エマちゃんの死
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私が基からイザナの秘密を聞いていたとき獅稀さんの携帯電話が鳴り、冷静沈着な獅稀さんが裕翔君に怒鳴り込んでいた
「あ!?もういっぺん言ってみろ!!!裕翔!それは本当か?わかった…」
「どうしたの?獅稀さんが裕翔くんに怒鳴るなんて珍しいね」
「落ち着いて聞いてくださいね…佐野万次郎を監視してた裕翔から電話がありまして。佐野エマさんが死にました…」
「は?なにそれ…なんの冗談?」
「樹、離してやれ」
獅稀さんの胸倉を掴み問いかけると、見かねた基が横から入ってきて私に手を離すように促してきたので舌打ちをして離し獅稀さんの携帯を奪うと裕翔くんに電話をかけた
「裕翔くん、どう言うこと…!?エマちゃんがなんで死ぬの!!」
「すみませんお嬢!!万次郎さんを監視していたときに黒川イザナが来まして、花垣武道とエマさんが監視カメラの範囲外に行き犯行の瞬間は映っていなかったんですが…
バイクで血塗れのバットを持って走り去る稀咲が映りまして、どうやらエマさんを襲ったようです!」
裕翔くんの話を聞いた私は獅稀さんの携帯を床に落とすと、泣き崩れた…
「あの…クソ野郎…無関係のエマちゃんにて…手ェ出してきやがった…狙いは私だけじゃなかったのかよ…」
泣き崩れる私を基は優しく背中を摩ってくれた…
「俺の娘だけじゃなく、真一郎の妹にまで手ェ出しやがったのか…稀咲鉄太…神羽会神水流組の若頭の俺の手で殺してやろうか…?」
「ガキの喧嘩だよ…いい…稀咲の野郎は…東卍の私達がケリをつける!!」
「樹…わかった、手ェ出さない」
病室の部屋にある洗面台で顔を洗って涙を流し、タオルで拭き取り顔を叩き自分に気合いを入れた
私が落としてしまった携帯を拾い獅稀さんに手渡し、先程の事を謝るため頭を下げた
「獅稀さんさっきはごめんなさい」
「樹さんかまいませんから、謝らないでください。エマさんが亡くなられたことで今日の抗争に参加する筈だった佐野万次郎と龍宮寺堅は天竺の抗争に最愛の人を亡くした精神状態では参加できません、エマさんを殺しそして三ツ谷隆と河田ナホヤは重体、そして樹さん殺害…いまの東卍じゃ勝てません!樹さんは神水流組の大事な孫娘です、東卍とは関係ないのに…負ける戦いに行くべきではないと私は考えてます!」
「獅稀さん…心配してくれてありがとう…確かに稀咲の野郎の作戦通りに動いているから、今の東卍の戦力じゃ勝てないかもしれない。でもね、私はまだ死んでない…マイキーとケンケンが参加できなくても…きっとタケミっちーは天竺と戦う!あの弱いタケミっちーを助けるって約束してるんだ、だから…私は行くよ!」
私の話を聞いた獅稀さんは頭を横に振り、行かさないように扉の前に立った
「私は樹さんを守るように親父達から頼まれてます、今回は死ぬ可能性が高いです!行かせれません!」
「獅稀…行かせてやってくれ。父親の俺が許す…」
扉前に立ちはだかる獅稀さんの肩を叩き、あの過保護な基がまさか私の肩を持ってくれるとは思っておらず…
私は驚いていた…
「樹、真一郎と圭介の所にはまだ行かせないからな。必ず生きて帰ってくる事!イザナと稀咲をぶっ飛ばしてこい!」
「うん…絶対帰ってくるからさ、待ってて!ありがとう…お父さん…」
「恥ずかしがりながら"父さん,って久しぶりに呼んでくれた♡パパン♡嬉しいよ!」
いつものように抱きつく基を今回は嫌がらずされるがまま抱きつかれていた…
「若が許したなら私にはお止めする権利はありません…」
獅稀さんは扉の前から下がり、私の携帯が鳴ったので画面を見るとイヌピーからだった
稀咲に撃たれて死にかけの私が出るにもいかないので基に無理矢理渡し、出るように口パクで伝えた
「もしもし、樹の父親だが…」
「基さん!お久しぶりです、オレは乾青宗です。八戒から連絡があって…樹どんな状態ですか!?」
「イヌピーか…久しぶりだな、真一郎のバイク屋でよく樹と遊んでくれてたな…今手術が終わった、腹に3発撃ち込まれて出血が多くてな…今夜が山場だ…」
「基さん…樹を守れなくてすみません」
「お前が謝る必要ないだろ、俺の娘は…まだ真一郎の元にやらねぇよ…お前達、イザナがいる天竺とやり合うんだろ?万次郎の妹も稀咲にやられたって聞いたぞ…東卍大丈夫なのか…?」
「王のいねぇ軍隊は烏合の衆…100%負けると思ってます…今日戦うべきじゃないとオレは考えてます…」
「まぁ普通はそうだな、でもオマエの隊長は花垣武道だろ。あいつはそう判断するか?あいつなら乗り込むんじゃないかな。樹から話をよく聞いてたが、あのガキは真一郎によく似てるよ。万次郎もイヌピーも気にいるワケだ。まぁガキどもの喧嘩だ、どうなるか俺は見てるよ。俺らみたいな大人は手ェ出さない、da=2#の約束だからな」
「基さんも真一郎君に似てると思ってるんですね…タケミっちは総長代理で天竺に乗り込むことを決めました!オレは隊長に着いてきます、樹を…基君よろしくお願いします!」
「あぁ、イヌピー頑張れよ。まぁイザナの野郎をぶっ飛ばしてこい!稀咲には気をつけろ、拳銃持ってんぞ」
「はい!ありがとうございます。基さん失礼します」
基紀はイヌピーとの通話を切り、2人の話を聞いた私は自分の頬を叩き気合いを入れた
「マイキーもケンケンもいない東卍をタケミっちーが動かしたか。やるねぇ…なら私も行かないと」
「この病院には三ツ谷隆と河田ナホヤがいますからね、バレたら大変です。バイクを停めてある駐車場まで私がお連れします、こちらにお乗りください」
使用済みのシーツを入れるカートを獅稀さんが押してできてくれて、中に入るように指刺したのでなんとか中に入る事ができた
上から基がシーツを何枚か被せて完全にわからなくなった
獅稀さんはスーツを脱ぐと清掃の人の服を着てマスクをして準備満タンで私を部屋から出て、バイクのある駐車場まで押して行ってくれた
カートが止まり獅稀さんがシーツを捲って、私をカートから出してくれた
「樹さん、貴方は大事なお嬢様です…必ず生きて帰ってきてくださいね…」
「獅稀さん、本当にありがとう。ちゃんとこのバカげた抗争を終わらせて帰ってくるから…行かせてくれてありがとう、いってきます」
基のバブに乗りエンジンを掛けると獅稀さんに手を振り、タケミっちー達東卍が向かっている横浜第7埠頭へとバイクを走らせた