2学期
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いつものように朝起きて制服へと着替え玄関を開けると、何故か目の前に場地くんが立っていた
「よ、おはよ!」
「場地くんおはよ、朝からどうしたの?」
「あ?彼氏だから迎えに来てやったんだよ、学校まで送ってやる」
「毎日?」
「オマエな…稀咲鉄太に狙われてんだぞ、行きと帰りは俺が迎えに行くから絶対1人にならないこと。わかったか?」
はいはいっと軽く返事をすると場地くんは私の手を握り一緒に学校へと向かった
門の前で下ろして貰っていると周りの生徒はザワザワと騒ぎ立てていた
「門まで迎えに来るからな、じゃな!」
「ありがと、また放課後ね!」
場地くんの後ろ姿を見送るとちょうど菜々が登校してきた
「さっきのが例の彼氏?めっちゃカッコイイじゃん!しかも送ってくれるなんて優しいじゃない彼!」
「毎日行きも帰りも来るんだって、彼氏ってそんなもんなの?」
「彼は本気で樹ことが心配なのよ!じゃないと毎日そんなめんどくさいことしないわよ、樹!これを読んで恋愛を学びなさい!恋もしたことないのに付き合うなんてハードル高すぎよ!」
菜々から大きな紙袋を受け取り中を見ると、大量の少女漫画が入っていた
「これ今流行ってる恋愛ものの漫画じゃん、これ読めばいいわけ?」
「これ読んで勉強しなさい!!」
強制的に渡された漫画を自分の席へと置くと、教科書をカバーにして先生にバレないように少女漫画を授業中ずっと読んで勉強した…
あっという間に授業が全部終わり、私は漫画を読み終え漫画を紙袋の中へとしまった
読み終えた私の心臓は何故かキュンっと胸が苦しくなった…
やばいヤバい!!
恋愛未経験の私が場地くんみたいな女慣れしてる人と付き合うのはハードルが高すぎた!!!
朝手は繋いだけど…
付き合ってるならデートとかもするよね?
キスも…Hも…!!?
「あぁぁぁ!!?菜々!私今更だけど…心も身体も処女だよ!?こんな漫画みたいなことしてたら心臓がもたない…」
机に項垂れていると見かねた菜々が優しく肩を叩いてくれた
「読み終わった?付き合ってことの意味勉強になったでしょ!樹本気で好きになっちゃうかもね…場地くんのこと♡楽しみだわ!さてこれは返してもらうわね、私は部活あるから行くね。ほら彼氏待ってるよ、行ってあげないと!」
菜々に言われて窓の外を見ると校門の前で場地くんが待ってくれていた
「ヤバ!菜々、またね!」
バックを持って私は急いで階段を降りてローファーに履き変え、場地くんの元まで走った
「場地くん、待たせてごめん!」
「あ?別に待ってねぇよ、行くぞ。」
場地くんは私の手を握ると私の家とは違う方向に歩き出した
「場地くん何処行くの?」
「いっちん、場地くんって呼び方やめろ。俺達付き合ってんだからな?俺も樹って呼ぶから、名前で呼べ。」
「うーん、急に言われても…じゃ、圭くんね!圭くん何処行ってんの?」
「青春らしく制服デート♡」
場地くんこと圭くんは歯を見せながら楽しそうに笑い、商店街に向かった
手を繋ぎたわいもない話をしながら服屋さんや雑貨屋さんを2人で見て回り、デートを楽しんだ
シルバーアクセサリー屋さんの前を歩いていると圭くんの目に留まり、シルバーの十字架のアクセサリーを指差した
「樹!これめっちゃカッコいい!!」
「へー、圭くんこういうのが好きなんだ。これピアスもお揃いである!可愛い!」
圭くんが気になった十字架のネックレスとお揃いのピアスがあり、私はそっちを気に入っていた
「気に入ってくれて嬉しいよ、この二つはおんなじデザインで作ったんだよ。カップルにはオススメだよ!」
レジに居た厳ついお兄さんがやって来て教えてくれた
「へー、そうなんだ。」
「カッコいいがまだ小遣いまだ入ってないからな、買うのは無理だな。あ、樹!ゲーセンあんぞ!行こうぜ!」
圭くんに引っ張られた私は十字架のネックレスが気になったが…
店員の兄さんが私にまたおいでっと手を振ってくれた
ゲーセンに着いた私ちは車のゲームをしたり、銃でゾンビを撃ち殺すゲームをして楽しんだ
少し恥ずかしかったがプリクラも圭くんと撮り、彼氏彼女らしく抱きついて撮ったり…
私にとっては何もかも初めてのデートだったので嬉しかった
出来上がったプリクラを見ると圭くんが背後からギュっと抱きついているのを見て、少し恥ずかしくなり顔が赤く染まった
それを見た圭くんは私の肩を組み頬にキスをした
「なーに赤くなってんだよ、照れてんのか?オマエ…マジ可愛いな!!」
「な!?待て待て!!さっき何した!?」
「何ってキスだけど、ほっぺに。」
その言葉に私の顔は真っ赤になり、バシっと肩にのってる圭くん腕を払いのけた
「お前!!!!はぁ…マジで女慣れしてるわ…私には刺激が強すぎるっての…!!」
「オマエそんな美人で可愛いいのに、マジで付き合ったことなかったのか。冗談だと思ってたわ…悪りぃ調子乗りすぎたわ。」
いっちん、マジ可愛いわ…
ドラケンやマイキー三ツ谷達が執着するのもわかるわ、本気で惚れそうだわ…
プイッと少し怒った顔をした私にマジで謝る圭くんを見た私はおかしくて笑ってしまった
「驚いたけど嫌じゃなかったし、怒ってないよ。デートしたの初めてだけど楽しかった!はい、コレ貼っといたよ!」
さっき2人で撮ったプリクラを自分の携帯に貼ったのを圭くんに見せた
オマエ…
そんな嬉しそうな顔で俺とのプリクラ貼ってんの見たら俺のこと少しは気があんのかと勘違いすんだろうが…
まぁわかってしてんじゃないとこがまた可愛いんだけどな…
「んじゃ、俺も貼るわ。お揃いだな!」
圭くんの笑った顔を見た私は何故か心臓の辺りがキュンッと締め付けられる感覚になった
それが場地くんのことを少しずつ好きになっていくきっかけになるとはこのときの私は思いもしなかった…