12年後の現代
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私と裕翔くんが車でボーリング場までぶっ飛ばして向かっている頃、タケミっちーはボーリング場の中に入っていた…
マイキー君…いっちん…
もう…会えないのかな…
俺はボーリング場の椅子に座り2人のことを考えていた…
「振り向いたら撃つ」
いつのまにかオレの頭に誰かわからないが拳銃を突きつけられていた…
「え?」
「くせぇーなぁ、テメェは昔っから臭くて臭くてたまんねぇ…ヘドロみてぇなヤローだ」
「アンタ…誰だ?」
拳銃を突きつけられた男を目だけで見上げると、口元に傷をつけた綺麗な顔をした男が立っていた…
男は"しー…!!,っと静かにするように伝えると足音がオレの後ろの席に誰かが座った
「よく聞け、首領からのお言葉だ」
「いい未来だろ?これ以上何を求める?」
「マイキー君っ」
オレの後ろに座ったのがマイキー君だとわかりオレはポケットから結婚式の招待状を2つ出して見せた
「コレを渡したかったんです…」
「ソレは?」
「…結婚式の招待状です、マイキー君といっちんにどうしても来てほしくて。いっちんがマイキー君の元にいると聞きました…みんな元気にしてますよ…12年前約束してくれた通り、ヒナも…みんな幸せそうです。幸せそうじゃないのは君といっちんだけだ」
「殺すぞテメェ」
男がオレの頭に拳銃を強く押し付けてきた…
「席を外してくれ三途、2人で話したい」
「…うっす、下で待ってますよ」
三途と呼ばれた男は拳銃をおろしマイキー君の言うことを聞いてその場から去った…
「マイキー君…いっちんは元気ですか?いっちんの話は裕翔さんから…聞きました。2人は凄くラブラブなカップルだったのに…なんで別れて手放して…今は大好きないっちんを監禁なんかしてんスか!?
それに"黒い衝動,って何ですか?オレ…マイキー君の人生が狂っちゃうのは稀咲とか真一郎君の死とかそういうものが原因だとばっかり思ってた、だけど違った。黒い衝動…あのビデオで話していたのは一体どういう事なんですか…ナオトと…握手しても過去にもう戻れません、きっと"ヒナを救う,っていうオレらの願いが叶ったから…君のおかげです、言わなくてもわかります。今までの現代と全然違うから、君がみんなを守ってくれた…だから今度はオレが!!君を救う番です!!」
後ろにいるマイキー君に振り向くと背中に痛みが走った…
「え?」
マイキー君が拳銃を構えオレに発砲しさらに2発撃ち込まれて、オレは血を流し床に倒れた…
「会いたくなかった…こうするしかなくなるから。オマエの長旅もここで終わりだ」
血だらけで座り込むオレに背を向けマイキー君はオレから離れて行こうとした
「…助け…に…助けに行くよ…何度だって助けに行くよ…君の大好きないっちんと…君の為…なら…何度でも…」
血だらけのオレは瀕死の状態でマイキー君に気持ちを伝えた…
「ここで全部終わらせる」
マイキー君は何故か階段を上がり屋上へと向かった…
万次郎とタケミっちーがそんな状態になっていることなど、運転していた私は知る由もなかった…
車侵入禁止の道を歩行者の人達を轢かないないように猛スピードで走り抜け、ボーリング場の目の前で停車し車から降りた
私の運転に慣れてる裕翔くんですら助手席からふらつきながら降りて、私も運転席から降りた
「お嬢のドライビングテク久しぶりすぎて…脱帽です」
「裕翔くん大丈夫?」
真っ青な表情で胸を押さえる裕翔くんを心配していると見知った男が現れた
「樹…さっき鶴蝶から連絡がきたが、まさかオマエがあの監禁部屋から出るとはな!!驚いちまったぜ!」
三途春千夜くんが私の背後に立ち、拳銃を私の頭に突きつけながら笑っていた
「クソガキ、お嬢にチャカ向けんなや。お前の頭吹き飛ぶぞコラァ…」
キレた裕翔くんは春千夜くんの頭に拳銃を突きつけた
「タケミっちーに会うためにあの部屋から出る必要があったのよ、蘭と鶴蝶くん達に怒っちゃダメよ?春千夜くんがここにいるってことは万次郎とタケミっちーはあの中か」
口に咥えていた煙草を消すと春千夜くんに向き合った
