抗争あとの残りの夏休み
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
団地に着くと場地くんバイクを止めて5階まで上がるとただいまー!っと言って玄関を開けた
「いっちん入れよ、オフクロ今仕事でいないから誰もいねぇよ。」
お邪魔しまーすと言って中へ入ると、花柄のカーテンや可愛らしい小物が置いてありオシャレなお家だった
場地くんの部屋へと入ると中は黒と白でモノトーンのお部屋で意外に綺麗にされていた
「へー!汚いのかと思ってたけど、場地くんの部屋綺麗だね」
「オマエそれ偏見だぞ、ほらジュース持ってきたから」
ありがとうっと言い、ソファーに座ると暑かったので喉を潤した
すると場地くんはベットの上に座り、真剣な顔で私に向き合い話始めた
「いっちん…オマエは東京卍會の仲間じゃねぇが、創設メンバーのマイキーとドラケンや三ツ谷・パーそして俺が認める友達だ!マイキーと同じぐらい強くても女だ…男には勝てない場面がいつかくる。稀咲鉄太はマイキーの側にいるオマエが邪魔で狙ってる」
「へー、稀咲鉄太ね…誰そいつ?」
「愛美愛主幹部だった男で"H2年"組をまとめ上げていた奴だ…なんせ頭が回る。稀咲鉄太相手じゃ強いオマエでも分が悪い!マイキーは稀咲鉄太をパーの後釜にするつもりなんだ…稀咲鉄太は敵だ!どんな理由があっても参番隊隊長はパー…俺はアイツを殺す!」
黙って聞いていた私は頭の中で整理した…
場地くんは東京卍會にとって敵である稀咲鉄太を殺したい…
言い換えればみんなから稀咲鉄太を守りたいと、そして奴はマイキーの側にいる邪魔な存在の私を殺そうとしてる…
それを場地くんだけが知っているので俺の女にして守ろうとしてくれてる訳ね!
何が狙いかわかんないけど、稀咲鉄太はパーちんの後釜に入るためにマイキーを取り入ったって話か…
ふーん…
敵さんはめっちゃ頭が回るわけね、なら愛美愛主の長内ももしかしたら裏で手を回して操ってたかもな…
長内とパーちんの喧嘩見たけど、前に出て行くタイプで頭使って考えて行動する感じじゃなかったしな…
「場地くん、みんなの前では正式に彼女としてなってあげる。話聞いてわかったのは場地くんはマイキー達の為に稀咲鉄太の尻尾をつかみ倒したい訳ね…よし!私も手伝ってあげる!」
「いやいや、なんでそうなんだよ!俺のやることを手伝ってくれなんて言ってないだろ…!?稀咲鉄太に狙われないように俺の女しただけなんだが。俺は…芭流覇羅に潜入するつもりだし、マジで危ねぇぞ!」
「場地くんおバカちゃんぽいし、稀咲鉄太みたいな頭回る相手じゃ難しいと思うなー。1人より2人の方が心強いじゃん?」
場地くんは頭を抱えて笑っていた
「クククッ!いっちん男気あんな!マイキー達に嫌われる覚悟があって言ってんのか…わかった!マジでヤバい奴らだから…手は出すなよ、よろしくな樹!」
場地くんは手を出してきたのでよろしくねっと言って握手をした
頭を使ったので少し疲れてしまい、ソファーへと寝転んだ
すると机に置いてある夏休みの宿題が目に止まりパラパラっと中を見ると真っさらで何にも手をつけていなかった…
「場地くん?もう夏休み終わるけど、宿題一つもやってないじゃん!?これいつすんの!」
「あ?まだ日にちあるからいいんだよ。千冬がいねぇとわかんないから解けねぇんだよ…」
その言葉を聞いた私は基に電話をかけた
「樹♡ヤッホー!いつ帰ってくんの?樹居ないから寂しいんだけど。」
「基、友達が夏休みの宿題一つもしてくてマジでヤバいから、強制的に私が勉強を今から見てあげないといけない。先に寝てて、もしかしたら今日中に終わんないかも…」
「樹のスパルタ勉強ね…お友達ファイト!!そう言うことなら外泊オッケー♡」
基からオッケーをもらったので朝まで大丈夫だな!
