しっかり捕まってろよ、タケミっち」
「ハイ!!」
ナオト…
ついに追い詰めたぞ!!
東卍を乗っ取る為だけにドラケン君を殺し、一虎君を唆し場地君を殺して…
現代では千冬も撃ち殺した
いっちんも稀咲に殺されてた…
柴兄弟を破滅させ、ナオトを殺しエマちゃんを殺し…
イザナ…カクちゃん…
そして何よりヒナを殺し続ける元凶!!
"絶ッ対ェ逃がさねぇ!!!,
ここでにがしたらまたタイムリープされて全部パーだ!!
オレは絶対逃がさないと意気込み、バイクで稀咲を追いかけた
すると焦った稀咲が運転する半間を引っ張りバイクは曲がりきれず滑りぶつり、稀咲と半間は投げ飛ばされた
オレはバイクから降りて地面に倒れている稀咲の元に走った
「やっと追い詰めたぞ、稀咲!!待てコラ!!うっ」
逃げさる稀咲を追いかけようとしたが撃たれた足が痛くて走ることが出来ず、その場に倒れてしまった…
「背中乗れ!」
すると体が浮いたので"うお!?,っと驚くとドラケン君がオレを引っ張り背中に乗せてくれた
「ドラケン君!!すいません、ドラケン君」
ドラケン君はオレを背中に乗せて稀咲を追いかけ走ってくれていた
「お互い様だろ?前と逆だな!タケミっち。オレがキヨマサに刺されたとき」
「あ…」
「オマエは知ってたんだな、オレが死ぬって事を。だからいっちんに頼んであのとき護衛させてたのか…未来で何があったのかは知らねぇ!けどオマエが必死に戦ってきたのは知ってる、稀咲が黒幕か?」
「…はい!…!?ドラケン君後ろ!!!」
背後から半間が叫びながら鉄パイプを振り回し、ドラケン君が左腕で受け止めてくれたおかげでオレは当たらずにすみ背中から降りた
「タケミっち走れるか!?」
「ハイ!!足がぶっ壊れたって走ります」
「ここは任せろ!!!」
「ハイ!」
ドラケン君に半間を任せて足から血を流しながらオレは稀咲を追いかけた…
「さて、ゾンビ野郎!今日はとっととぶっ殺す!!」
「あは♡テメェの墓標に辮髪そなえてやるよ」
ドラケン君対半間の戦いが始まりオレは稀咲に追いつき角を曲がった瞬間、ブロックを持った稀咲が待ち構えており顔面を殴られたが稀咲の顔を殴り返した
稀咲も負けじと殴り返してきたのでオレも負けずに殴り返した…
すると今いる駐車場にオレは見覚えがあり一瞬気を取られてしまい、その瞬間を稀咲が見逃すことはなく殴ってきた
「ボーっとしてんじゃねぇぞ、コラ」
「ウッセェ!!ボケ、いいかげんくたばれ!!テメェの負けだ稀咲!!テメェは弱ぇからいつでも盾と剣になる奴を作る!!愛美愛主!芭流覇羅!!天竺!!自分1人ではなんもできねぇ小心者だ!!」
「バカが!!人の上に立つのに腕力なんていらねぇんだよ!!!」
手をお互い掴み合い、稀咲はオレを頭突き痛さのあまり手を離し鼻を押さえた
「何を達成するにも必要なのは緻密に作り上げられた完璧な計画だ!!」
「完璧な計画…?オレごときに潰されて何が完璧な計画だ!!?」
稀咲に掴みかかり地面に押し倒してお互い譲らぬ攻防を繰り広げていた
「うるせぇ!!オレはダークヒーローになるハズだった。最初の計画はドラケンを殺しナンバー2の座を奪い、裏から東卍を操る。2つ目は芭流覇羅を作り東卍を潰しマイキーを首にすえる。3つ目は天竺をけしかけ東卍を潰しマイキーをオレが操り裏社会を牛耳る、全て完璧な計画だった。潰せるワケごねぇ!!ある可能性を除いて…」
稀咲に押し倒され胸倉を掴まれたオレは稀咲の顔面を蹴り飛ばし立ち上がった…
「今でも鮮明に覚えてる。燃え上がる炎立ち上る黒煙、その前でオレは誓った。東卍のトップになる。それがこの場所だ稀咲、ここは未来でオマエが橘日向を殺した場所。何度も過去と未来を行き来したこの戦い、ここで決着つけようぜ稀咲!!」
「…ハハ、やっぱりそうか…オマエタイムリープしてんだな」
オレの頭の中に一瞬ヒナと誰かの映像が流れてきた…
「ハハハハ、そうか!そういう事か!!だから神水流は今回撃ったのに防弾チョッキなんか用意して殺せなかったワケか…ハハハ、オマエが本当にタイムリーパーだったとは!!」
「稀咲!オマエはなんでヒナにこだわる?マイキー君に固執してるオマエが東卍を欲しがるのはわかる、なんで毎回ヒナを殺す?」
オレの言葉に笑っていた稀咲はぼんやり空を眺め"そうか…オレは…失敗したんだな,っと呟いた…
すると今度はオレの頭の中にヒナと稀咲の映像が鮮明に流れてきた
未来の稀咲がこの場所でヒナに指輪を渡したが、ヒナは"ごめん,っと断りその場を去った…
なんだ!?
今の!?
この場所で未来の稀咲がヒナに告白してた!?
