関東事変
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「バカな!!今日妹を亡くしたのに…失意のどん底なハズだろ?来れるワケがねぇ!!」
ココはマイキーの登場に驚きを隠せないでいた…
「少し…タケミっちといっちんと話をさせてくれ」
イザナと稀咲の間をすり抜けるとボロボロの私とタケミっちーを抱きしめてくれて、タケミっちーは来てくれた安堵していた
「来てくれたんですね…」
「万次郎、遅い!タケミっちー頑張ったんだからね!」
「ありがとう。タケミっち、いっちん」
「マイキー君…でもなんで…?とても来れる精神状態じゃないハズ…ドラケン君!!?なんで2人共来れるんだよ!?」
マイキーの目線を見るとドラケンがバイクに乗り、何故か後ろには日向ちゃんが乗っていた
「降りなよヒナちゃん」
ドラケンのバイクから降りた日向ちゃんはタケミっちーの目の前に来て涙を流しながら謝ってきた
「ゴメンタケミチ君、来ちゃった」
「え!!?タイムリープの事話しちゃったの!!?あの2人に!?」
「ゴメン…つい…」
「"つい,って…」
タケミっちーの邪魔しちゃ悪いと思って私はマイキーとドラケンの側にいた
「どうするよ?マイキー、天竺は半分ぐらいはまだ動けそうだぞ」
「200人はちゃんと倒したんだからね!」
「いっちん、オマエは帰ったらオレとドラケンから説教な!死んだって聞かされてたんだからな!」
「大体なんで場地の特攻服着て勝手に壱番隊で参加してんだ?帰ったら覚悟しろよ…」
珍しくマイキーとドラケンが私の頭に拳骨で叩いて怒ってきた
「痛ッ、ごめんって!!」
「仕方ないな…200対3って事でいっちんも入れてやる」
「あぁ…」
「さすがいっちん、ドラケン!わかってるじゃん♡」
殴られたた頭を摩りながら残りの天竺の奴らを見つめた…
「ハンデいる?テメェらこそバカにしてんじゃねぇのか?オレを誰だと思ってんの?200人?2万人連れてこい!!」
マイキーの言葉に天竺も東卍のみんなも驚き私は横で微笑むと、マイキーらしいなっと笑った
マイキーの後ろでタケミっちー・千冬・イヌピー・ぺーやん・八戒・ソウヤくんは涙を流しながら感極まっていた…
「どうした?オマエら楽しめよ!!祭りだぜ!?」
「オラぁ声出せ東卍!!」
「ケンチン声デカッ」
「マイキーとドラケン来たからみんな嬉しいんだよ、ありがとう来てくれて」
「いっちん、オマエ女なのにこんなにやられて。イザナか…顔血だらけじゃん、これは腫れるぞ…」
顔面血だらけの私の顔を袖で拭き取り唇にキスをしてきた
「言っとくけどまだイザナに負けてないからね!これぐらいのケガ、たいしたことないよ」
「なーにがたいしたことないだ、両腕折れてんだろ?無理すんじゃねぇよ」
「痛ッ!!ドラケン折れてんの知っててデコピンしないでよ!」
折れてる腕にデコピンされた私は痛がるといつものようにドラケンとマイキーがバカ笑いした
そんな私達をタケミっちーと日向ちゃんが笑って見ていた…
「…ありがとう、ヒナ。オレじゃあ2人を立ち直らせる言葉なんてできなかった、ヒナの真っ直ぐな想いが2人の心を動かしたんだ」
「違うよタケミチ君、想いだけじゃ人は動かない。君の必死な姿がみんなの心を動かしたんだよ」
東卍のみんなが騒ぎ立てる中、タケミっちーと日向ちゃんは手をギュっと握りしめてその様子を眺めていた…
「嗚呼…耳鳴りが始まった、どんなトリックを使ったのか知らねぇけど。計画が狂っちまったなぁ?稀咲」
イザナがマイキーに向かって走ってきたのを私は瞬時に気づき、マイキーの前に出たがマイキーが私の襟元を掴みドラケンに向かって投げ飛ばしイザナの蹴りを両腕で受け止めた
「ケンチン!いっちんが手ェ出さないようにみてて!」
