抗争あとの残りの夏休み
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みんなとワイワイ騒いだ次の日の朝、基にタケミっちーと買い物行ってくると伝えて待ち合わせの駅へと向かった
黒のキャミソールの上にV字の白い透け透けレースのポンチョ風トップスを着て下は黒のショーパンを履き、背が高いのでボヘミアン風の赤い紐がついたフラットサンダルを履いてタケミっちーを待っていた
ショルダーの小さめのカゴバックから携帯を取り出すと、見知らぬ2人の男が馴れ馴れしく声を掛けてきた
「ねぇ、さっきから誰か待ってんの?まだ来ないなら一緒に遊びに行こうぜ?」
「やばっ♡めっちゃタイプなんだけど!ねぇ名前教えて?」
ガン無視して携帯の画面を見ていると、タケミっちーが私を見つけて手を振りながら走っきた
タケミっちーの激ダサな格好に私はマジか…っと言葉を失った…
激ダサシャツを何故か胸が見えるぐらい開けて、パンツが見えるぐらい腰パンして登場した
「タケミっちー!遅い!今ナンパされてんだけど?はいはい、あんたら他をあたんなさい。ツレが来たから、バイバーイ。」
タケミっちーの手を握るとナンパ野郎から逃げ去った
「いっちん遅くなってごめん!ナンパされてたんだね。」
「それよりもなにその格好…ダサいんだけど。日向ちゃんとのデートはもっとマシな服にしなさいよ、マジでセンスないわ。」
私の棘のある言葉にタケミっちーはグサッと心に刺さったようでテンションガタ落ちだった…
例のケーキ屋さんにダサいタケミっちーと入ると、ショーウィンドウには美味しそうなケーキが並んでいた
私はルナマナちゃんが喜びそうなケーキを10個選ぶと、タケミっちーに会計を頼んだ
まだしょぼくれていたタケミっちーは会計の金額を見て正気に戻り叫んできた
「ちょっとまて!?いっちん!お会計5000円なんだけど!?めっちゃ高いじゃんここ!」
「だから言ったじゃん?でもタケミっちーが10個でも買ってあげるって自分が約束したんだからね…?まさか!?約束破るわけないよね…?私身体張ってドラケン守ったんだけど?」
わざと怪我した右手を摩りながら悲しそうな顔をすると、騙された…っと文句を言いながらもお金を払ってくれた
ケーキを買えたことに満足した私はタケミっちーと別れると、タカくんの家へと向かった
チャイムを鳴らすと、先ほどのタケミっちーとは違いオシャレな服に身を包んだタカくんが出てきてくれた
「あれ、いっちんどうした?てかその服似合ってんな!」
「ありがと、タカくん。ルナマナちゃん達にケーキ買ってきたから届けに来た!」
「マジ!2人ともいっちんに会いたかったから喜ぶわ!でもまだ保育園迎えに行く時間じゃねぇからいないんだよ。」
私からケーキの箱を受け取ると、タカくんは冷蔵庫に入れた
「そっか、ならまた来るよ。今からドラケンの見舞いに行こうかと思ってさ。」
「なら乗ってけよ!俺のインパルス、まだ乗ってないだろ?」
「乗せてくれんの!?じゃ、お願いしよっかな。」
タカくんのインパルスに乗るとヘルメットを被り、ドラケンの入院している病院まで走って向かった
途中で花屋さんにもちゃんと寄ってもらい、お見舞いの花を持って病室へと向かった
病室の扉をノックしてタカくんはドアを開けた
「三ツ谷、今日も来たのか?あ、いっちん?」
女の姿でドラケンに会うのが少し恥ずかしくて、タカくんの背中からひょっこり顔を出してる私に気付いたようだ
「よっ!お見舞い遅くなってごめん…」
「いっちんの父ちゃんのこと、マイキーから聞いた。いっちんもぶっ飛んでんけど、父ちゃんもやべぇな!」
ゲラゲラ笑うドラケンを見て元気そうだったので私は安心した…
「これお見舞いの花、花瓶に挿してくるわ」
「いっちん、それは俺がやってくるから。ドラケンと話してな」
タカくんが花瓶を手に持ち、花束をいつの間にか持って病室から出て行った
私はベットに座るドラケンの側の椅子へと腰掛けた
「ケンケン…嘘ついててごめん。そしてキヨマサから守れなくてごめんなさい!」
「ケンケンか、やっと思い出したのかよ。遅い!大体サラシ巻いたぐらいじゃ騙されるわけねぇだろが、俺はあそこに住んでんだから女の裸には慣れてる。
女だってのは最初っからわかってたぜ、いっちんはそっちの姿の方が似合ってるよ!
もう謝るな…謝らないといけないのは俺のほうだ。
いっちんの身体に傷をつけさせてしまったしな…すまん!
