首のない天使
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芭流覇羅のアジトにタケミっちーが連れてこられたあの日の次の日…
一虎くんは本当に圭くんの家に泊まりに来たのだ
3人で寝るには無理があるベッドの大きさなので…
私は何故か床に布団を敷いて、一虎くんが圭くんと一緒にベッドで寝ていた
目が覚めると圭くんと一虎くんはまだ寝ていたので私は顔を洗って、パジャマから服に着替えた
ゆるっと肩がでている黒のトレーナーワンピに白のダメージパンツを履いた
昨日スーパーで食料品を買って冷蔵庫に入れて置いたのでとりあえずみんなに朝ごはんを作る事にした
圭くんのお母さんは勝手に使ってねっと言っていたが、泊まらせてもらっているのでこれぐらいはお金を出して家のことをお手伝いしなくては!
野菜を切り水が入った鍋に入れ、フライパンには目玉焼きとウィンナーを入れて焼き始めた
ご飯は炊飯器で予約していたのでもう炊けていた…
熱々のご飯にふりかけをかけておにぎりを作り、鍋が沸騰したので味噌を入れ味噌汁の出来上がりだ!
おにぎりを握っていると圭くんのお母さんが扉を開け起きてきた
「あら?樹ちゃんおはよ!まぁ!朝ごはん作ってくれたの!嬉しい♡あの子には本当勿体無いぐらいできた彼女さんだわ!食べていい?」
「圭くんのお母さん今日お仕事ですよね!食べてってください!」
おにぎりとお味噌汁・目玉焼きとウィンナーをお皿に盛り、圭くんのお母さんへと出した
私も一緒にいただきますと手を合わして圭くんのお母さんと食べ始めた
「樹ちゃん♡美味しい!お味噌汁いりこだし?」
「嫌でしたか?我が家はいりこでだしとるんですけど…」
「私なんかだしの素だし!樹ちゃんマジで早く我が家の娘になってー♡朝からいりこでだしとった味噌汁が毎日飲みたーい♡」
「圭くんのお母さん大好きなんで私も早く娘になりたいです♡」
「なーに猫被ってんの樹。」
私と圭くんのお母さんとのほのぼの会話に一虎くんが冷めた目で見つめてきた
「おはよ、一虎君も泊まってたのね。気づかなかった!あっ!大変!こんな時間じゃない!?遅れる!」
勢いよく残りのおかずを流し込むとおにぎりを片手に持って、圭くんのお母さんはバックを持って慌てて玄関を飛び出してお仕事に行ってしまった…
「一虎くん起きたなら朝ごはん食べな。」
「樹の作ったの美味しいの?」
「いちいち突っかからないの!ほら、食べてみて。これでも料理は自信あるんだからね!」
一虎くんに朝ごはんを出すと、お味噌汁に口をつけた
一口飲んだ一虎くんは無言だったが目が輝きどうやら美味しかったようで、無言で飲み干すとおかわりをねだってきた
「ほーら、美味しいでしょ?」
「ムカつくけど…美味しい…」
「もう!素直じゃないんだから、はい!どーぞ!」
味噌汁を注いであげると、おにぎりと目玉焼きも食べてくれた…
黙ってれば可愛いのに…
なんかタクヤみたいに弟って感じかも、でも優しいタクヤとは全然違うけどね!
自分の朝ごはんを用意していたら圭くんも目を覚ましてきたのでおはようと挨拶をして、朝ごはんを注いであげた
「朝からめっちゃ美味しそうなんだけど!あ?何で一虎が先に樹の朝飯食べてんだよ」
場地が寝坊助なんだよっと言い、一虎くんは朝ごはんを完食しバイクの鍵を持って玄関へと向かった
「樹、片付けしとくからさ。悪いんだけど一虎の御守りしてくんねぇ?」
「一虎くんは弟だからね、お姉様が御守りをしてあげよう!」
「いらねぇから」
バンっと私を無視して玄関から出て行くと無視して行ってしまった…
「圭くん…一発だけ殴っていいかな?」
「だめだ、悪いが一虎のことよろしくな。あんな感じだけど樹のことそれなりに気に入ってるみたいだしな。」
「あれでね…まぁ圭くんの頼みだからね。行ってきま〜す」
財布と携帯を小さなショルダーバックに詰め込み、スニーカーを履くと一虎くんを追いかけ走った
階段を降りるとバイクに乗って、ムスッとした顔でなんだかんだ言いつつ私を待っていてくれたようだ
ほって行かれたと思ったけど待っててくれたんだ、なるほどね圭くんの言ってた意味がわかった
一虎くんはツンデレくんなんだね…
「早く乗って、オレ買い物行きたいんだから」
「はいはい、待っててくれてありがとう」
後ろに乗り渡されたヘルメットを被るとバイクを走らせた
しばらくすると雨が降り始めたので、店とは違う方向に走り出し何故か芭流覇羅のアジトへと着いた
バイクを止めると一虎くんは私の手を引っ張り中へと入った
中には何人かの芭流覇羅の人達がいて半間修二がソファーに座り煙草を吸っていた
一虎くんは私の手を離すと奥の部屋へと入っていった
「あ?珍しいな場地がいないのに来るなんて、服濡れてるじゃんエロ♡あのあと場地に怒られた?」
「めっちゃ怒られたわ…お前の所為だよ。てか煙草吸うの辞めてくんない?こっちまで身体に悪いんだけど。」
半間の口から煙草を奪い勝手に火を消し灰皿に吸い殻を入れると、半間が私の腕を掴み無理矢理自分の隣に座らせると私だけに聞こえるように小さな声で話しかけてきた…
「クイーンって樹でしょ。」
その言葉に私は驚き固まった…
クイーンという呼び名は私がパチンコ屋に打ちに行ったときに呼ばれている呼び名だ…
待て待て!!?
