2学期
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圭くんとお試しで付き合ったあの暑い夏の日からもう季節は秋に入り10月になった
いままで平凡に過ごしていた時間が圭くんと過ごし出してから、時間が経つのが早く感じるようになった
圭くんとデートしたあの日から帰りは千冬が迎えにくるようになった…
圭くんも千冬も補習が長引いてるからと言うが、本当なのか少し怪しい…
学校で授業を受けていても何故か圭くんが今何してるんだろ…っと気になるようになってきたのだ
「樹?樹!」
ボケーっとしていたので目の前にいた菜々に私はずっと呼ばれていたことに気づかなかった
「ごめんごめん、ちょっと考え事してた…」
「さては場地くんのことだな?」
「なんでわかんの!?」
「それはね…樹が恋する乙女の顔になってたからよ♡お試しで付き合った関係だけど、樹場地くんのこと好きになっちゃってんのよ。私が見てもわかるのに、自分で気づかないから教えてあげちゃったわよ。」
菜々の言葉に私はやっとこの気持ちに気付くことができた
毎日圭くんのことが気になったり手を繋いだらドキっとするのは、私が圭くんを本当に好きになったからなのか…
「ガチで好きになっちゃうとは…ねぇ菜々、圭くんが前に欲しがってたネックレスがあるんだけどね。私がプレゼントするのはおかしいかな…?」
「おかしくないよ!樹も恋する乙女になったね♡可愛い!!」
菜々が私に抱きつきヨシヨシと頭を撫でてきた
「おかしくないんだ、なら今日帰りに買いに行ってくる!」
前に見ていたあのシルバーアクセサリー屋さんの十字架のネックレス買ってプレゼントしよ!
千冬がいるなら買い物いけるし、お金は前にパチ屋で作ったから大丈夫!
圭くん喜んでくれるかな〜
楽しみだ!
「あ、千冬くん来てくれてるみたいよ。行ってらっしゃい!私は部活あるから部長とこ行かないと。」
「菜々ありがとう、またね!」
菜々に手を振り鞄を持って靴箱まで降りてローファーを履いているとぺーやんも帰る所だったようで歩いていた
「いっちん、最近千冬がきてんじゃん。そういやパーちんが幼馴染が怒るから毎日手紙書かなくていいぞって言ってたぞ。」
「マジか!幼馴染ちゃんに悪いことしたな…了解!千冬待たせてるからぺーやんまたね!」
ぺーやんに手を振ると門の前で待ってる千冬にごめん!っと謝った
「別にそこまで待ってないから。場地さんじゃなくて悪りぃな、さていっちん帰るか。」
「千冬、今日はちょっと買いたい物があるから付き合ってほしいな!」
「ん?いいけど、何買うんだ?」
秘密!っと言うと商店街のあのアクセサリー屋さんまで千冬と歩いて向かった
お店に入るとこの前の店員さんが言ったので圭くんが見ていた棚に飾ってあった十字架のネックレスをくださいっと指差した
「この前の彼女ちゃんじゃん。こないだの彼氏にプレゼント?ラブラブだね♡」
ネックレスを手に取ると箱に入れラッピングしてくれた
「あれ?こないだはネックレスとお揃いのピアス合ったのに…残念、売れちゃったんですね。」
「あぁ、でも君は縁があるからね…またすぐに会えると思うよ!さてこれでいいかな?お金は3万5千円になります。」
店員さんの言葉に?を浮かべ、私は財布からお金を渡して綺麗にラッピングしてくれたネックレスの箱を受け取った
何故か店員さんは千冬を見て笑い、千冬は少し気まずそうな顔をして帰るよっと私の手を引っ張り店から出た
「買い物ってあの店だったのかよ、いっちん…はぁ…マジか。」
「私があの店に行ったらダメな訳でもあるわけ?千冬にはバレちゃってるから、絶対圭くんに言っちゃだめだぞ!これ圭くんの為に買ったアクセだからね。」
「いっちん…ほんとに場地さんのこと好きなんだな。最初はなんでって思ってたけど、2人の顔見てたら俺が心配する必要なかったわ。俺の場地さんを…よろしくな!」
深々と頭を下げる千冬に私は笑い頭を上げるように言った
「千冬は圭くんの相棒だからね、隣にいてあげてね。さーて、買い物も終わったし帰ろっか!」
「あぁ。場地さん補習もうすぐ終わるから、また前みたいに会えるからな。それきっと喜んでくれると思うぜ。」
優しい千冬は私のボロアパートまで送ってくれて、私は家へと入り制服を脱いだ
オフショルの白いトップスにハイウェストの黒のスキニーパンツを履くと再び玄関を開け千冬が帰ったか確認した
千冬いないわね…
私を狙う稀咲鉄太について調べてるけどあまり情報がはいってこないんだよね…
だから元愛美愛主の総長だったあのゴリラこと長内本人から話を聞きに行くつもりなんだけど…
まぁそれが圭くんにバレたら監禁されそうなので、千冬にもバレないように行かなきゃいけないんだよね
私は基のバイクの鍵を手に持ちバブに刺してエンジンをかけた
バイクで行くなら問題ないっしょ!