電話を切ると場地くんをテーブルの前に座らせ、夏休みの宿題を広げた
「いっちん、今日中に終わらないって…もしかして今からコレすんの?」
「場地くん今からしないでいつすんの?大丈夫、学年1位の頭はあるから千冬じゃなくても場地くんに教えてあげれる。言っとくけど…終わるまで寝かさないからね?」
はい!っと返事をすると髪を一つに結び正座をして夏休みの宿題に取り掛かった
比較的にやりやすい国語の漢字プリントからやらしたのだが、攻撃という漢字が何故か行激になっていた…
マジか…
場地くん、おバカの中のおバカじゃん!
千冬…こりゃ毎日大変だ…
「ちょい待って!!攻撃は攻って書くの。それは行動のときのコウね!」
「あ?そうなのか、知らなかったわ!いっちん本当賢いんだな!」
「場地くん…マジで頑張ろう!!」
めげずに場地くんに漢字を教えて国語のプリントが終わったのは日が暮れて時計の針が20時を過ぎた頃だった…
「いっちん!ちょっと休憩させて…マジ頭パンクする!!」
ずっと集中して勉強に取り組んでいた場地くんに限界がきたようだ…
場地くんはもう無理だ!!っと叫びながらベットに倒れた
するとコンコンッと部屋をノックしドアが開き、綺麗な女の人がうどんを2つ作って持ってきてくれた
「バカな子だから教えるの大変でしょ。ありがとうね、お腹空いたでしょ?これよかったら食べて。」
「晩御飯作ってもらっちゃって、すみません!美味しそう…ありがとうございます!場地くんのお母さんですか?お邪魔してます、神水流樹と言います。」
「まぁ♡ 樹ちゃんって言うの、礼儀正しい子ね!圭介!アンタやるじゃない!アンタ中学生なんだからね、避妊はしなさいよ。」
うどんを受け取ると無理矢理母親を部屋から追い出した
「オフクロ、マジで部屋から今すぐ出て行けって。いっちんと俺はそんな仲じゃねぇよ、戦友だ!戦友!」
「場地くんお母さんと仲いいんだね、私んちは父さんだけだからなんかいいなー。あんなフレンドリーなお母さん!延びちゃうから先に頂こうか、いただきまーす!」
場地くんのお母さんが作ってくれたうどんは凄く美味しかった
食べ終わった食器は場地くんが片付けてくれて、問題の数学の夏休みのプリントを私は手に取った…
2ページしかない、しかも正の数負の数だ!
簡単なやつだけど…絶対場地くんわかんないだろうな…
戻ってきた場地くんに座るように伝えると大人しく座り、数学の問題のプリントし始めたが1問目から手が止まった
「わかんねぇ!!?なんじゃこりゃ!!」
「はいはい、落ち着いて!線書くよ…真ん中が0って言って原点って言うの。0より大きい数を正の数負、0より小さいのを負の数って言うの。じゃ、この数字は正の数?負の数?」
「…+1は正の数か?」
「正解!場地くん凄いじゃん!ちゃんと説明したらわかるじゃん!」
解けたことに少し自信がついたのか微笑み、たった2ページの数学のプリントは夜中まで続いた…
「いっちん!解けたぜ!!はぁ…終わった!」
力尽きた場地くんは机に顔を伏せた
「場地くん頑張ったね!でもまだ英語があるからね。休憩がてらお風呂入ってくる?もう夜中の1時きてるし。」
場地くんは部屋の時計を見るとマジか…風呂行ってくるわっと部屋から出て行った
私は残りの英語の問題集を開いた
アルファベットの練習と簡単な単語練習、一般動詞の簡単な問題だね…
でも場地くんには難しいんだろうね…
これは終わるの朝になるな、絶対…
お手洗い借りよっと…私も部屋から出ると、トイレに入った
部屋へと戻り携帯を開くと菜々から電話がかかってきた
「もしもし樹?夜遅くにごめんね、今夏休みの宿題してるんだけど、ちょっと疲れて樹に電話しちゃった。もう宿題終わってる?」
「菜々、終わってるよー!そういや部長に勝手に住所教えたでしょ!?突然家来たからびっくりしたんだからね!」
「ごめんごめん!三ツ谷先輩が切羽詰まった感じで聞いてきたからさ、教えちゃったのよね。」
「まぁ菜々のおかげでタカくん達と仲直りできたから、菜々には感謝だよ。あっ、2学期からお淑やかライフもうやめる!学校でも素の自分でいることにした…だから2学期から私を見て嫌いになったらさ…離れてもいいからね?」
「だいたいお転婆娘だった樹が無理してお淑やかな女の子になるって言うのがまず間違い!!樹が決めたことだから見守ってきたけど。小学生のときからの仲だよ?素の樹に戻って離れるわけないじゃん!おバカ!!」
菜々の言葉を聞いて私は電話越しだが微笑み、菜々に感謝した…
「樹の変化させたのは…もしかして三ツ谷先輩?」
「うーん、三ツ谷先輩達って言うのが正しいかな。タカくん達と関わってお淑やかライフがまぁ崩れたって言うのもあるけど…素でいるのも悪くないなって思ったのが1番!だから2学期から素でいくね!」
「そっか!どんな樹も樹だから。私は気にしないよ!さーて、頑張って宿題終わらさないと。またね!」
菜々との電話を切ると丁度場地くんがお風呂から出てきた
「いっちん、オマエもお風呂入ってこい。もうこんな時間だし、まだ宿題終わんねぇから朝帰りになるだろうし。服貸してやんよ。」
「汗かいてたから入りたかったんだよね、ありがと!お言葉に甘えて使わせてもらうね!」
黒のTシャツと黒の半ズボンを場地くんから受け取り風呂場へと向かった
下着はどうしよっかな…
まぁどうせ朝帰るのなら手洗いして干してたら朝までには乾くか!