何で半間が知ってんの…
「知らないけど…クイーンって何のこと?」
「樹嘘下手すぎ、オレ樹がパチンコ屋で打ってんの知ってんよ。警察にバラそっかな〜未成年が行くとこじゃねぇよな?」
「脅しなわけ…何が目的…?」
「とりあえず、連絡先交換して♡」
「はぁ?それでいいわけ?んー、まぁ連絡先教えるのでいいんなら…」
稀咲鉄太の仲間だから連絡先とか教えたくないけど、仕方ない…
こいつも何考えてんのかよくわかんねぇ…
馴れ馴れしく肩を回してきた半間とアドレスを交換すると、一虎くんがタオルを私に投げてきた
「雨止むまでここで雨宿り、風邪引かせたら場地に怒られる。樹はこっちに座って!」
私を抱き上げると自分の隣に座らせた、濡れた髪を乾かしてくれた
「なんか一虎と樹、兄弟みたいだな」
「私がお姉ちゃんだね」
「オレがお兄ちゃんだな」
半間の言葉に私と一虎くんの言葉が重なり、あ?っと2人は睨み合った
「マジウケるんだけど、しばらく雨止まないしマジだりぃ…」
「ここ何もないじゃん、樹姉ちゃんならコンビニでデザート買ってきて。」
「雨で濡れてる私にまた外に出ろと?ここは平等にじゃんけんでしょ!暇なんだから半間も強制!負けた人がおやつ買いに行くってことね。
向かい側に座っている半間はだりぃと言いつつもジャンケンに参戦して3人でジャンケンをした
半間と一虎くんはパーを出して私の手はグーで負けてしまった…
「最悪…買って来たらいいんでしょ、半間傘貸して」
半間は近くにいた傘を私に投げると私は受け取り、まだ乾き切ってない濡れた服のまま雨が降る外へと傘をさしてコンビニへと向かった
傘立てに傘を置きコンビニへと入るとスイーツの棚に行く通路にガラの悪い高校生が三人床に座り通路を塞いでいた…
コンビニの店長らしきおじさんが退くように注意するが無視して大声で喋り、見かねた私は買い物の邪魔なので退いてっと溜まっている男たちに言った
「あ?うっせぇなぁ。お♡めっちゃタイプなんだけど、ナンパしてくれんの?」
「自分達の顔鏡で見てきたら?その顔でナンパされると思ってるのウケるんですけど。話したいなら家でしろ、邪魔」
三人の間をズカズカ歩き棚にあるスイーツを適当に20個ほどカゴに入れ、レジでお金を支払った
「ちょっと美人だからってお高く止まりやがって、女だからって調子乗んなよ?」
「俺らここいらで名の知れた奴らなんだけど?」
「おいこらぁ、ちょっとツラかせや!」
どうやら私の態度に苛立った男達は立ち上がり私を逃さないように両隣に立ち、私は無視してレジ袋を貰いお釣りを受け取ると
レジの店長さんは顔面蒼白で固まっていた…
無視した私の態度が気に入らなかったようで一人の男が私の肩を掴んだ
「無視してん!?」
言い終わる前に袋を持ってない左手で肩を掴んだ男を床に投げ飛ばした
「コンビニの店長さんのお仕事邪魔しちゃいけないよな?こいつら外に出すから仕事続けて」
レジ袋を右手で持ち左手で投げ飛ばして気絶してる男を引き摺りコンビニから出ると、外はまだ激しい雨が降る中気絶している男を放り投げた
「ちょっと待てや!クソガキ!!哲也に何してんだ!?」
どうやら私が投げ飛ばした男は哲也と言う名らしい、コンビニにいた残りの2人が走って外にいる私へと殴りかってきた
避けて傘立てにスイーツが入ったレジ袋を置き、雨で濡れるのを我慢し2人の男の相手をする事にした…
「あんたらのせいでまた濡れるじゃん、早く終わらせたいから来なよ?」
「テメェ、調子乗りやがって!」
私の顔を狙って殴ってきたが簡単に避けお腹に打撃を一発入れると、もう1人の男の顔面に飛び蹴りを喰らわした
「お前らのせいで乾かしてた服がびしょ濡れじゃんか、最悪…。年上なんだから人の迷惑になることすんじゃねぇよ!」
道路に蹲る男達を無視して傘立てに置いていたデザートが入ったレジ袋を持ち、半間に貸してもらった傘を指し芭流覇羅のアジトへと帰った
ゲーセンへと着きデザートが入った袋をテーブルへと置くと、寝ていた一虎くんと煙草を吸っていた半間が私に気づき煙草の火を消した
