渋谷事変-開門-
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悠二の耳に何故か小さなメカ丸が耳へと引っ付いていた
悠二はそれを素早く取ると、壊そうと手に力を入れた
「待て待て待テ!!味方だバカ!!京都校のメカ丸ダ!!時間がなイ、一度で聞き分けロ。
五条悟が封印されタ」
メカ丸の言葉に幻影の私も悠二もみんな驚き固まった
「あの五条悟だよ?何を根拠にそれを信じればいい?」
冥ちゃんは腑に落ちない情報に少し苛立ちをみせた
「悪いが何もない、あえて言わせてもらえバ俺がココにいることダ。俺は既に十月十九日真人という特級呪霊に殺されていル。今の俺は生前の俺が残した保険に過ぎなイ、高度な保険ダ。
発動条件を五条悟封印後に限定せざるを得なかっタ。
そして冥冥アンタもこの状況で完全にシロと確信しタ。
虎杖悠二は高専所属の術師の中で最も内通者の可能性が低イ、不発のリスクを低減するため事前にこの傀儡を忍ばせるのも三箇所までとしタ。」
話を聞いた冥ちゃんが何故?とメカ丸へと問いた
「索敵に長けている人間が渋谷で暗躍せずに、明治神宮前に派遣されているからダ。虎杖はそもそも数ヶ月前まで呪術界との繋がりがなかっタ。」
「いやいや、体よく協力を拒むためかもよ。それに渋谷に向かおうとした虎杖君を今の今まで止めていたのは私だ。待機命令がでてたとはいえ。」
「では何故、アンタを始末するための呪詛師がここに向かっていル?」
メカ丸の言葉に冥ちゃんと悠二はトンネルの暗闇の向こう側へと敵意を向けた
「呪詛師は無視して先に進もう、こちらには由奈がいる。まずは五条君の安否確認だ」
「駄目ダ!頼む、俺の指示にしたがってくレ。俺の保険もすぐ消えてしまウ、頼むム。」
冥冥ちゃんは黙って聞いていた幻影の私にどうする?っと聞いてきた
「メカ丸が死んでるのはなんとなく予想してたからね〜死んでまで私達に偽の情報を流すのは無意味なこと、信じてあげる。で、指示は何?」
「先に本体の由奈から他の幻影達に五条悟の情報を伝達してくれ!幻影五体じゃ限定されるが一級呪術師の班達だけでも情報を渡したい!そいつらが補助監督達と繋がればいいからな。」
「そうしてあげたいんだけど。本体の私に情報は流れてるんだけど、実は…本体の私今動けなくてさ。久しぶりにちょっと時間かかりそうな相手と戦闘中なんだよね〜
だから悠二は明治神宮前に戻り地上から渋谷へ!私が七海班達に伝えるよりも悠二の方が早いかもしれない。悟の封印を全員に伝達!!冥ちゃんは呪詛師を殺して、とりあえずこの線路を抑えててくれたらありがたいな〜」
由奈にはこないだ払って貰ったからねっと言い、私の命令に従ってくれた
「ところで君の口座はまだ凍結されていないね?」
冥ちゃんの予想もしなかった言葉にメカ丸はえ?っと驚いて固まっていた
「五条悟が消えれば呪術界も人間社会もひっくり返る。すまないが命懸けで頼ム」
それでもいいと思っていたんだが…
最低だな我ながラ
「まぁ裏切り者だったメカ丸も最後はいい男をみせたからね〜霞にはちゃんと伝えてあげるね」
メカ丸は裏切っててすみませんっと幻影の私へと謝ってきた
「皆、来たよ。好きに動いていいよ、合わせるから」
押忍!!っと気合いを入れた悠二は冥ちゃんへと返事を返した
悠二がメカ丸と出会う少し前、悟が獄門疆に閉じ込められた頃…
本体の私は呪霊と改造人間達を感知しては祓うの繰り返しをして
何百体、何千体と紫電呪術で祓っていた
祓っても祓ってもキリが無い…
棘が呪言で非術師達を非難させてるけど、去年の百鬼夜行のときより桁外れな数を敵さんは揃えてくるとわね…
すると私の真下に、金髪オールバックのワイルドな男の呪詛師が煙草を吸いながら現れた
「見つけた、お前が蘭由奈か?こんな餓鬼に俺の百万遍数珠を使わせたのか、あの坊主勝手にしやがって。」
「へ〜おじさんがあの数珠の持ち主なんだ〜ねぇ、貴方を殺したらあの数珠の効果切れるんだよね?悪いけどあの刀は大事だから、貴方には死んでもらわなくっちゃ〜」
短ランを脱ぎ捨てると、呪詛師の元に降り立
った
「これまた学生のくせにエロい体のお嬢ちゃんだな、てか俺はまだ25歳だ!おじさん呼ばわりするんじゃねぇよ。悪いがお前を殺すのは俺だ!」