「真一郎を亡くしエマを亡くしどうだ?空虚になった気分は?」
「カタつけようぜ、兄貴」
「…どーやって立ち直った?」
佐野万次郎対決黒川イザナ、東卍と天竺の頂上対決が始まってしまった…
飛ばされた私はドラケンにキャッチされ下ろしてもらうと、マイキーへと悪態を吐いた
「さっきまでイザナと私が戦ってたのに!」
「いっちん怒んな、仮にもオマエはマイキーの女なんだ。そんだけ重体のオマエに守られるワケにはいかねぇだろ。"未来から来た,か…ウソみてぇな話だけど、ずっと必死なオマエを見てきたからな…いっちんも知ってたんだな…タケミっち、信じるよ。オレとマイキーがオマエの両腕になってやる、オマエはやるべき事を成し遂げろ!!」
「ドラケン君…」
「最初っから知ってたワケじゃないよ、私も最初は驚いたな…でもタケミっちーが諦めないあの姿に納得いった。天竺相手にタケミっちー、負けてなかったんだから!」
"いっちんありがとう,っと涙を流すタケミっちーの頭を撫でてやり、マイキーとイザナの対決を見守った
マイキーがイザナの顔面を蹴ったが腕で受けとめ、まさか止められとは思っていなかったマイキーは驚いていた
「うぁお♡すげー蹴りだね!!マイキー!!」
崩れた体勢からもう一発蹴りを放ったが受け止めイザナはこの戦いを楽しんでいた
「崩した体勢からでもこの威力!?やべーな!!!」
お互い蹴りを放ち少し距離を取った
「天性のバネとバランス感覚!"無敵,と謳われるだけはあるな、いーねー!久しぶりに気圧が上がる♡でももう見切っちまった」
イザナに向かったマイキーだったがイザナの蹴りが早すぎて、マイキーの顔面に蹴りが入り地面に倒れた…
蹴り倒されたマイキーを初めて見た東卍のみんなは驚き、イザナの強さを改めて理解した
「圧倒的戦才!それこそが黒川イザナの魅力!!女のいっちんがイザナとあんだけの勝負をしたこと自体が奇跡だ」
「ムーチョくん、それって貶してんの褒めてんの?」
「褒めてんだよ、バカ」
「ふーん、でもイザナじゃマイキーを倒せな
いよ」
ムーチョくんと話をし、2人の戦いに目を向けた
「"暴力,で全てをねじ伏せてきた、計画ぎ狂っちまった以上。しょうがねぇ、殺してやる。だからよー、見切っちまったって言ったろ!?」
イザナは蹴りを受け止めたマイキーの左目を殴った
「一つ聞かせろ、なんで妹を殺した?」
「マイキーオレの秘密を教えてやる、真一郎はオレの思う"理想の兄,になってくれなかった。そしてオマエの部下が殺はさちゃった…だから決めたんだ、オレはオマエを"灰,にして"真一郎,にする。だから早く空っぽになれよ」
イザナはそう言ってマイキーの首を絞めた
「…そんなんエマを殺した理由になんねぇだろ?」
イザナは締めていた手を退けてマイキーを蹴り飛ばし、地面に倒れるマイキーを見下ろした
「オマエが全て奪ったんだよ、万次郎!!だからオレは…オマエも殺す、どーしたマイキー!!??テメーの本気はこんなモンか!?」
イザナの一方的な打撃にマイキーは只々殴られていた
「マイキー君!!」
「バケモンか!?黒川イザナ!!!」
タケミっちーと千冬はやられているマイキーへと叫んでいた
「…マイキー君まさか…手ぇ抜いてるって事はないっスよね?」
「んなわけないでしょ、タケミっちー」
「…マイキーは全力だ、それだけ黒川イザナが強ぇーんだよ」
私にやられた半間は意識を取り戻して稀咲の隣で2人の戦いを見て興奮していた
「すっげ!!イザナはここまで強ぇーのかよ!!」
「…孤独がイザナの強さ、どんな奴だってケンカで人を殺したいとは思わない。他人に興味のないイザナはちがう、"これ以上やったら殺してしまう,というリミッターがない。人を殺す拳だ」
鶴蝶の言葉が耳に入った私はイザナは自分で自分を孤独だと決めつけてるだけだと思う
