8.3抗争
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服で出血を押さえているのにドラケンは怒ってきた
「いっちん!オマエバカか!?」
「あ?ドラケン動くな!出血してんだから仕方ないだろが。」
「いっちん…女だったの…?」
エマちゃんは驚き、俺へと睨んできた
「色々あって偽ってた、ごめん!!ドラケンを守るためとは言え一緒にいちゃってて、悪かった。訳はあとで話すから!ちッ、クズ共が来たか…」
俺の言葉を聞き前を見たタケミっちーは顔面蒼白だった…
ドラケンを刺したキヨマサ達取り巻きが現れたからだ
「あれあれ!?死んでねーじゃん!!ドラケンちゃん!!」
「あ?オマエ女顔だと思ったらほんとに女だったのかよ!?マジウケる!」
「可愛がってやんよ!いっちん♡アハハハッ!!」
「おぇーーい!!なんでザコミチいんのぉ!?」
「誰かガムテープ買ってこい!」
キヨマサの言葉にタケミっちーは恐怖で足が一歩下がった
それを見た俺はエマちゃんに止血してる場所を押さえててと頼むとフラフラな状態で立ち上がった
「タケミっちー、ドラケンとエマちゃん達と一緒に逃げな。俺がコイツらヤるから、大丈夫!早く行け!」
タケミっちーは大声であ"ぁぁぁぁ叫ぶと情けねぇと自分を一喝した
「いっちん、下がってて…リベンジだ!!キヨマサ君決着ついてなかったよな?喧嘩賭博のタイマンの決着!!」
なるほどね…
タケミっちー自身の戦いって訳ね…
ならちょっと休ませて貰おうかな、俺も限界だし
下がって地面に座り込んだ
キヨマサの仲間がテメぇーの負けだろうが!っとヤジを飛ばすと負けてねぇっとタケミっちーは言い返した
「タケミっちに1億円!!くだらねぇけど乗ってやるよ。」
「じゃぁ俺も!タケミっちーに1億かけるわ!」
ドラケンの言葉に俺ものり、日向ちゃんとエマちゃんものってタケミっちーは驚いていた
キヨマサ達はどうかしちまったんじゃねぇか?っとバカにして笑っていたが、俺達はタケミっちーが勝つ!とキヨマサ達に宣言した
「勝負だ!!!」
タケミっちーはキヨマサに向かって殴りかかったが七首を出して、タケミっちーの左手を刺した
あまりの痛さにあ"ぁぁぁ!!とタケミっちーは叫んだ
「なんだよ殺したと思ったのに、意外と反応いいな。タイマンなんてする気ねぇよ、ただの処刑だろ?殺してやるよ花道。」
タケミっちーは手に刺さった七首を抜き投げ捨てると何度も何度もキヨマサに立ち向かって行った
噛み付いてまでキヨマサにしがみついて、諦めないタケミっちー…
戦い方はブサイクだが、今のタケミっちーはかっこよかった
タケミっちーがキヨマサの首を絞めキヨマサは気を失い倒れた
「勝った…?リベンジ…成功…」
タケミっちーも地面に倒れ、それを見た俺はタケミっちーに拍手を送り立ち上がった
「やるじゃん、タケミっちー!さて…残りのは俺が片付けるから…休んでな」
キヨマサは倒したが、まだ仲間達が残っているのでふらつきながらも男達に構えた
「キヨマサダサっ!!」
「いっちんのそのサラシ脱がして遊んでやるよ♡」
「その格好だけで俺勃っちゃう♡アハハハッ!!」
キヨマサの取り巻き達はゲラゲラ笑っていた
「いっちん…お前だけヤラせねぇよ。」
「1人でヤラせたらタクヤに怒られちゃうからね…」
「お前ら…立つのはいいが後ろにいろ、俺が全員相手してやんよ!」
2人とも限界なのに俺の側に立ち、一斉に敵が向かってきたので2人に戦わせまいと前に出て向かいたった
だが横からタケミっちーの仲間が殴りかかり、助けに来てくれた
「溝中五人衆参上!!タケミチ事情は聞いた!」
「いっちんに守られてばかりじゃ不甲斐無いからね、オレらに任せろ!」
タクヤが男らしく登場し、キヨマサ達に殴りにかかった
「タクヤ…お前ら弱いのに…ありがとな。まったく、助けに来てやられてんじゃねーよ!」
助けにきたが力の差があるため殴られているタクヤ達に加勢し、俺は1人2発ずつ決め込んで倒して行った
全員倒し終わったとき救急車の音が聞こえてきた…
キヨマサ達取り巻きは俺にやられ身体を引きずってその場から逃げ去った
「ほら!行くよ!」
俺はふらつきながらもドラケンを背中に背負うと、救急車まで走った
俺とタケミっちもケガをしているので救急車に乗り込み、病院へと向かった
救急車の中では救命救急士達が慌ただしくドラケンに処置をしていた
一瞬意識を戻したドラケンは俺とタケミっちの手を握った
「ありがとないっちん、タケミっち。オマエは俺の恩人だ…」
俺はフッと笑いタケミっちーはそんな言葉ドラケン君に似合わないっスよっとはにかんだようなえがおで笑った
「マイキーを…頼む…」
その言葉を聞いたあとドラケンの心臓は心肺停止になり、意識レベルが低下した
「死ぬな!!マイキーはお前じゃないとダメだろが!ケンケン!!」