「タケちゃんに伝えて、私は籠の中の鳥じゃないのサヨウナラって」
「樹…オマエ首領の女だからって調子乗んなよ」
「私は万次郎の女じゃない、別れてるもの」
「ハッ、そのスカした顔…昔から気に入らないんだよ!!」
頭にグイっと拳銃を力強く突きつけられた
「お嬢に向かって…テメェ頭に風穴開けられてぇのか?」
裕翔くんがキレて春千夜くんの頭を今にも撃ち込む勢いだったが、周りの一般人達がボーリング場の屋上を指差して騒ぎ始め私も春千夜くん達も目を向けると屋上に万次郎が立っていた…
「マイキー!!?」
「万次郎、貴方死ぬつもりなの…?裕翔くん急いで屋上向かって!!」
「わかりました!!」
私の命令を聞いた裕翔くんはボーリング場へと走って行き、春千夜くんは万次郎の予想外な行動に驚き放心状態で私から銃を下ろしたので万次郎の真下まで私は走った
真下に監禁していたはずの私がいる事に屋上の万次郎は驚いていた
「樹…あの部屋から逃げ出したのか」
「タケミっちーに会いたくなってね、脱走しちゃった。タケミっちーに会えてよかったね、会いたかったでしょ?万次郎…まだ貴方は戻れるよ…私1人じゃ貴方を止められなかった。
でも今はタケミっちーがいる。
一緒に…東卍のみんなの元に帰ろ?」
私の話を聞いた万次郎は首を横に振った…
「いっちんにはいっぱい酷いことした…本当にごめん…いっちん愛してる…幸せになれ」
梵天の万次郎ではなく、昔の…東卍のみんなといたころの万次郎の顔になり謝ってきた私は目から涙が溢れた…
「いくぞオマエら!!!!」
万次郎は叫ぶとあの頃のように笑い屋上から飛び降りた
だが血だらけのタケミっちーが万次郎の腕を掴んだ
「君を死なせない!!オレの手を掴んで!!」
「タケミっちー!!今そっちに裕翔くん向かってるから!手を離さないで!!」
血だらけのタケミっちーは私と目が合うと頷き、力強く手を握った…
「…バカな事をオマエはオレのせいで死ぬんだぞ?なのに…」
「マイキー君もう…時間がないんです、意識が飛びそうだ…」
「…手を離せ、もう全部終わらしたいんだ」
「…ホラ後悔してる、いっちんの事だって…本当は大好きなのに…監禁なんかして…マイキー君らしくない…マイキー君早く…早く…オレが…いっちんと一緒に絶対…助けるから…何度も…過去に戻って…何度でも…」
「何言ってんだオマエ…もう戻れねぇんだろ?会いたくなかった、こんな結果にしたくなかった。気がついたらオマエを撃ってた…いっちんだってそう…気づいたら首輪と鎖で逃げないように閉じ込めて身体も心も…傷つけた…タケミっちオレを…もう楽にさせてくれ…」
''うるせぇええ!!,っとタケミっちーが泣きながら大声で叫んだ…
「アンタはいつもそうだ、なんでもかんでも一人で背負いやがって!!隣に受け止めてくれるいっちんだっていんのに、突き放して挙句監禁!?好きな女に何してんだ!!?オイ万次郎!!一度でいい!!
"助けてください,って言えやぁああああ"!
オマエを絶ッ対ェ助けてやる!!!
もちろん、いっちんと…万次郎」
タケミっちーの言葉に私は涙を流し、ビルの上にいる万次郎とタケミっちーに両手を伸ばした
「タケミっちー!!ごめん!!私1人じゃ万次郎を救えなかった…まだ間に合うかな…タケミっちー!!お願い!!佐野万次郎を…
一緒に助けて!!!」
「助けてくれ…タケミっち、いっちん…」
ずっと手に力を入れてなかった万次郎が涙を流しながらタケミっちーの腕を自ら掴み"助けて欲しい,っと意思を示した
その瞬間タケミっちーと万次郎再びタイムリープした…
「いつまで寝てるの!?遅刻するわよ!!」
オレの母さんの怒声が聞こえて意識を取り戻した…
目からは涙から溢れ、さっきまでマイキー君に撃たれて飛び降りたマイキー君を助けようとしていたはずなのに…
何故かオレは部屋のベットに寝転んで、カレンダーを見ると2008年6月になっていた…
「早く着替えなさい!ごはんできてるから、もう高校生になっても全然変わんないんだから」
どうやらオレは…
マイキー君とあの時手を握った瞬間、タイムリープし過去に戻ったようだ