ヘルメットを被って退院した長内がある工房で職人に弟子入りし働いている情報を掴んでいた私は基のバイクで向かった…
工房の前にバイクを止めて中に入ると親方らしい人に長内くんいますか?っと言うと客だぞ!っと叫び中から片槌と釘を持った長内が出てきた
「あ?お前あん時のガキか…マジで女だったのかよ。」
「やっほーゴリラくん、お久しぶり!仕事中悪いんだけど少し話聞かせてくんない?あんたのとこにいた稀咲鉄太について…」
長内は親方さんに少し外出て来ていいっスか?っと言い私のバイクの側に立ち話し始めた
「最初に言っとくぞ、稀咲鉄太じゃいくら化け物並みに強いオマエでもやべぇ…お前稀咲に狙われてんだろ?」
「そうなんだよね、だからどんな奴か聞きに来た。忠告してくんのはありがたいけど、話してくんない?」
長内は大きくため息を吐き話し始めた…
最初の印象は地味なガキだった…
オレと組めば東京のトップとれると突然オレの前に現れ、不思議なことに稀咲の言うこと聞いてたら全て上手くいった…
オレはたった1年で喧嘩だけの取り柄のバカから新宿を仕切る総長にのし上がったんだ
だが稀咲にとってはオレはただの踏み台だった、それがわかったのは8.3抗争だ!
そもそも抗争自体が稀咲が仕組んだもんだ…
稀咲はパーちんを追い詰めて東卍と喧嘩の理由を作った、全部オレのせいにしてな…
そしてオレが刺された後"オレのやり方が気に入らねー,って理由つけてマイキーに近づき…
"パーちんを無罪にできる,ってエサでマイキーに取り入った…
8.3抗争での稀咲の目的は抗争に乗じてドラケンを殺し、空いた東卍のNo.2の座に座る事だった!
オレは稀咲に捨てられた、だがあいつは次の"刀,を手に入れてる…
次の刀は半間修二…
稀咲鉄太は自分の手ぇ汚さずに人を殺す計画立てるような奴だ!!
マジでアイツはやべぇ…
ドラケンを殺すのを邪魔し、マイキーのお気に入りのオマエを稀咲は殺す気だぞ!
その言葉に私は長内達との抗争のときの感じた違和感のピースがやっとはまった…
「お前バカだから頭使って考えるタイプじゃないのはわかってたけど、私の予想が当たった…へぇ〜稀咲鉄太、アイツが黒幕か。」
パーちんの親友と彼女を袋叩きにし、レイプするように指示したのも稀咲鉄太…
1番嫌いなタイプだ…
「オマエ壱番隊隊長と付き合ってんだろ?稀咲は今マイキーに取り入る為に動いてるからな…ヤルならオマエが1人でいるときを狙う。なるべく1人でいないことをオススメするぜ。」
話を聞いた私はバイクに跨りエンジンをかけヘルメットを被った
「なになに、心配してくれてんの?仕事中に悪かった、話し聞かせてくれてありがとな!」
長内に礼を述べるとバイクを走らせ家へと帰った
バイクを止め玄関の鍵を開けようとしたが、中に人がいる気配がしたので私はいつでも殴れるように右手に力を入れ構え鍵を開けて扉を勢いよく開くと同時に中の人物を殴った
「あぶなーい!!樹いきなりどした!?」
私の打撃を受け止め驚いている基がいた
「あ、ごめん。基帰ってたの…なんか変質者かと間違っちゃった〜殴ってごめん!さっきバブ乗らしてもらったから、返すね。」
鍵を基に返して何もなかったかのように振る舞った…
圭くんの為に買ったネックレスは基にバレたらめんどくさいので鞄に入れて隠し、銭湯に行く準備をし始めた
「樹…なんかあった?」
「なんもないよ!晩御飯どうしよっか、作ってないから銭湯行く前にラーメンでも食べにいく?」
「樹と一緒に行けるならパパンはどこでもいいよ♡」
はいはいといつものように軽く流した私だが、さすが基…
さっきの私の行動に何か勘づいてたわ…
今日は基紀がいるから安心だけど、基が仕事で出て行ったら…
家にいるときも気をつけとかないと狙ってきそうだな…
そんなことを思いつつ、お風呂セット持って基とラーメン屋で晩御飯を仲良く食べていつもの銭湯で湯に浸かった…