煙草を投げ捨てると、一気に私の間合いへ入り
持っていた刀で斬りつけてきたので、刃を次々に避け
私は少し距離を取り、紫電呪術で電流を男に放ったが
持っていた刀が私の電流を吸収し、男の体に放つことができなかった
あの刀、私の紫電呪術を取り込んだ
へぇ〜真希が欲しそうな特級呪具だね
あの刀…頂きたいな
「その刀欲しいんだけど、おじさんちょーだい?」
「お嬢ちゃん、お目が高いな。これは名刀雷切り、雷を放つことができ。なおかつ、お前の電流を吸収して放つことができる。まさにお嬢ちゃん対応の刀だ!」
「その呪具はいい物だよね!私の力をその刀が吸収できても、弱い貴方じゃ…果たして、扱えるかな〜?」
私の挑発におじさんはブチギレたようで、雷切りで私を連続で斬りつけてきた
避けながら刀が放つ雷を紫電呪術で相殺し合った
このおじさん、剣術は中々の腕を持つ呪詛師だね…
篤也と張り合うレベルぐらいだ
でも所詮その程度…
「遊びは終わり〜私忙しいからね。私の力をその刀に喰わせてあげる!」
電流をわざと刀へと最大限の質量で喰らわすと、刀は私の電流を吸収し続けた
強大な力を吸収している雷切りは、壊れることなく吸収しているが
刀の持ち主である、呪詛師の方が耐え切れず
吸収している雷切りの強大な力の前に、刀を握って扱うことができず
柄から手が離れてしまった
その瞬間を見逃さなかった私は、一瞬で男の懐まで移動し
柄から手を払い除け刀を落とし、男の心臓目掛けて一撃を喰らわした
貫通した自分の腕を引き抜くと、体にぽっかりと空いた穴からは大量に血が溢れ出ていた
男はバケモンかと呟くと息絶え、道路へと倒れた
「お嬢ちゃんって舐めて掛かるからだよ、おじさん。それにしても私の電流をあんなに喰らったのに、壊れないなんて…この刀凄いね、貰っとこ!」
地面に刺さっている刀を拾い、おじさんの腰に付いてる鞘を引き抜くと
雷切りを鞘へと収め、式神の狛犬を出すと雷切りを口に咥えさせ狛犬の式神を消した
すると悠二のいる幻影から私にメカ丸との会話の情報が眼へと流れてきた
「悟が封印された!?最悪、私の予感が当たった。七海班達の幻影達に伝えな」
「氷凝呪法」
私は瞬時に気配を察知しその場から離れたが、立っていた場所が一瞬にして凍りついた
突然私の前に白髪オカッパ頭の袈裟に身を包んだ呪詛師が現れた
交流会のときに捕縛した呪詛師が言ってたオカッパ頭って、こいつのことか…
さっきの呪詛師とは桁が違う!
悟と同じぐらいの強さだ…
「オカッパ頭の呪詛師って貴方のことだったんだ〜、タイミング良すぎる状況だね。悟の封印の情報を伝達させない為ってとこかな?」
「お前があの女の力を受け継いだ者か。あのお方を誑かす女狐め…」
はい、私の言葉にスルーだよコイツ〜
このオカッパ頭…
あの言い方なら蘭姫のことを知ってるってことだね
オカッパ頭のあの方とは誰を指しているのかな?
「女狐とは失礼じゃなーい?じゃ貴方の髪型からして、貴方は座敷わらしってとこかな〜?」
私の挑発に顔色を変えてはいないが苛立ったようで、私に向けて氷の呪術を放ってきた
紫電呪術で相殺し、電流を纏った状態でオカッパ頭の腹へと殴ると
オカッパ頭は氷の壁で私の打撃が当たらないようにしたつもりのようだが、氷の壁を打ち砕いて腹へと三発入れ込み
顎を蹴り上げ吹っ飛ばした
氷の壁に邪魔されて威力が半減した…
オカッパ頭の腹を突き破るつもりだったのに、簡単にはやらせてくれないか〜
砂煙から出てきたオカッパ頭は顎に蹴りを入れられ、口が裂け血だらけだったが
反転術式で糸も簡単に治して笑っていた
「女でありながらあの馬鹿力…どうやら、あの女狐よりかは骨のある女狐のようだ。」
オカッパ頭、反転術式使えるのか…
ただでさえ桁外れの敵さんなのに、反転術式なんて反則でしょ!!
少しでいい、隙を作って幻影達に悟が封印されたことを伝えなくちゃいけない
狛犬の式神を呼び出すと私は跨って乗り
空へと飛び、オカッパ頭へと指を鳴らし
「霹雷」
オカッパ頭を中心に半径五百mの範囲へと強烈な落雷を放った
オカッパ頭に一瞬消えたことがバレないように、幻影をもう一体出し
本体の私はその場から消え去った