私のお淑やかライフ崩壊
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基にあれ以来疑われることもなく上手くいっている
また長距離トラックの仕事でしばらく帰ってこれないので珍しく甘えさせてあげ、朝ごはんを一緒に食べていってらっしゃいと手を振り見送った
基がいなくなった部屋で私は布団に倒れ込んだ
危なかったわ…
マジでバレたかと思ったわ
疲れた…寝よ
学校が休みなのでもう一眠りしようとしたら携帯電話が鳴り、画面を見るとドラケンからの電話だった
見なかったことにしよう…
しばらく鳴ったが切れたので安心していたら次はマイキーから電話が鳴った
こいつらもしかして電話に出るまで鳴らされるパターンなわけ?
渋々電話を取った
「いっちんやっと繋がった!ケンチンの電話わざと取んなかったでしょ。酷いなー、電話してこいって言ったのいっちんじゃんか!」
「あのねマイキー…遊びたいなら電話してこいとは言った俺もわるいけどさ、あれ建前上言っただけだからね。」
「そんなのどうでもいいから。今あの銭湯の近くのファミレス来てんからこいよ!一緒に食べようぜ!」
「いや俺疲れて眠いから寝たいんだけど…」
「こないの?来るまでずっと電話かけちゃうぞ。早く来て、俺お腹すいた!」
一方的なマイキーに眠いのもあってイライラしていた私だが、諦めて行くから待っとけ!ガキ!とおらぶと電話を切り
サラシを巻きパーカー着て黒のスキニーパンツを履いてマイキーとドラケンが待つファミレスへと向かった
「駄々っ子ちゃん、来てやったぜ。」
走って来た為息が上がり喉が渇いていたのもあり、勝手にマイキーとドラケンの水を飲み干した
「いっちん、遅いぞ!もういっちんの分も頼んだからね!」
「何頼んだわけ?俺パスタがいいんだけど」
ファミレスのスタッフがタイミングよく料理を運んできた
しかも手に持っているのは何故か可愛らしいお子様セット
まさかのお子様セットを二つ私達のテーブルへと持ってきて置いた
「なんだよコレ!!?もう一生許さねぇ。」
突然怒り出したマイキーにドラケンはあ?っと啖呵を切った
「旗が立ってねーじゃん!!オレはお子様セットの旗にテンションが上がるの!もう要らねー」
子供が拗ねるくだらない理由のようにマイキーが駄々をこねるのを見て、思わずイラッときてしまった…
運んで来てくれた店員さんに謝らないでいいですから仕事に戻ってくださいと伝えると、すみませんと何度もマイキーに謝りながら厨房に帰っていった
「お前は三歳児か!!食べさせてやるから、店で騒ぐな…」
スプーンでお子様セットを食べさせようとしたとき、ドラケンが旗をご飯に刺した
ドラケン…
マイキーがこうなる事を予想して、これ用意してんの?
お前らは親と子か?
「わーー!!さすがケンチン!いっちん、早くあーんして!」
はいはいとマイキーにお子様セットを二つ分食べさせた
食べ終わるとまた叫び、ドラケンがウッセぇ!と怒るとマイキーは私の膝の上で勝手に寝出した…
食べたらすぐ寝るとか…
マジで赤ちゃんかよ、一体なんなの…
こいつらは…
「ドラケン、マイキーっていつもこんな感じなわけ?」
「あぁ、食ったらすぐ寝る。でも素の姿を見せんのは俺と創設メンバーだけだな。会ってすぐに見せんのはいっちんが初めてだ、マイキーはお前のこと気に入ってるってことだ。」
ドラケンの言葉に少し嬉しい気持ちになったのはわからない…
正直あったばっかりの不良な人達で、菜々みたいに長い時間を共にしたわけでもないのに…
なんか嬉しいや
ドラケンは私の膝の上で寝ているマイキーをおんぶすると、お金を払い行くぞと言ったので私もファミレスを出てついてった
「マイキーは幼い子供で、ドラケンはお母さんって感じだな!マジで面白すぎて笑える!二人ともいいコンビだな」
「俺が母さんとかまじ嫌なんだけど…あ、マイキー着いたぞ。」
話し込んでいるといつの間にか病院の前へと着いていた
マイキーは目を覚まし背中から降りた
「病院?こんなトコになんの用なン?」
「…ちょっとな。いっちんは悪いがここで待っててくれ。」
「いいぞ、いってらー!」
二人が病院に入るのを見送ると、ファミレスからずっとマイキーとドラケンの様子をコソコソ見ているタケミっちーを捕まえた
「さっきから何コソコソ見てんの、タケミっちー」
「いっちん!バレてた?」
「バレないほうがおかしいっての、で何してんの?」
「えーっと、ドラケンの付き人になろうとしたら断られて…今は尾行中?」
「ドラケンの付き人って!アハハッ!タケミっちー付き人して役に立つわけ?」
それドラケン君にも言われたとタケミっちーは少し沈んでいた
タケミっちーの予想外な言葉に私は爆笑し、涙がでるほど笑った
「笑わせてもらったから、一緒に尾行してあげる」