人は1人では生きていけない、イザナにとって鶴蝶くん大切な人だと私は思うけど、今のイザナじゃそれは理解出来てないかもな…
蹴り飛ばされたマイキーを見て私は拳を握り、自分の爪を立てた…
「オイ!!マイキー!!!マジかよ!?これがオマエの実力か!?樹より弱ぇ、本当に殺しちまうぞ!!?」
殴られても立ち上がり口から血の塊を吐き出して"他人に興味がねーっか,っと吐くと再び蹴りを放ったが、イザナに受け止められた
「オマエの為に戦った仲間もか?」
「オレの為に戦った!?ハハ、ちげーよ。オレが怖ぇーから戦ったんだ、東卍のガキのママゴトと一緒にするな!天竺にあるのは恐怖と利害のみ!!信頼や友情なんて実のない幻想だ」
何度も蹴りを放ちマイキーを殴るイザナだったが、先程までの素早さとキレがなくなってきていた
「なんか…さっきまでとちがう、イザナの動きが悪くなってる?」
「ああ…マイキーの蹴りをあれだけ受けたんだ…イザナの手足はおそらくボロボロ」
「その前に私の蹴りも何発も受けてるからね、そろそろ体の方が限界かな」
ドラケンと私の話を聞いたタケミっちーは理解出来ていないようだったが、イザナの身体の内側はもう限界がきているのだ…
「オマエは…どこまで自分を孤独だと決めつける?」
「樹みたいなこと言いやがって…真一郎もエマも死んだ、オマエも孤独だろうが!!!」
イザナの蹴りをマイキーは受け止めた"違うよイザナ,っと呟いた
「オマエにはまだ弟がいていっちんがいる、オレにはいっちんと兄がいる。イザナ…オレはオマエを救いたいんだ」
「うるせぇ!!」
「もう当たんねぇよ」
イザナの蹴りを見極め避けると顔面をなぐりイザナを蹴り飛ばした
「なんだよ…やりゃーできんじゃねぇかよマイキー!!上等上等、楽しくなってきた。なぁ!?」
立ち上がりマイキーを殴ったイザナだったが避けられ、腹に打撃を食らわせられた
「なんでそんなになっちまった!?なんで兄弟を愛せない!?オマエさえ心を開けばエマもオレも快く受け入れた、なんでだよイザナ!!?」
「うるせぇええ!!」
マイキーの蹴りを食らったイザナの体は動くのが限界で拳は当たらず、マイキーが顔面を殴りイザナはふらついていた…
「真一郎、エマ…なんで…なんでそっちにいるんだよ?」
イザナの様子が少し変な事に気づいた私はドラケンとタケミっちーから離れてマイキーに向かい走った
「いっちん!待てッ!?」
ドラケンが呼び止めたが騒つく心が危険を察知し、私は足を止める事はしなかった…
「オマエの負けだイザナ」
「うあああ"あ"あ"!稀咲!!!貸せ!!」
狂ったように叫ぶと稀咲の持っていた拳銃を奪い、私はマイキーの前に立つとイザナが拳銃を向けた
「いっちんのバカ!なんで出てきた!?」
「虫の知らせって奴かな」
マイキーは私を後ろに引っ張ったが動かず、仕方なく私を隣に立たせイザナを見つめた
「喧嘩でまで負けたら全部なくなっちゃうだろ?…ねぇ母さん」
イザナの行動にタケミっちーは"銃なんて汚ぇぞ、イザナ,っと叫んだが、今のイザナの耳に入ってこなかった…
「喧嘩でまでまけたら何もなくなっちまうんだよ…死ねよマイキー」
「撃てよイザナ、それでオマエの気が済むんならな。でもいっちんは別だ、オレだけ狙え」
「煽んなマイキー、ソイツは本気だぞ!!」
目がイッてるイザナの姿を見たドラケンはマイキーを心配して叫んだ
「どうしたイザナ!!?撃てよ!!撃ってみろ!!」
「イザナは何にもなくなることないよ、大丈夫だから。だからもうやめよ、私とマイキーがいるから!!」
銃を向けるイザナに私は両手を広げてゆっくり近づいて行くとイザナの目が微かに揺れていた
すると鶴蝶くんが割り込み、イザナの持っていた拳銃を手から払い落とした
