関東一の極道 神羽会神水流組
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車は立派な門の前に止まり運転手さんが車かのドアを開けてくれたので降りると、目の前には広く大きな日本家屋が建っていた…
門をくぐると美しい和風庭園が広がり、大きな池には鯉が泳いでいた
環お爺ちゃんと瑞さんの後ろをついていくとドラマで見るような厳つい男達が並び、頭を下げて"おかえりなさい,っと声を揃えて挨拶し、その中を環お爺ちゃんと瑞さんと一緒に歩き
なんて場違いなんだろう私…っと心の中で思いつつ屋敷を歩いた
玄関へと行くとそこは私のマンションリビングの広さがあり、空いた口が塞がらなかった
先回りしていた獅稀さんが正座して待っており、環お爺ちゃんの杖を受け取ると私にお入りくださいっと促してくれのでブーツを脱いで屋敷へと上がった…
長い廊下を通り部屋へと通されるとモダンなお洒落な部屋で高そうな壺や絵画が飾られ、ソファーへと座った
「さてバカ息子が来るまで昔話でもしようか、その様子だと樹ちゃんにこちらの家のことは一切話してないのだろ?」
「そうですね、私にお爺ちゃんやひいじいちゃんがいることは知らなかったですし…ましてや基の実家がヤクザとは思いもしませんでした…」
「クククッ、そうだろうね。君のお父さんはここ神水流組の一人息子で14歳の時に母親が組同士の抗争に巻き込まれて亡くなってね…それがきっかけで家を出たんだ。あの子は母を救えなかった私を許せなかったんだろうね…母親のことが大好きな子だったから。
もちろん探したけど隠れるのが上手だったからね、尻尾を掴ませてくれなかったんだ…だけど親父と君が偶然出会い、容姿も似ていたから調べたら基の子だと判明したわけさ。まさに神様の悪戯だよ…
こんな可愛い孫娘と出会えたのだから、神様に感謝しなくてはね♡」
黙って瑞さんの話を聞いていた私は壁に綺麗な女の人の写真が飾ってあることに気がつき見つめていた
「それが君のお婆ちゃんになる人だよ、基の母親だ。きっと基は君にこの世界で暮らしてほしくなかったから…黙って普通の暮らしをしていたんだろうね。基はきちんと父親らしいことをできているかい?」
「基のお母さん、綺麗な人ですね。そうですね…基は過保護な父親で少しめんどくさいところもありますが、片親を感じさせないぐらい私を愛して育ててくれてますよ。まぁ貧乏ですけど基との生活は楽しいです!」
私の言葉を聞いた瑞さんと環お爺ちゃんは"そうか,っと言って微笑んだ
障子の扉が開くと、これまた金髪の美形の男の子がケーキと紅茶を持って部屋へと入ってきた
私にチーズケーキと紅茶をテーブルに置くと環お爺ちゃんと瑞さんにも同じように置いた
「裕翔ありがとう、和室へみんなを呼んでおいてくれるかい?ケーキ食べたら樹ちゃんをみんなに紹介するから」
「はい。では失礼します」
私にも一礼するとお盆を持って部屋から出て行った
せっかく用意してくれたのだから口をつけないのはいけないと思い、手を合わしてチーズケーキと紅茶を頂いた
「このチーズケーキ美味しい!瑞さん、ヤクザってあんな若い子もいるんですね。同い年ぐらいですか?」
「ん?裕翔のことか、樹ちゃんの一つ上だから15歳だ。このケーキ美味しいだろ?裕翔が作ったんだよ、まぁあれは俺が拾ったみたいなもんだからね…歳近いし仲良くしてやってね」
「あんなヤンチャな男の子がケーキ作るんだ…凄いギャップだ」
頷いたものの…
瑞さん犬拾う感覚であんな美形な子を拾ったって軽く言ったよね!?