服を脱ぐと手で洗い、とりあえず身体を洗った
風呂から出て場地くんの服をノーパンノーブラで履き髪を乾かすと、手洗いした服をベランダの洗濯物干しに勝手に干させてもらった
部屋に戻ると場地くんが真面目に机の上の宿題に向かっていたが、わからなかったようでイライラしながら頑張っていた
「場地くんお風呂ありがとう、服と下着手洗いして勝手に干させてもらったから。んでイライラしない、どこがわかんないの?」
場地くんの隣に座り、英語のプリントを除き込んだ
「ちょっと待て待て!!いっちん!洗って干すのはいいけど、今下着履いてないってことか!?」
「え?そうだけど。だって泊まるつもりなかったから下着はないっしょ?大丈夫、夏だから朝までには乾く!ちゃんと帰るときは履くけど、なんか問題ある?」
「問題あんだろ!?オマエ頭偉いのに…なんでそういう所が抜けてんだよ…!!あのな、いくら偽の彼氏だからって俺は男なわけね。風呂上がりでしかも男の服着て、ノーパンノーブラは襲われても仕方ねぇんだぞ?オマエ女だし綺麗なんだから、もう少し危機感持て!」
場地くんは焦りながら何故か怒っていた
「は〜い!場地くんなんかお父さんみたい!」
「オマエ絶対わかってねぇだろ!はぁ。まぁいい。んでここがわかんねぇんだけど。和訳って何?」
「まずそこから?和訳って言うのは英語を日本語に直すことね。この英語の文を日本語に直しなさいって問題、I like baseball.を日本語でなんて言ってるかここに書くの。」
「baseballは野球だ!likeは好きだ!私は野球が好きってことか?」
「ピンポーン!大正解!!」
答えがわかった場地くんは嬉しそうに問題を解いて行った
私はお風呂に入って身体が温まったのもあって少し瞼が重くなってきてしまい、隣で見ていたがうとうとなっていた…
眠ってはいけないと思いなんとか目を覚まして場地くんの勉強を見守っていた
「できた!いっちん終わった…」
「お疲れ、場地くん!ん、ちゃんとあってるよ!頑張ったね!」
場地くんの夏休みの宿題は無事完成した、ふと時計を見ると時計の針は5時を指していた
「いっちんの教え方、マジでわかりやすかったぜ!ありがとな!」
「お疲れ様!本当に朝までコースになっちゃったわ、ふぁ〜!眠いからとりあえず寝よ。場地くん起きたら帰るから…もう無理限界…ほら、寝るよ」
欠伸をし瞼を擦りながら場地くんのベットに上がり、場地くんの腕を引っ張り布団の中に入った
「俺はソファーで寝るから、いっちん離せって!」
嫌がる場地くんに私は抱きついた
「寝るよ…マイキーもドラケンも一緒にベットで寝てるから…別に気にしない。疲れたし、布団で寝ようぜ…」
極限に眠たかった私は場地くんに引っ付いたまま夢の中へと入ってしまった…
「マジかよ…寝たし。」
いっちんの胸当たってんだけど!
オマエが気にしなくても、俺が生理的にキツいんだけど…
マイキーもドラケンもこの状態で手出してないんだから、マジで尊敬すんわ…
足絡めてくるし…
俺の息子がいっちんの大事なとこに当たってんだけど…
生殺しじゃんか…
そんな状態でしばらく目が冴えていたが、勉強の疲れもあっていつの間にかいっちんと一緒に寝てしまっていた