タケミっちーはあざーす!と喜ぶと私達はマイキーとドラケンを追いかけた
すると二人は集中治療でベッドに寝ている女性を見つめていた
「頭7針縫って歯ぁ折れて左目網膜剥離、体中打撲で肋骨折れて5日間意識戻んねーって。愛美愛主にやられてこの仕打ちだ、路上に倒れていたのを通行人が見て通報したんだ。」
ドラケンの言葉に私もタケミっちーも言葉が出なかった
こんな腐ったクズ野郎達が集まってる暴走族があるのを知ってるから…
基は絶対暴走族とは関わるなって言ってるわけね
女相手にここまでするなんて…
愛美愛主だっけ、人として終わってんわ
するとドラケンとマイキーに怒鳴り散らす夫婦がやって来た
ドラケンは頭を下げ、マイキーの頭も無理矢理下げさせ申し訳ありませんでしたっと謝罪した
男性はきっとあの女の子のお父さんだろう
二人に罵声を浴びせ泣きながら立ち去っていった
その間もドラケンもマイキーも頭をずっと下げたまんまだった…
「これから愛美愛主とモメる、不良の世界は不良の中だけで片付ける。東卍のメンバーはみんな家族いるし大事な人もいる。一般人に被害出しちゃダメだ、周りの奴泣かしちゃダメだ。下げる頭持ってなくてもいい、人を想う心は持て。」
「…ケンチンは優しいな…ゴメン、ケンチン。オレケンチンが隣にいてくれてよかった。」
二人の会話を聞いた私は腐った奴らだけじゃないんだと思った…
ドラケンみたいな暴走族もいるんだ…
東京卍會はそこら辺の暴走族より心が熱い男の集まりなんだな
ふと隣を見るとタケミっちーが真剣な眼差しでマイキー達を見つめ何やら考え込んでいた
「タケミっちー?なんか心配事でもあんの…?」
「えっ!?いや何もないですよ!いっちんさ、ドラケン君と仲いいじゃん。ファミレスにも呼ばれてたし…」
「あれをどう見てお前はそう捉えた?」
「お願いします!8月3日までの14日間…ドラケンの側にいてくんねぇ?」
「はぁ?タケミっちーがいたらいいじゃん。大体族とは極力関わりたくないの!そこんとこ忘れたか、バカ!」
するとタケミっちーは土下座しお願いしますと頼み込んで来た
「そこまでする理由は何?なんかタケミっちー…隠してることあんでしょ。」
「それは…えーっと…」
私の言葉にタケミっちーは言いたくないようだったのでそれ以上は私も聞かないであげることにした
タケミっちーはタクヤの友達だしね、それにコイツバカだし弱いし…
でも中にいいもん持ってる男だからね…
「いいよ、タケミっちーが言いたくなったら教えてくれたんで。仕方ないからそのお願いのってあげる。ただし、条件がある!渋谷に新しく有名パティシェが出したお店があんだけど、そこのケーキ好きなの10個買ってくれるのなら…やってあげる!」
あそこのケーキ菜々がおすすめだってメールで言ってたんだよね♡
でも一個500円以上するから高すぎて買えないから諦めてたんだ
ルナマナちゃんが会いたがってるって三ツ谷先輩からメールきてたし、お淑やかないつもの私の姿なら三ツ谷先輩にもバレないっしょ!
「そんなんでいいなら、10個でも20個でも買います!!」
タケミっちーの言葉に私の顔は悪い顔になっていた…
コイツ値段も知らないのに、本当バカだな!
基紀もタイミングよく今日からしばらくは仕事で帰ってこないし、私が家に帰んなくてもバレはしない
学校も夏休みだし、完璧♡
「男に二言はないからな、約束破るなよ!あっ、二人とも行っちゃったじゃんか!俺が外で待ってないとヤバい!んじゃ、またなタケミっちー♡」
私は窓から飛び降りると器用に着地し、病院の玄関口まで走った
「マジかよ…いっちん、ここ三階なんだけど!?」
タクヤの女友達の樹さんって…
一体何者なんだ!?
でも俺がナオトんとこ戻ってる間はいっちんが側にいてくれるから安心だ
タクヤからいっちんはめちゃめちゃ強いって聞いてるし、喧嘩賭博のときに実際に見てるしな…
14日後!!
愛美愛主との抗争だ!!
それまでに愛美愛主を調べるぞ
病院から出て武道は自分の今するべきことをするため、日向の家へと向かった
私の頭の中はケーキのことでいっぱいになり、ルンルンに気分が上がっていた
マイキーとドラケンを見つけたので二人に手を振るといきなり抱きついた
「ちょっ!いきなりどうしたの?いっちん?」
「おいおい、お前薬でもしてんじゃないだろうな?いっちん、俺らと絡むの嫌がってただろ?」
私の態度の変化に二人とも驚いて私を心配していた
やべぇ、ついケーキが買えると思ったらテンション上がって抱きついてしまった…
「今も嫌だけど?でも、少しだけお前らいい奴だって知れたし。あっ、盗み聞きしてたの俺なんだ。ドラケンはマイキーの父ちゃんだな!マイキーはもっと父ちゃんの言うこと聞かないとだめだぞ♡」
あ?っとマイキーは苛立ち私を追いかけ回し、私はゲラゲラ笑いながら逃げ回った
それを見たドラケンは涙を流しながら楽しそうに笑っていた