タケミっちーの特攻服
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基の家がヤクザだと知ってからも、私はいつも通りの生活を送っていた
学校で授業を真面目に受けて校門を出たら何故かタケミっちーが私の学校の前で誰かを待っていた
「タケミっちーなーにしてんの?」
「いっちん!?なんでここにいんの?」
「だって私ここの中学だもん、ほらセーラー服着てんだろ?」
クルッと一回転して着ているセーラー服をタケミっちーにアピールした
「おーいタケミっち!!」
「その声はぺーやん君!!?ガラ悪っ。もしかしていっちんと三ツ谷君とぺーやん君って同中なんスか!?」
「オウ、てかいっちんもいんのか。ならいっちんもついて来いよ。三ツ谷が手ぇ離せねぇみてぇだから代わりに来てやったんだ、まぁ三ツ谷オレらの隊長だしな。」
「ぺーやんについて来ーっと!なんかおもしろそうだし!」
ガラの悪いぺーやんの後をついて再び校舎へと入り、家庭科室の目の前で止まった
「え?家庭科室?」
「苦手なんだよなぁー、アイツ」
「ん?アイツ?」
ドアを開けるのを渋っていると開き、手芸部の三年の安田先輩がぺーやんに突っかかっていた
「ちょっと林君!!また部長をたぶらかしに来たの!?部長今忙しいから帰って!!だいたい何その格好!?そんな服着てるから先生に目をつけられるんだよ!?」
安田さんの言葉にぺーやんもタケミっちーもポカーンっと開いた口が塞がらず、その光景に私は爆笑していた
「どうしたぁ?」
「部長!!また林君が!」
「え!?三ツ谷君!!」
「タカくんヤッホー!」
「おータケミっちにいっちんも来たのか!そう怒んなって安田さん、オレがぺーやんにおつかい頼んだんだから」
「私部長以外の不良嫌いです!」
「部長って…三ツ谷君?」
「タカくんはね手芸部の部長さん!あっ、菜々ー!遊びに来た!」
真剣にミシンで縫っている菜々に手を振ると"うるさい!,っと叱られてしまった…
「ちょっと待ってろよ、タケミっち。すぐできっから」
タカくんは部員達の様子を見つつ、自分自身もミシンへと向かい作り始めた
「は…はい。すぐできるって…なんか作ってるんスかね?そもそもオレってなんで呼び出されたんだろ?」
「特攻服だよ。喜べよ、オマエの特攻服三ツ谷直々に仕立ててくれてんだぞ」
「…三ツ谷君がオレの…?」
「初期メンバー以来だよなぁ?三ツ谷」
「オレらにとっての1番の晴れ着は特攻服だろ!オレなりの感謝の気持ちだよ、タケミっち。8.3抗争ではドラケン救ってくれて、"血のハロウィン,ではみんなの目を覚ましてくれた。だからオマエの特攻服は絶ッ対ェオレが仕立てたかったんだ」
嬉しそうにタケミっちーの特攻服を作るタカくんの笑顔はすごく素敵だった…
「ありがとうございます!」
「バーカ、オレが勝手にやってる事だ。できた!!着てみろよ、タケミっち!」
「ハイ!」
「明日の集会が楽しみだな!」
「明日の集会私も行くから楽しみだなー、タケミっちーの特攻服姿!絶対着せられてる感ありそう!想像したら笑える!」
完成した特攻服を大事に持つタケミっちーに私は思わず笑ってしまった
「いっちん笑いすぎだって!」
「ごめんごめん!タカくんもマイキーにドラケン達…そして今はいない圭くんも…タケミっちーは喧嘩弱いけど、君のことを認めてるんだからね。明日の集会でやらかすなよ!」
「うん!ありがとういっちん!」
「いいもの見れたから帰るわ、タケミっちーまた明日集会でな!」
タケミっちーとぺーやんとタカくんに手を振り今度こそマンションへと帰った
玄関を開けると基が毎度のこと抱きついきた
「おかえり!樹♡」
「ただいま、てか帰ってくるたびに抱きつくのやめてくんない?」
扉を閉めようとすると"すみません,っと聞いたことのある声がしたので振り返ると、あのインテリ眼鏡の獅稀さんが蕎麦と書かれた箱を持って裕翔くんと立っていた…
「基さん樹さん、こないだぶりですね!また会えたでしょ?今日は引っ越しのご挨拶に来まして、お隣のお部屋に裕翔と住むことになりまして。これからよろしくお願いしますね!」
「よろしくっス!」
抱きつく基へと"どういうこと?,っと無言で見つめると、何やら思い出したらしくポンっと手を叩いた
「親父の仕業か!樹を守るっていってたけどどうすんのかと思ってたら、お前らをよこしてきたわけね。考えたな親父!」
「いやいや、なーに勝手にあんたらだけで決めてんの!プライバシーなんてないじゃないこれ!」
基の胸元を掴むと上下に揺さぶった…
「さすがにお部屋のほうまでは見ませんよ、でも何かあったらいけないですから…マンションの監視カメラはハッキングして異常がないか常に見ていますので安心してくださいね」
「サラッとハッキングとかヤバいフレーズが出てきたんだけど…基!めっちゃ怖いんだけど、この人!!」
「じじいが言ってたな、獅稀は裏世界では有名なハッカーだって。樹の風呂場と寝顔は盗撮すんなよ!俺以外の奴に見さすの嫌だから」
クソな父親を蹴り飛ばして獅稀さんから蕎麦を受け取ると、玄関の扉を閉めて鍵をかけため息を吐いた…