やっぱヤクザ怖いわ…
乾いた声で笑いケーキを口に入れチーズケーキを完食した
食べ終えた私の手を握ると部屋から出て、今度は旅館並みの広い和室へと連れて行かれ…
部屋には厳つい男達が頭を下げて座っていた
上座に環お爺ちゃんと瑞さんが座り、場違いな私も強制的に隣に座らせられた…
「みんなに紹介する、隣に座っている子は神水流樹ちゃんだ。家出息子のクソガキが産んだ子だ、正真正銘私の可愛い孫娘だから仲良くしてやってくれ」
瑞さんの言葉に男達は一斉に返事をした…
「ハハハハッ、ひ孫が出来て儂は嬉しいぞ。堅気の娘だからな、お前達怖がらすなよ」
環お爺ちゃんは扇子を扇ぎ愉快に笑うと部屋から出て行った
「えーっと、神水流樹です…父の基が来るまでここでお世話になります…」
とりあえず自己紹介を男達にすると"おかえりなさいお嬢!,っと言われて私は乾いた声で笑った…
「歳も近いし、裕翔に樹ちゃんを任せようか。屋敷を案内してあげてくれるかい?」
「任せてください、親父。お嬢、こちらに…」
先程ケーキを作ってくれて持ってきてくれた裕翔と呼ばれた男の子が私の手を掴み、部屋出て屋敷を案内してくれることになった…
無言で歩いていると中庭へと出て裕翔と呼ばれていた男が私に振り向いた
「あのさ、親父の孫娘かなんだか知んねぇけど。一体何企んでんだ?お前…東卍の奴らと連んでるだろ、調べたがただの堅気の女じゃねぇな。
壱番隊隊長の場地の女で総長のマイキー副総長のドラケンにも気に入らて喧嘩も強い…彼氏死んだからヤクザの実家に帰ってきて復讐でもすんのか?」
裕翔の言葉に私は苛立ったが環お爺ちゃんと瑞さんの家族に手出しちゃダメだと、殴り飛ばしたい気持ちを押し殺した
「何も企んでないけど?大体偶然環お爺ちゃんを助けて強制的に君の親父である瑞さんに連れて来られただけだからね?」
「女だからって親父も騙されやがって…お前の彼氏刺されて死んだんだってな。弱すぎだろ」
「あ?いくら私を貶してもいいけどな、場地圭介を侮辱するのだけは許さない…」
裕翔の顔面すれすれに打撃を放ち柱をぶっ壊して睨み見つめた…
「おもしれぇ…女は手出さない主義だがやってやんよ!!」
顔面へと殴りかかってきたので受け流すと腹に蹴りを入れ裕翔を吹き飛ばし部屋の壁をぶっ壊してしまった…
「関東一の神羽会の構成員はこんなレベルなわけ?東卍の連中より弱いわ…圭くんはお前なんかより強かった、それにいい男なんだからね…」
首の十字架のネックレスへとキスをして、蹲る裕翔を睨んだ
壁を派手に壊したため、瑞さんと組の人達が心配して私たちのところに走ってきた…
柱と壁には大きな穴が空き、側で蹲って倒れている裕翔を見て組の人達は私がやったのだと理解したようだ…
「瑞さんすみません…ついやっちゃいました…ごめんなさい!!」
「これは派手にやったね、裕翔が負けるなんてね…この子武闘派の連中も認める子だったんだけどね…堅気の娘にしとくのは勿体無いな、樹ちゃん♡」
瑞さんは私の両手を握り
「神水流組の若頭にならない?」
「は?嫌です」
「即答で断っちゃいーやーだー!!」
瑞さんの衝撃的な言葉に思わず即答で返事
をしてしまい、瑞さんはいじけて私に抱きついてきた
「さっき会ったばかりの小娘にお願いすることではないでしょ!ちょっと!インテリ眼鏡の獅稀さん!笑ってないで瑞さんをどうにかしてくださいよ!」
壊れた柱の側で口を押さえて笑う獅稀さんに助けを求めた
「つい面白くて笑ってしまいました。それにしても樹様はお強いですね!驚きました」
「とりあえず…瑞さんをどうにかしてください…」
離れようと押すが全然離れてくれず、私は困っていた…
すると何やら門の方で組の人達が大声で叫んでいる声が聞こえてきた
「瑞様、離れてあげてください」
「あ?親父の参謀ごときがしゃしゃり出てきていいのか?」
「離れませんと…貴方様の息子様がキレてしまいますよ?」
獅稀さんがそう言った瞬間、組の男を2人引き摺りながら仕事のツナギを着た基が現れた
「俺の樹に勝手に抱きつくなや!クソ親父!!」
引き摺っていた2人の男を投げ飛ばしてきたが、瑞さんが私を抱き上げてくれたので当たりはしなかった…
「おや、思ったよりも早く来たんだね。久しぶりの我が家はどうだい?クソガキ」
「あ?最悪だクソ親父!汚い手で樹に触んな!!」
瑞さんの腕の中から私を奪い取ると私の身体にどこも怪我がないか確認してきた
「基おかえり、瑞さんも環お爺ちゃんも別に何もしてきてないから大丈夫だよ。」
「よかった…電話でクソ親父といるのがわかって居ても立っても居られなくてぶっ飛ばして帰ってきたんだ!樹…ただいま♡」
基はギュッと私を抱きしめてホッとしていた
「基、せっかく久しぶりにお父さんと会ったんだからさ。話をして仲直りしたら?」
「クソ親父と話すことなんかねぇ!樹帰んぞ!」
基は私の手を引っ張ったが私は動かなかった
「マイキー達と基も一緒だよ、ちゃんと相手の話を聞いて話し合わなくちゃだめ…特に死と隣り合わせの世界なら尚更だ。
圭くんみたいに死んだら話したくても話せなくなっちゃうんだよ!」
「樹…わかった。話してから帰る…」
基は縁側に座り込みまさかの展開に瑞さん"樹ちゃんには敵わないな,っと笑い基の側に腰を下ろした
獅稀さんはそれを見て邪魔にならないように組の者達を下がらせ、私に蹴られて気を失っている裕翔を抱き上げ獅稀さんとその場から下がった