聖夜決戦 12月25日
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12月25日
エマちゃんが言っていたようにクリスマスは寒く、雪がチラチラ降っていた…
大胆なデコルテカットのボルドー色のリブニットに黒のスキニーパンツを履いて、獅稀くんの家のソファーに座りパソコンをずっと睨んでいた
稀咲の野郎のことだ、絶対にタケミっちーと千冬に手を貸すわけない…
柚葉にも何かしら接触をしてくるはず、稀咲の言葉にぺーやんも一虎くんも丸め込まれて裏から操られたんだ
柚葉は大事な友達だから、稀咲の思い通りにはさせない
「お嬢、獅稀さんと俺がちゃんと見てますから。ちょっと休んでください」
ずっと画面に張り付く私を見かねた裕翔くんが手作りのアップルパイと珈琲を入れてくれた
「ありがとう、じゃちょっと休もうかな」
パソコンから離れ椅子へと座りアップルパイと珈琲を頂いた
「張り詰めてたら疲れちゃいますからね、樹さんは少し休んでください」
「2人ともありがとう、裕翔くんこれめっちゃ美味しい!パイがサクサクで美味しい!」
「お嬢に喜んで貰えて嬉しいッス!」
「それにしても今日はホワイトクリスマスだね、雪降ってるね」
窓を見ると雪がチラついていた…
「樹さん!柚葉さんが何処かに向かってます」
「見せて!」
獅稀さんの言葉を聞いた私は食べかけのアップルパイを残し、パソコン画面を見つめた
自宅から柚葉が外に出て人通りの少ない道を歩きトンネルに入っていった
トンネル内は監視カメラが付いてないので中の様子がわからなかったが、暫くすると柚葉が来た道を戻り
もう1人の男がトンネル内から出てきた
「稀咲鉄太!柚葉に接触してきやがったな…柚葉に何かさせる気だ」
テーブルを力一杯叩き携帯電話で柚葉に電話したが、掛かってはいるが一向に出ないので私は携帯を切ると
ファーブルゾンを羽織りショルダーバックを持つとバイクの鍵を持ってムートンブーツを履いた
「樹さん、柴柚葉の兄の大寿は宇田川キリスト教会に居ます!きっと柚葉さんもそちらに行かれるはずです」
「獅稀さん裕翔くん監視今までありがとう、これでもうしなくていいからクリスマスをゆっくり過ごして。情報ありがとう、行かなくちゃ!」
「お嬢、気をつけて行ってくださいね!」
「ありがとう、行ってきます!」
玄関を開けて走って飛び出すとバブに跨りエンジンを掛けて、教会へと急いだ
片手運転で走りながら千冬に電話すると出ないので、タカくんに電話すると出てくれた
「タカくん!私の予感だけど稀咲が柚葉を誑かせて大寿になんかするつもりだ!今から止める為に宇田川キリスト教会に向かってる!そこにタケミっちーと千冬もいるはず!」
「いっちんも向かってんのか?千冬から連絡貰って向かってる!じゃ現地集合だな!事故るなよ!」
「了解!またね!」
電話を切ってブルゾンのポケットに携帯を入れて、スピードを上げた
宇田川キリスト教会へと着くとバイクを止めると、同じタイミングでタカくんのバイクが横に止まった
「いっちん、千冬は?」
「今来た所、探さなきゃ!」
特攻服に身を包むタカくんと一緒にまずは千冬を探すことにした…
教会内のある部屋の扉を開けると口と腕を縛られて柱にくくりつけられている千冬がいた
「だから言ったのに、稀咲と手を組むからこうなってんじゃん」
縛られていた口と手を解くと千冬は"助かった,っと礼を述べた
「柚葉も来てる、早く行かなくちゃ」
私とタカくんと千冬は教会へと走り向かった
中に入るとタケミっちーと八戒…
柚葉に大寿がいた
柚葉はフラフラしながらナイフを持って立っていて、タカくんと私は静かに柚葉の側に歩いて行った
「八戒は…アタシが守る。私が…私が守る…んだ」