お前が身を挺してくれたおかけで死なずにすんだんだ、この手に守られなかったらマジで死んでた…ありがとな!いっちん!」
ドラケンの言葉に私は涙を流し、泣き虫だなっとドラケンは笑い頭を撫でてくれた
「基が許してくれた、だから前みたいに友達でいてくれる?」
「それ聞くか?今も昔もいっちんとは友達だ!」
「ドラケン!ありがと!」
座っているドラケンへと抱き、タイミングよくタカくんが花瓶に花を生けて戻ってきた
「いっちんが女だってわかったときなんてペーの奴、ショックで沈んでたんだぜ。病院で初めていっちんのサラシ姿見て固まってたし、胸ガン見だったから面白かったわ!あの時の写真、ドラケンに見せてやりたかった!」
「ドラケン刺されて止血しなくちゃいけなかったから、仕方なしに脱いだんだよ。人を露出狂見たいに言わないでくれる?」
「あんときはマジビビったわ!俺刺されて意識やばいのに、いっちんにバカか?って言っちゃったしな!」
「助けてやってる奴にバカはないぞ!マジで!まぁゆっくり休んで早く治せよ!またな!」
ドラケンはまたなっと手を振ると私とタカくんは病院を後にした
「いっちんお腹すかねぇ?昼一緒に食べに行かねぇ?」
「そういや昼か…お腹すいた!食べに行こう!」
よっしゃ!っとタカくんが叫び、インパルスに跨るとバイクを走らせた
ファミレスに着くとバイクを止めて中へと入り、タカくんと席に着いた
メニューを私に渡してくれてなんにしようか悩んでいると向い側の二人組の男が、めっちゃガン見してきた
また面倒なことになったら基に怒られるので無視して店員さんを呼んだ
「シーフードパスタ一つ、タカくんは?」
「いっちんとおんなじやつで。」
「じゃ、それでお願いします。タカくんと2人で来るのは初めてだね、あの日…菜々に住所聞いて、基を説得しに来てくれてありがとう。それがらなかったら今こうして一緒にご飯食べるのもできなかったよ…」
「いっちんとはみんな離れたくなかったからな……俺こそありがとな!」
タカくんと楽しく話していると、向かい側に座っていた男達が席を立ち私の隣に座ってきた
「いっちん、マジで女だったのか!マジでおもしれぇ奴だな!」
「場地さん、ほんとに胸ありますよ。コイツ…」
「あ?場地に千冬じゃねぇか。オマエらあっちの席で食えよ!いっちんは今俺と食べに来てんだからな!」
ガン見していたのは一番隊隊長場地くんと副隊長の千冬だったようだ
タカくんはシシっと向こうに行けと嫌そうにしたが、場地くんはちゃっかり自分たちの注文したハンバーグランチまで私達の机に持ってきて居座るつもりのようだ…
「女であんだけ強いのすげぇな!女の服着てるいっちんも可愛いじゃん、彼氏いんの?」
「場地くんいるわけないでしょ?可愛くないし、付き合ったことねぇよ。あっ、パスタ来た!いただきまーす!」
店員さんがタカくんと私のパスタを持って来てくれたので手を合わせて食べ始めた
「オマエ彼氏いないのか、勿体ねぇな…いっちん美人だしタイプだしな…いっちん!オマエ今日から俺の女な?決定♡」
場地くんの突然の言葉にタカくんと千冬は口の中の物を吐き出した
「ゲホゲホッ、場地さん!!?何言ってんですか!!」
「場地!冗談も大概にしろや…!?」
千冬は驚き、何故かタカくんはマジギレしていた…
そんな私は気にせず黙々とパスタを食べていた
「場地くんが彼氏か…私付き合ったことないから恋愛とかわかんないんだよね。」
「お試し彼氏ってことでいいぜ!いっちん♡」
「場地くんやっぱ面白いね、お試しならいいよ!」
軽く返事をしてしまった私に、千冬もタカくんもマジかよ…っと驚き固まっていた
「千冬!場地をどうにかしろ!!」
「場地さんの決めたことなら…俺は…反対できません!いっちん、いや…ねえさん!場地さんをよろしくお願いします!」
「千冬、姉さんって…お試しだからね!?なに泣いてんの千冬!?」
千冬は何故か泣き出してしまった…
「さすがいっちん♡ってことで三ツ谷、悪りぃけどいっちん今から俺の彼女だから貰うな!千冬、三ツ谷に送ってもらえ、俺はいっちん乗せて帰るわ。」
「あ!ちょっと待て!場地!?」
タカくんが私を連れて行かさないように手を伸ばしたが、千冬が場地さんの邪魔はさせませんよ!っと叫びながらタカくんの身体を押さえつけていた
なんか修羅場みたいになってんだけど…
私もしかして…やらかした?
場地くんは机に千冬の分と私の分と自分の代金を置き、私の腕を引っ張って店を出て行った
スズキのGSX250E KATANA通称ゴキに場地くんは跨ると私にヘルメットを渡してきた
「で、本当は何が狙いなわけ?場地くんは本気で私を彼女にする気じゃないでしょ。」
渡されたヘルメットを被ると、後ろに乗った
「さすがいっちん、オマエならわかってくれるとおもったぜ。話は俺の家でするわ、誰が聞いてるかわかんねぇから…」
場地くんの腰に左手で掴むと場地くんの家へと向かった