「鶴蝶…テメェ何しやがる?」
「イザナ…もういいだろ…?オレらの負けだ」
天竺の中で誰よりもイザナに忠誠心の強かった鶴蝶の思わぬ行動に、東卍も天竺四天王達も驚いていた…
「下僕が王に意見すんのか?あ!?」
「…オレは…オマエの為だけに戦ってきた。どんなにオマエの思想が歪んでいようがかまわねぇ、オマエの為なら喜んで死んでやる。だからもうそんな醜態をさらすな、オマエの情けねぇ姿を見たくねぇんだよ!!」
イザナはやっぱり1人なんかじゃないじゃん…
ちゃんと鶴蝶くんがイザナのことずっと見て隣にいてくれてたじゃん…
鶴蝶くんの言葉を聞いた私は足を止め2人を見守ることにした
「おい幹部共、何ボーっと見てやがんだよ。早く鶴蝶殺せよ」
「イザナ!!!わかるだろ!?幹部共じゃあオレには勝てねぇ!!」
「…どけよ下僕ぅオレはまだまだやれんだよぉぉ」
「天竺の負けだイザナ!!!」
「うるせぇえええぇぇ!!」
イザナの叫びと同時に一発の銃声が響き、鶴蝶くんが口から血を吐きイザナの目の前で膝をついた
「カクちゃん!!!」
「鶴蝶くん!!」
背中を稀咲に撃たれた事に気づいたタケミっちーと私は鶴蝶くんに叫んだ
「ジャマなんだよテメェは、何度も何度もくりかえし…考えぬいた計画も花垣と神水流につぶされた。マイキーが使えなくなった今、オレはイザナを媒体にするしかなくなった。鶴蝶テメェはジャマなんだよ」
撃たれた傷口を手で抑えると背後に立つ稀咲へと"うぉぁああ!!,っと叫びながら鶴蝶くんは走り出した
「死ね」
鶴蝶くんが撃たれて死ぬと思い私は走ったが、まさかのイザナが私より早く動き鶴蝶くんを押しのけ
稀咲の撃ち放った弾丸から身を挺して鶴蝶くんを助けたのだ…
まさかの行動に東卍も天竺のみんな全員が驚いていた…
「イザナ!!?なんでっ…なんてイザナが…下僕をかばう!!?」
イザナも鶴蝶くんも地面に倒れた…
「テメェ…何やってんだよ…ったくよ、下僕のクセに手がかかる。体が勝手に動いちまった」
撃った稀咲はまさかイザナに当たるとは思っていなかったようで腰が抜けてその場に座り込んでいた
私は特攻服の上着を脱ぎ襷を退けるとすぐさまイザナと鶴蝶くんの元に駆け寄り、撃たれた傷口をイザナは3発も撃たれていたので服で押さえ鶴蝶くんは襷を使い止血した
「イザナも鶴蝶くんも死んじゃだめ!!こんなくだらない喧嘩で命を落としちゃいけない、誰か救急車呼んで!!」
「樹…オマエ女なのに野郎共にそんな姿見せるなよ…」
「イザナ!今話す事じゃないでしょ、チューブトップ着てるから平気だし」
倒れているイザナの側にマイキーが近寄ってきた
「ハハッ、樹はじゃじゃ馬な女になったな…マイキー…オマエに話しておきたい事がある、天竺の負けだ」
「イザナ…」
「ふざけんなっオレが言うのはいい、オマエがそれを言うな!」
イザナの横で倒れている鶴蝶くんは言葉を聞き目から涙を流していた
「ハハ、なんだよソレ…ワケわかんねぇ野郎だな…」
「イザナ…なんでオレなんかかばった!?オマエは王だ。オレをゴミのように捨ててでも、オマエの時代を創らなきゃいけないんだ!!それが王だろ!?イザナぁ」
「…"オレら,の時代…だよ。ゴメンな鶴蝶…でもオレにはオマエしかいないから」
口から血を流しながらイザナは鶴蝶くんに笑い、撃たれてようやくイザナは自分は1人ではなく…
鶴蝶くんがいることに気がついたようだ…
「樹は知ってるんだよな…マイキー…オマエはオレを"救いたい,って言ったか?」
「兄弟なら当然だ…もう喋るなイザナ…」
「…ある日オレを捨てた母と…偶然会った、動揺したよ…オレは真一郎ともオマエともエマとも兄弟なんかじゃない…誰とも血がつながってないんだよ」
イザナの真実に私以外の東卍と天竺のみんなは驚き、マイキーですら言葉を失っていた…