タカくんが素手で柚葉の握っているナイフを持ち、刺すのを止めた
「守る時に使うモンじゃねぇよソレ」
「柚葉、そんな物騒なモン貴方が持つ必要ないんだよ?」
タカくんと私の登場に柚葉も八戒もタケミっちーも驚いていた
「三ツ谷君!?いっちん!!?」
「タケミっちー、ボコボコじゃん!柚葉、電話でてよね」
鼻血を垂れ流すタケミっちーに笑い、柚葉に手を振った
「手ぇ離せよ柚葉、オレの手が切れちまう」
「三ツ谷…いっちん…なんでココに…?」
タカくんと私を見た柚葉は涙を流して気を失い、タカくんの胸元に倒れた
タカくんはタケミっちーに柚葉を託して柚葉を教会の長椅子に寝かし、寝転んでいる柚葉の顔を私はハンカチで拭いてあげた
そして着ていたファーのブルゾンを柚葉に掛けてやり、ショルダーバックを側に置きタカくんの隣に立った
「オレが相手だクソヤロー」
「じゃタカくんの次、私が相手すんね」
「あ?本気かテメェら?休戦協定はどうすんだ?まさか自分で結んだ約束、自分で破るクズヤローか?」
「黙れ、そんな約束より当たり前の事教えてやるよ。妹にはどんな時でも手をあげねぇ、どんな悪さも笑って許してやる。それが"兄貴,だバカヤロウ」
タカくんが大寿とヤリ合い始めたので私は今は手を出さすず見守ることにした
千冬がタケミっちーの側に立つとタケミっちーは驚き声を上げた
「稀咲と半間に裏切られて縛られてたところをいっちんと三ツ谷君が助けてくれたんだ」
「いっちんと三ツ谷君が?でも…なんで2人がココに?」
「オレが呼んだ、稀咲の裏をかかねぇとな。和平なんてオレらに関係なくねぇ?オレらの目的は東卍から黒龍を剥がす事だろ?三ツ谷君の決めた和平だ、本人が破るならみんな納得する」
大寿とやり合ってるタカくんの膝が地面についた…
「どうした三ツ谷ぁ?オレはまだ70%の力しか出してねぇぞ?」
「あ?何余裕ぶっこいてんだよ、ブーツのベルトが外れただけだ」
「やめろよ!タカちゃん!無理だよ!!大寿には勝てねぇよ!!」
八戒がタカくんに叫ぶがタカちゃんはやめる気がなく、殴られても大寿へと立ち向かった…
「どうしたんだよ!?タカちゃん!アンタもっと利口だろ!?そんな無茶な喧嘩しねぇじゃん!!体格も年も上だし、勝てる要素ねぇじゃん!!」
「オマエちっとだまれよ、八戒」
千冬の言葉に八戒は"あ!?,っとキレた様子で聞き返して来た
「わかんねぇのかよ!?意地張ってんだよ、オマエが見てるから。三ツ谷君頭いいし、計算もできる。わかった上で体張ってんだよ!弟の為に!」
「千冬の言う通り、八戒の為にタカくんは大寿に立ち向かってるの。だから私も今は手は出さない…」
今ここでタカくんの戦いに手を貸すのはタカくんの思いに反しちゃうからね…
大寿はタカくんとの殴り合いで少し疲れた様子で息が上がっていた…
「しぶてぇヤローだな!疲れちまったからよぉーそろそろ終わらすわ、なぁ?乾」
「タカくん!!」
大寿の言葉に私は嫌な予感がして咄嗟にタカ君の背中へと回り抱きつき、イヌピーの振り上げた鉄パイプは私の頭に当たりタカくんも少しだけ当たって吹き飛んだ
「タカちゃぁああん!いっちん!?」
2人とも殴られて意識を失い、八戒がタカくんと私に走って駆けつけた…
「どうだ?オレの情報は?10万の価値はあったろ?」
ココも現れ大寿の元には幹部の2人が立っていた
「タカちゃん!!いっちん!!どうしようタケミチ!!!タカちゃんといっちんがっ!」
「まさか樹がでてくるとはな…思いっきりぶん殴った」
「ハハハハ、さすが乾!!!このまま全員ぶち殺してやれ、ハハハハ」
高々に笑う大寿と現れたココとイヌピーにタケミっちーと千冬はキレ、大声で叫んだ
「何してくれちゃってんだコノヤロぉぉ」
「ハハハハハハ、かかって来い!!クソガキ共!!!」
タケミっちーと千冬がキレて大寿に叫んだ