俺は昔の呼び名でドラケンへと叫んだ…
救急車が病院へと着きドラケンは手術室へと運ばれていった
「止血してくれたおかけで病院まで持ってくれましたが、今心肺停止です。覚悟して下さい。」
医者はそう言って手術室へと入っていった…
手術室の前でエマちゃんは日向ちゃんに抱きついて涙を流していた
「ドラケンは!?」
「ドラケンは無事か!?」
半間との抗争が終わったタカくんとぺーやんが到着し、俺の姿に驚いていたがタケミっちーからドラケンの話を聞いていた
するとマイキーが到着し、俺を見ると何て格好してんだよっと着ていた甚平を俺にかけてくれた
病院なんだから静かにしろとみんなに一喝し、椅子へと座った
「ケンチンは昔っから言った事は絶ッ対ェ守る奴なんだ。こんなトコでくたばんねぇよ、そんな不義理絶ッ対ェしねぇ。アイツオレと天下獲るって約束したからな。だからエマ・三ツ谷・ぺーやん・タケミっち・いっちん、ケンチンを信じろ」
マイキーの言葉に狼狽えていたみんなは落ち着きを取り戻した
俺は刺された傷口に巻いていたストールを外し、マイキーに頭を下げた
「ドラケンがこんな時に話すのもあれなんだけどさ…俺がドラケン守れなかったんだ…ごめん!!女なのに男としてみんなを偽ってた…申し訳ねぇ!」
深々と頭を下げる俺の隣でタケミっちーが一緒に謝ってくれた
「いっちんの所為じゃねぇ!俺がいっちんに側に居てくれって頼んだんだ!元はタクヤをキヨマサ君から助けるために男装してくれてて…めっちゃ強いから俺の代わりに側に居てもらってたんだ!助けれなかったのは俺が不甲斐無いからなんだ!だからいっちんを許してやって!」
タケミっちー…
お前やっぱいい奴だな…
「いっちん、タケミっちー。俺もドラケンも三ツ谷も、いっちんが女だって知ってるから、変装してた理由も知ってる。」
マイキーの言葉に俺とタケミっちーは目が点になり驚いていた
タカくんが私の頭をそっと撫でてくれた
「同じ中学の神水流樹だよね。家庭科室で制服貸したときに樹ってわかってたよ、昔ドラケンと一緒にカルビ丼食べたよな!」
「三ツ谷!?いっちん同じ中学だったのか!?俺、同じ学校なのに気づかなかったんだが…」
知らなかったぺーやんは驚いていた
「タカくん知ってたのか…えー!マジ!?俺最近あの時の記憶、思い出したんだけど!!」
マイキーは俺の刺された右手はそっと優しく触れた
「いっちん俺との出会いも忘れてたし…変装してたのはあのおっさんにバレたらやばかったからだろ?」
マイキーの指差した方向を俺は見ると、私の父こと基が仕事着のツナギを着て入り口に立っていた
顔面蒼白になった私にタケミっちーは誰?だれ?めっちゃイケメン!と騒いでいた
「基…なんでここに…」
「樹が手を刺されて病院に入ると電話があったからな、迎えに来たんだ。」
いつものおちゃらけな基とは違い、キレている基に私はやばいと震えていた…
マイキーの前まで歩いてくると基は睨んだ…
「オマエ…真一郎の弟か…樹!!族とは関わるなって約束だったろぉ?」
マイキーに今にも殴りかかりそうな勢いの基に、タケミっちー達はどうしたらいいかわからないでいた…
「万次郎は悪くない!俺が男装して側にいたのが悪いから!!父さん、手出すなら私にして!!」
マイキーと基の間に割って入り、父こと基の前に立ちはだかった…
だが、邪魔だ退いてろっと基は私を押し除けてマイキーに睨みつけ顔面すれすれを殴り壁に大きな穴があいた
「おいチビ助!!今度樹に近づいてみろ…ぶっ殺すぞ!!樹、帰るぞ…」
床に蹲っていた私を基は優しく抱き上げた
「マイキー!みんな!ごめんなさい!」
みんならに聞こえるように大きな声で謝罪して
ドラケンの手術が終わるまでいたかったが、基と一緒に病院を後にした
基は私の手を治療して貰うためにタクシーへと乗り違う病院へ向かった
無事に手の傷を縫ってもらい、頭も異常がなかったため家へと帰ってきた…
玄関に入った瞬間、基は泣きながら私を抱きしめた
「よかった…命に関わるケガじゃなくて…でも樹の身体に傷がついちゃったな…」
「約束破ってごめんなさい…!!」
私も泣きながら基に抱きつき涙を流した
「万次郎がいい奴ってのは知ってる…でも暴走族ってのはいろんな奴がいるからな…子供の喧嘩に七首出してくる奴もいる。そんな奴らにヤラれて殺されて欲しくないんだよ、だから族だけはだめなんだ。樹だけは喪いたくないんだ…」
基の悲痛な気持ちを知っているからこそ、裏切ってしまった私は胸が締め付けられた…
「もう怒ってないからな、ご飯にしよ!パパンは一週間休みだから樹の面倒見てあげるからな。あーんしてあげる♡」
冷蔵庫から買っていたお弁当を出して私に食べさせてくれた
ドラケンの手術がどうなったか気になるが…
もう会う事もない
あ、タケミっちーにケーキ買って貰う約束だったのにな…
右手負傷してて箸もてないから、今回は基に甘えることにした