「とりあえずここにいる人達の分も買って来たから好きなの食べて」
「樹傘持っていったはずなのになんでさっきよりびしょ濡れになるの?はぁ…本当世話のやける女…」
「一虎くんには言われたくないんだけど?だってコンビニで邪魔な奴らを外に投げ飛ばしてたらびしょ濡れになったんだもん。仕方ねぇーでしょ?」
溜息を吐き文句を言いつつも、持っていたタオルで私の髪を乾かしてくれた
「お前らも食っていいぞ、樹の奢りだってよ」
半間がゲーセンにいた何人かの芭流覇羅の男達に言うと、あざースと私にお礼を言いデザートを選び始めた
半間は芭流覇羅の特攻服の上着を脱ぐと中に着ていた黒の長袖のトップスを私に投げた
「樹、さすがにそのままじゃ風邪引くぞ。俺の服貸してやるからあっちで着替えたら?」
「え、いいの?ありがと!びしょ濡れだからやばかったんだよな!ちょっと着替えてくる」
奥の部屋へと向かい私は濡れた服とズボン脱ぎ、下着姿になると半間の貸してくれた服に袖を通した
下着までは濡れおらず、半間の服はサイズが大っきいのでパンツが丁度隠れる長さだったのでズボンなしでもいけそうだった…
濡れた服を持って一虎くんと半間の元へと戻ると、先程コンビニで投げ飛ばした高校生が厳ついスキンヘッドの男を連れて芭流覇羅のアジトへと乗り込んできた
「橋田さん!あの女です!俺らをやった奴は!」
ボコった高校生の一人が私を見て指差してきた
「俺の女みてぇ、樹に丁度いいサイズだったな」
「樹、その姿場地が知ったらマジでキレるよ。びしょ濡れよりかはましか…」
半間と一虎くんはソファーで怠そうに座っていた
「貸してくれたのはありがたいけど半間の女とかマジで嫌だから…はぁ、今度は何?ハゲ連れてきて何するわけ?」
びしょ濡れの服をコンビニの袋に入れて、高校生達の前へと向かい合った
「俺の後輩をやりやがったな?こいつらの先輩なんだよ、俺は…悪いがお前を殺す!!」
「高校生が中坊相手にご苦労なことで…私がやるから手出すな」
スキンヘッドの男が私に殴りかり避けると、側にいた芭流覇羅の連中が手を出そうとしたので私はやめるように制止した
スキンヘッドの男の打撃を避け続けていると、当たらないことに男は苛立ち始めた
「ちょこまかと!逃げんじゃねえよ!!」
「別に逃げてないけど、なら当たりやすいように止まってあげようか?」
「クソガキ!死ね!」
私はわざと避けるのをやめると男はニヤっと口の口角を上げ顔面目掛けて殴ろうとしたが、私の蹴りの方が速く男の顔面に入り男は鼻血を出して床に蹲っていた
「パンチ遅すぎ。で、まだするわけ?」
「あの橋田さんがやられた…」
「やべぇ!逃げんぞ!!」
高校生達は震え橋田と言う男を放ったらかしにして自分達はゲーセンから逃げ去った…
「待て待て、帰るならこの坊主も連れて行かないと。コレどうすんの?」
「樹強ぇーな、さっきの蹴りピンクの下着が丸見えだぜ。お前らコレ外に出しといて。」
半間は私の側に立つと床で気を失っている男を蹴つり、芭流覇羅の連中に命令して私の腰に手を回し抱きついてきた
「セクハラで訴えんぞ」
「凛々しく惚れ惚れすんわ、マジでオレの女にしてぇんだけど。別れてオレの物になんねぇ?」
ソファーで携帯をいじっていた一虎くんがいつの間にか私の側に立ち、半間に抱きつかれていた私を助けてくれた
「樹は場地のだし俺の姉貴だからね、簡単には渡せないかな。ほら、雨上がったから行くよ」
濡れた服が入った袋を持って一虎くんは私の手を取りアジトから出て、私を抱きあげるとバイクに座らせた
「あのね…今の格好といい、一様綺麗な顔してんだからさ!野郎の中にいること自覚してくんないかな?樹が強いのはわかってんだけど、そっち系には気緩んでるから隙がありすぎんだよ!!もっと警戒心持て、バカか?」
声を荒げて起こり始めた一虎くんに私はついつい笑ってしまった
「ごめんごめん、心配してくれてたんだ。一虎くんやっぱ優しい子だね。」
「怒ってんのに笑うな!はぁ…場地もなんでこんな変な女を彼女にすんだよ…」
ぶつくさ文句を言いつつバイクのエンジンをかけ走り出して行った…