起首雷同
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八十八橋で悠二と恵と野薔薇の三人が任務で呪霊と九相図の受肉体と闘っているころ
私は私情で海外へと来ていた
カフェで珈琲を飲んでいるとサングラスをかけた男が店へと入った
「急ニ連絡シテキタト思ッタラ、コッチニ一人デ来ルトカドウシタ?」
サングラスを掛けた男は私の席へと腰を下ろした
「久しぶりね〜ミゲル。海外の病院によった帰りに会いに来ちゃった♪電話じゃ誰が聞いてるかわかんないからさ〜。」
私は一枚の紙をミゲルへと見せた、そこには
Did your king die?
あなたの王は死んだ?
っと書かれていた
ミゲルが見たのを確認するとライターで火をつけ紙を燃やし、灰皿へと置き燃えたのを確認すると
「答えて。」
「YES」
はぁーっと大きくため息を吐くと、私は煙草を吸い始めた
「ミゲルよく聞いて。近いうちに何か大きなことが起こる…これは私の予感。悟が敵の罠にかかり動けなくて、私がもし敵に捕まることがあった場合…私は見捨てて。憂太は優しいから助けに来る、私は助けなくていい。」
「オ前!!何言ッテルノカワカッテルノカ!?」
私の言葉にミゲルは驚き声を張り上げた
「わかってるから言ってるの、私の身体は特殊だからね。あちら側にもし捕まれば簡単には逃げ出せない…呪術師の屑どもは知らないけど、もう敵さんには私の情報が知れ渡ってる。私、九相図みたいな呪霊と人間の混血の子を孕めるの」
「嘘ダロ…」
「そのまさかなの〜もし捕らわれることがあったときは憂太をお願いね。」
珈琲代を机に置くと私は席をたった
ミゲルはカフェから出ようとした私を引き止めた
「五条悟ハ知ッテイルノカ?」
「知ってるけど…捕まった場合のことは言ってない。まぁ簡単には捕まらないけどね〜」
ミゲルの頬へとキスをするとまたねっとその場から消え去った
ミゲルと会った私はすぐに飛行機へと乗り、日本の愛媛へと降り立った
タクシーへと乗ると蘭家へと向かった
蘭家の清香おばあちゃん達が傑に殺されてからあの屋敷は訪れていない
旅館の経営は親しい付き合いだった誠おじちゃんの親友の方に経営権を渡して
本家の屋敷は壊さず、私の所有となっている
本家へと着き、部屋へと入った
血だらけだった部屋は綺麗にしてくれて、部屋は入れるようにしてくれていた
本家の屋敷は誰も使われていないのに埃一つ落ちていなかった
きっと旅館の経営してくれている親友の方がこちらの屋敷も掃除してくれているのだろう…
幼い時にみんなで食事をした部屋へと私は入った
「懐かしいね…」
あの時は傑もいたんだよね…
由奈
誰もいないはずなのに
誰かが私を呼ぶ声がする
由奈、こっちよ
声がする方へ屋敷の中を走っていくと
中庭へと出た
そこには色鮮やかな花々が咲き、すごい大きい大木が植えられていた
凄く綺麗…
こんな所があったなんて
声が聞こえてくる大木へと近寄ると、私の大好きな人達がそこには居た
由奈
やっと来てくれた
声の主は死んだ筈の清香お婆ちゃんで
剛お爺ちゃんと誠おじちゃんも透けた姿で立っていた
「お婆ちゃんとお爺ちゃんにおじいちゃん…傑があなた達に許されないことをしてしまった…謝りに来るのが遅くなってしまった。ごめんなさい」
私は幽霊になってまで私に会うのを待っていてくれた三人へと深々と頭を下げ謝った
貴方が謝る必要はないのよ
傑さんはあの道へと自分で決めて進んだのだから…
私はこうなることがわかっていたから
貴方が大好きな傑さんに刀をわざと預けたの
「清香お婆ちゃん、ありがと。ちゃんと渡してもらったよ。」
由奈
君はまだ強くなれる
蘭家の蘭姫に会ったね?
あの蘭姫でさえ調伏できなかった八雷神(やくさのいかづちのかみ)
君ならできるはずだよ
「剛お爺ちゃん、私にできるかな…」
誠おじちゃんがそっと私の口に指を当てた
僕たちは死んだ者だから、僕たちの声は由奈にしか聞こえない
けど、由奈が口から発した言葉は他の者に聞こえてしまうからね
あちら側に由奈の力が知られてしまっている
その言葉を聞き、私は口を閉じて頷いた
伊邪那美命(いざなみのみこと)より産まれ、黄泉国(よもつくに)より来たり八雷神(やくさのいかづちのかみ)
と唱えたら八雷神は由奈の元に来る
八雷神は莫大な呪力がいる、調伏し扱う時も大変だが…
由奈なら大丈夫
剛お爺ちゃんは私に教えてくれた
由奈
私達はいつも貴方の側にいますからね
もちろん蘭姫様も…
あちら側を操る者は貴方の愛した人…
騙されてはいけませんよ
貴方の魂が感じる答えが正しい答えなのですから
清香お婆ちゃんは触れ合うことはできないが幼い頃のように、優しく私を抱きしめてくれた
ありがとうっと呟くと三人は光り輝き、消え去った
私は手を合わせると、高専へと足を向け歩き出した