「なぁ?マイキー…オレが救えるか?救いようねぇだろ?」
「イザナ…真一郎くんも私も…血なんて関係ないって思ってる…だから救いたい…やっと素直になったんだからさ…死んじゃダメだって…」
圭くんの特攻服が血だらけになるほどイザナの出血は多く、また何も出来ない自分に腹が立ち圭くんが死んだ時に泣かないと決めたはずなのに目から涙が溢れた
「樹…泣くなよ…チビの笑った顔が好きなんだからさ…オマエの笑顔にオレは救われてたんだ…ありがと…なあ?… 樹…エ…マ…」
「…?イザナ?…オイ!!返事しろよ!!オイ!!イザナ!!オイ!!!イザナ!!!」
目を見開き応答のないイザナに鶴蝶くんが押さえていた私の手を振り払い、イザナに近寄り手を握った
私はイザナの脈が動いているか確認したが脈がとれず、イザナに跨り止血していた手を止め心臓が動いていないことに気づき手のひらを組み折れた腕のことなど忘れ無我夢中で心臓マッサージをした
「イザナ…寂しい思いはさせねぇよ…オレも…今…そっち逝くから…オレらは上手に生きられなかったな…雪だ…」
「イザナにとって鶴蝶くんは大切な人だとこのバカは撃たれてようやく気づけたんだ!2人とも死んじゃダメ!!逝かせない!圭くんみたいにもう…目の前で人が死ぬのは嫌なの!」
マイキーは私を切ない表情で見ると東卍と天竺のみんなに向かって話し始めた
「東卍も天竺もみんな聞いてくれ、抗争は終わりだ。もうすぐ救急車と警察が来る!これ以上の不幸が出る前にみんなこの場から離れろ!!この場はオレが残って収める!!解散だ!!モタモタすんな!!」
マイキーが叫ぶと天竺の奴らは騒つき始めた
「マイキー!!オマエもこの場から…いっちん連れて離れろ」
伍番隊副隊長の三途春千夜がムーチョくんの肩を持ちマイキーの元に連れてきた
「オレらが残る」
「オマエら…」
天竺四天王の望月莞爾と斑目獅音と灰谷竜胆がマイキーの側に立ち残る決意を表明した…
「神水流樹…もういい…イザナは死んでる…」
「離せ!灰谷蘭!」
「樹!もういいんだ!」
灰谷蘭が心臓マッサージしていた私の手を掴み無理矢理止めさせた…
灰谷蘭に言われなくてもイザナがもう助からないことは分かっていた
私はイザナの頬を優しくなで涙を流した
「なんでこうも複雑に絡み合うかな…やっと素直になったのに…イザナも圭くんやエマちゃん、真一郎くんの元に行っちゃうんだね…」
灰谷蘭は屈むとイザナと鶴蝶くんの目を手で閉じた
「…なんやかんや…オマエらに憧れてきたからな、大将鶴蝶…せめて安らかに眠れよ。しっかり見届けたぜ、オマエらの生き様」
灰谷蘭の言葉を聞いた私はイザナから退き立ち上がると、フラつき倒れかけた私を灰谷蘭が受け止めてくれた
「イザナとやり合ってボロボロの体で両腕折れてんのに、心臓マッサージなんかするから倒れそうになってんじゃん…」
「ありがとう、蘭くん…目眩がしただけだから…悪い」
私の体を支えながらマイキーの元まで歩いてくれた
「テメェだけは許さねぇぞ、稀咲!!」
マイキーとタケミっちーが腰を抜かし座り込む稀咲を睨むとバイクに乗った半間が稀咲を片手で抱き上げバイクで連れ去った
「稀咲ぃぃゲーーーット!!!!いっこ貸しだぜ?稀咲ィ」
「半間!!ちッやられた!!ドラケン!タケミっちーと追って!!」
「わかってる、タケミっち!!乗れ!!追うぞ!!」
「ドラケン君!!ヒナ…!!」
側にいた日向ちゃんをタケミっちーが心配していたのに気づいた私は安心させるように日向ちゃんの手を握りしめた
それを見たマイキーはタケミっちーに叫んだ
「タケミっち、ヒナちゃんの事はオレといっちんに任せろ!オマエはやるべき事をやれ!!」
「はい!」
返事をするとドラケンのバイクに乗りタケミっちー達は逃げた半間と稀咲を追いかけた