「稀咲…オマエ…もしかして…ヒナの事が…」
そう言うとオレに向かって稀咲が拳銃を向けた
「オレとオマエの因縁もここで終わりだ、最後だから教えてやるよ。
小学生の頃神童と呼ばれていた、意識してないフリをしていたがオレは…橘日向が好きだった。
そして橘日向も神童のオレを好きに決まっている、そう思っていた。
なのに突然現れたヒーローに橘の心は奪われた、花垣武道。
その日からずっとオマエをつけまわした、日本一の…不良…?
不良について調べたそして本物にも接触した、どうやら頂点に近い人物らしい。
でもコイツじゃない、たくさん調べた。
そしてある1人の男に辿り着く
東京卍會総長佐野 万次郎
オレの計画のコマが揃った…
中2の夏
オレはある目的の道中、偶然オマエを見かけた。
日本一の不良になるテメェのように漠然とした夢じゃねぇ、緻密に練り上げた計画を実行する。
その為に必要なモノを手に入れて…
佐野万次郎は間違いなく日本のトップになれる器、俺が操る傀儡にふさわしい。
オレが日本一の不良になる為の最高の"媒体,だ、10年かかる壮大な計画の中心。
マイキーの信用を得るのに1年、操るに至るまでは更に2年かかる見通し。
そして共に東京を制するまで3年、日本を牛耳るまでに4年。
オレが日本一の不良と呼ばれるまで計10年!!
そしてオレは晴れて橘日向と添い遂げる、なのにテメェは何度オレの邪魔をした?神水流を使って邪魔までしてよ!!あ!!?
何度タイムリープした!!?あ!!?」
「フラれた腹いせに…ヒナを…殺したのか?何度も何度も」
「橘はオレの彼女だ、テメェなんかに渡さねぇ!!渡すぐらいなら殺してやる!!なんでだ!!?こんなにも愛しているのに、なぜ橘日向は振り向かない!?原因はオマエだ!!リスペクトしたのに!!裏切りやがって!!もっと早くに殺すべきだった!!」
稀咲の話を聞いたオレは拳銃を蹴り飛ばし、拾うと稀咲に向けた
「はじめから…こうするべきだった、死ね…稀咲!!」
この男さえ殺せば…
ヒナは助かる!!
「タケミチ君!!!!」
「タケミっちー撃つなよ!!撃ったら日向ちゃん悲しませることになんだからな!!」
撃とうとしたとき、ヒナといっちんマイキー君が走ってきた
「ヒナ…!!いっちん、マイキー君!」
「稀咲!!!」
マイキー君の叫びにハッとしたオレは稀咲が逃げ出したので追いかけた
「テメェはもう終わりだ稀咲!!みんながテメェの企みを知った以上、テメェはもう誰からの信用も得られない!テメェのくだらねぇ野望は潰れたんだよ!!!」
「終わらせねぇよ!!何度だってやり直してやるさ!!橘はいつかオレのモノになる、いつか絶対にな!!」
「させるかよ、そんな事絶ッ対ェさせねぇ!!もう二度とオマエを未来に帰すワケにはいかねぇんだよ!!!」
逃げていたはずの稀咲がオレの言葉を聞き、横断歩道で立ち止まった
「"未来に帰す,…?だと…?オマエ…まだオレがタイムリーパーだと思ってんのか?」
「え?違うのか?」
「オレは」
その先をオレは聞くことが出来ず、稀咲はトラックに轢かれ吹き飛んだ…
「稀咲?」
トラックに轢かれた稀咲の体は全身の骨が折れ立ち上がれなかった…
「あ?あ!!?あ"ぁ"あ"ぁ"あ"、ぐぞっなんだコレ!!?どうなってんだコレ!?立てねぇぞ、あ"ぁ"あ"あ"あ"ぢきしょう、あ"ぁ"あ"!死にたくねぇ…」
「稀咲…」
血を流しながら稀咲は息を引き取った…
「何があった!?」
「タケミっちー!?あれは稀咲…か…」
タケミっちーに追いついたマイキーと私と日向ちゃんは道路で血を流しながら倒れている稀咲が目に入り、思わず日向ちゃんの目を手で隠した
とりあえず救急車を呼んだが、交通事故なので警察が来る為、私達はその場から去ると黒塗りの高級車が目の前に止まり獅稀さんが窓を開け顔を覗かせた
「樹さんお迎えに上がりました、皆さんも乗ってください」
「獅稀さん、相変わらずナイスタイミングだね…みんな乗って」
先程の事もあって三人とも無言で後ろに乗り込み車を走らせた
「龍宮寺堅の方には連絡してますので、今頃家へと帰ってますからご安心ください」
「ドラケンの電話番号…獅稀さん、いつ知ったの?」
「秘密ですよ♡とりあえず、日向さんと武道くんを先にお連れしますね」
「お願い」
私は車の窓から街の景色をぼーっと眺め、先程の抗争がやっと終わったのだと…
改めて理解できた…
獅稀さんはみんなをちゃんと送り届け、そのあと私は病院へと強制連行され診てもらうと両腕の骨が折れて頭は異常なかったので獅稀さんも基も安心してくれた
この抗争は世間の間で"関東事変,とのちに呼ばれ
神奈川最大の不良集団・横浜天竺と東京最大の暴走族・東京卍會の総勢約500名によるこの抗争は…
逮捕者5名 及び死者3名を出す凄惨な結果で幕を閉じた…
逮捕者は天竺幹部5名
死者は佐野エマ 黒川イザナ 稀咲鉄太
3名…
佐野エマおよび
黒川イザナの殺害事件は
主犯 稀咲鉄太
共犯 半間修二
の2名の犯行として処理された
稀咲鉄太は死亡
そして半間修二は今も逃亡を続けている