抗争あとの残りの夏休み
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武蔵神社での抗争があった翌日…
ケガと疲れで寝てしまった私はお風呂に入りに行けなかったので、お昼を食べてから基に連れられていつもの銭湯に私は来ていた
ケガしてるから一緒に入ると基が駄々を捏ねて、常連のお姉様方にボロカスに怒られていた…
基はお姉様方にお任せして包帯で巻いている右手に袋を被せると濡れないようにして銭湯へと入った
片手で頭と身体を洗うと、久しぶりの馴染みの風呂へと入った…
14日間、ドラケンことケンケンとずっと一緒に過ごしてたからな…
久しぶりにここに来たや、ドラケン大丈夫かな…
連絡取りたいけど、基に携帯没収されてるんだよな…
マイキーの貸してくれた甚平も洗ったけど返せてないし…
何もかもが中途半端だな、私は…
湯に浸かり身体が温まると出て、左手しか使えないのでブラのフォックだけ顔馴染みのおばちゃんに手伝って貰うと
後はタンクトップとショーパンを履くだけだったので自分でも着替えれた
基は外でアイスを食べて待っていてくれていたようで、私に気づくと子供のようにはしゃいで手を振ってきた
「お風呂上がりの樹エロイ♡さぁ帰るか。」
「暑いのに待っててくれてありがと」
基がお風呂グッズを持ってくれて、包帯を巻いてない左手を握り手を繋いで歩こうとしたときエマちゃんが私の前に現れ複雑な表情で立っていた
「エマちゃん…基、悪いけど少し話しさせてくんない?友達なんだ…」
「いいよ、でも危ないから少し離れた所で煙草吸って見てるからね。ゆっくり話しといで」
そう言って基は少し離れた所で煙草を吸い始め、私はエマちゃんと話しがしたかったので銭湯の前にあるベンチへと座った
「エマちゃん。ドラケン…手術室どうだった…?」
「無事に成功して意識も今日戻ったよ!」
「そっか…!よかった…」
エマちゃんの言葉を聞いた私は嬉しくて、静かに涙を流した
「ドラケンを手術室してくれた先生が言ってたの…。あと数センチ深く刺さっていたらドラケンは助からなかったって…救急車が来る前に止血してくれていたのもよかったって…いっちんがキヨマサからドラケンを庇ってくんなかったら、ドラケン死んでた!!私たちに嘘ついてたのはショックだったけど…。私は今でもいっちんのこと、友達だと思ってる!!ドラケンを私達を守ってくれてありがとう!!」
エマちゃんは深々と頭を下げて私に謝ってきたので、顔を上げるように伝えた
「ドラケンの命に関わるケガの原因は私にあるのに…感謝される理由はないよ。反対にこっちが謝らないといけない。ドラケンを守れなくてごめんなさい…親との約束とは言え、男として偽り一緒にいて申し訳ない。」
座っていた私はエマちゃんの目の前に立ち、深々と頭を下げて謝った
「ドラケンが刺されたのはキヨマサが悪いんだよ!いっちんが気にする事ない…。いっちんはボロボロになってまで私やドラケン達を守ってくれた!!だからね!いっちんとまた仲良くなりたいの!次は本当の姿の神水流樹と!」
エマちゃんの言葉を聞いた私は嬉しくて…
ありがとうと伝えて抱き締めた
「エマちゃん、マイキーやドラケン…東京卍會のみんなに伝えて!楽しかった!友達になってくれてありがとうって!」
エマちゃんは優しいな…
でも族とは関われない…
私は基と約束してるから、マイキーの妹であるエマちゃんとは関われない…
「いっちん!?」
バイバイとエマちゃんから離れると基の元まで走って行った
「あの子…もういいの?友達なのに。」
「うん、もう話し終わったからいい…帰ろ?」
私の言葉に基は吸っていた煙草の火を消し、吸い殻を灰皿へと捨て手を握り家へと帰った…
帰宅した私は少し涙が出ていた目をタオルで拭き、気持ちを切り替える為に手付かずの夏休み宿題をやり始めた
両利きなので左手でも字をかける私にとってそこは問題なかった
学力の方も学年で1位になる頭はあるので、数学の問題集も1日で終わらす事ができた
集中していたのもあって、気づけば夜になっていて基が焼き飯を作ってくれていた
「樹!勉強できた?晩御飯焼き飯作ったよ♡」
「美味しそうじゃん!食べる食べる!」
食器棚から2枚皿を取るとスプーンとお茶を用意し、基と手を合わせ久しぶりに父との食事を楽しんだ…
少し焦げているところも基らしく味は私の口に合って美味しかった
「なんか樹と一緒に食べるの久しぶりだから嬉しいな♡」
「ちょっと焦げてるけど、基の焼き飯美味しいよ!」
「手厳しいな。ごちそうさまでした!食器はパパが洗うから樹は座ってて!」
ありがとっと伝えると私は英語の宿題を開き、基が皿を洗い終わるまでに3枚終わらせた
夏休み中はケンケンとこに居たから夏休みの宿題できてなかったんだよな…
数学に英語のプリントも終わらしたし!
あとは夏休みをゆっくり過ごすだけだ…
全部終わらせた夏休みの宿題を鞄に入れると基が救急箱を持ってきて私の側に腰を下ろした
「樹…包帯を外すよ…」
基はグルグル巻になっていた私の手を優しく外して、刺されて縫った傷跡を悲痛な気持ちで眺めていた…
「女の子なのに…跡に残っちゃうね…今日から包帯退けていいって言ってたからよかったね!でも縫ったばかりだから絶対に右手は使わない事!喧嘩なんか絶対ダメだからね!」
「わかってるよ、包帯邪魔だったんだよね。」
私は手を開いたり閉じたり、右手の感触を確かめた
パジャマに着替えようと私は立ち上がると、基は私のブラジャーのホックをのけた
「もーとーき…包帯ないからホック自分でのけれるんだけど!父でもそれはセクハラだからね!」
えへ♡っと笑って誤魔化した基の頭を叩き、基からは胸が見えないように向くと
ブラをのけカップ付きの黒のレースのチューブトップを着て黒のショーパンに身を包むと、布団を2つ敷いて電気を消した
自分の布団に入ると、基が私に抱きついてきたので安心させるかのように軽く背中を叩いた
「大丈夫…私はちゃんと基の隣にいるよ…」
基はマイキーのお兄ちゃんの真一郎くんが死んでから…
心に傷がついてしまい、不安になると時々こうやって抱きついてくる…
抱きついて心臓の音を聞くと落ち着いていつも眠ってしまう
弟のように可愛がっていた人だからこそ、精神的な衝撃が大きかったようだ…
だから今回愛美愛主との抗争でケガをした私に怒ったのだ
基は大切な人が死ぬ姿をみたくないから…
基が眠るまで私は背中を優しく叩いて寝かしつけた