番外編
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梅雨の季節に入り暦は六月となっていた
雨の降る日が続き湿気が多く嫌な季節だが、ふと窓の外を見渡すと紫陽花の花が青紫と咲き乱れ心華やかになった
一年生ただ一人だった恵に悠二と野薔薇が増えた為、恵の周りは賑やかになり本人は鬱陶しそうだが…
恵に仲間ができて私は微笑ましく思っていた
私は二年生でありながら特級術師でもあるので真希達と一緒に任務も減り、単独での任務中心になっていた
今日も朝から特級呪霊を七体祓い終わった後、少し蒸し暑いのでお店で着やすそうなシンプルな紺色のオーバーサイズのカットソーを購入したあと高専に戻ると
報告書を書き提出し終わるとやっと、ひと段落したので自販機でコーヒーを買い喉を潤わせた
すると授業が終わった一年ズの三人が騒がしく歩いていた
「あれ?伏黒、由奈がいるじゃん!やっほー!何してんの?」
「虎杖!アンタ何由奈さんのこと軽々しく呼び捨てすんじゃないわよ!」
悠二の頬を野薔薇は力強く引っ張り、悠二は痛い痛いっと叫んで野薔薇にやめるように言い合っていた
「野薔薇、それぐらいにしてあげな〜悠二は呼び捨てでいいって私が言ってるからいいんだよ〜ふらふらしてるってことは今日の授業は終わった感じ?」
「さっき終わった所だ。由奈も終わって帰ってきた感じだな。今日は何体祓って来たんだ?」
恵が何体祓ってきたのか聞いてきたので七体祓ったよっと答えると、野薔薇も悠二も固まってしまい
すげー!!っと二人とも目を輝かせて私を見つめてきた…
「眩しすぎる…ちょっ!二人とも!その純粋な瞳でやめて!!マジで恥ずかしいからね〜」
「由奈さんは見た目はチャラついた女性ですけど、呪術師として強いそのギャップが萌えます!私由奈さんの後輩でよかったー!」
野薔薇の言葉に悠二は頷き、気を良くした私は三人にあることを思い付いた
「一年ズは可愛いね〜!野薔薇も悠二も東京に来たばっかりだから、東京観光連れてってあげる。もちろん、私が財布持つからお金のことは気にしないでいいよ〜行く?」
「行くー!!」
「なら着替えておいで〜」
野薔薇と悠二が喜んで返事をすると、二人とも瞬時に寮へと戻った
「恵は着替えないの?一年ズは恵も入ってんだよ〜?」
恵はため息をつき私の髪を乱暴に触った
「呪霊七体も祓った後だ、由奈が強いのは知ってるけど…疲れてんだろ?俺らの事まで気にして面倒見なくていい」
恵は本当によく周りを見てるね…
優しい子に育ってくれて私は嬉しいよ!
「大丈夫だよ、恵!疲れてないから大丈夫〜私が恵達と遊びたいだけだから、心配しなくても大丈夫だよ!悟が来たら厄介だから、恵も早く着替えておいで〜」
恵の背中を無理矢理押して着替えてくるように促した
恵が居なくなったのを確認した私は持っていた紙袋から先程買ったカットソーを出して、その場で短ランを脱ぎ着始めた
短ランの下は黒のチューブトップを着ているので外で着替えるのに恥ずかしさもなく
オーバーサイズのカットソーなので制服のスカートを脱ぐといい感じにワンピースとして着れそうだ
脱いだ制服を紙袋に入れロングブーツはそのまま履いて、三人がくるまで自販機にもたれてのんびりコーヒー飲んで待つことにした
数分後私服姿の一年ズが走って戻ってきた
恵は私と似た黒のオーバーサイズTシャツにサコッシュバッグを掛けてデニムのパンツコーデで現れ
悠二はベージュのパーカーに黒のクロップドパンツを履いてカジュアルな悠二らしい服装だった
野薔薇は赤いタンクトップの上にオーバーサイズデニムのシャツを羽織り黒いタイトスカートを履きおしゃれに決めてきた
「由奈さーん!遅くなってすみません!あれ?いつの間に着替えたんですか!?」
「短ランの下はチューブトップ着てるからカットソー着ただけだよ〜さすがに私だけ制服はダメでしょ?ほら、タクシー呼んだから行くよ〜」
恵達を連れて高専前で待っていたタクシーの助手席に私は乗り、三人は後ろの席へと乗り運転手さんにお台場へと向かうように伝えた
お台場のパレットタウンへと着き中へと入ると、悠二と野薔薇は口を開けてポカーンと見上げていた
17~18世紀の中世ヨーロッパの街並みを模したエンクローズド型ショッピングモールに二人は驚きすぎて固まっていた…
それを隣にいた恵は冷めた目で二人を見つめていた
「虎杖マジヤベェ!こんな宮殿見たいなショッピングモールがあるなんて!さすが都会!」
「釘崎!噴水あんぞ!天井には青い空が描かれてるし!すげぇ…まるでヨーロッパの街並みを歩いているような感じだな!」
「お前ら…マジで田舎もん丸出しだから…少し落ち着け」
「恵いいじゃん、二人ともはしゃいで楽しんでるしさ〜さて野薔薇は服見たいだろうから男女別れよっか、野薔薇ニ時間あれば充分でしょ?噴水で待ち合わせね〜」
「由奈さん、二時間しかないですから片っ端行きますよ!買い物終わったらあんた達荷物持ちね!」
「おう!由奈、釘崎また後でな!」
悠二と恵に手を振るとテンションが上がった野薔薇に引っ張られて服屋さんへと私は連れさられ、有名なハイブランドのお店に次々連れて行かれた
野薔薇はハイスピードで決めては試着室に入り自分が気に入った服を選んで購入するのを私はひたすら見て、野薔薇の買い物に付き合ってあげた
「これめっちや可愛い!!」
「うん、野薔薇にそれ似合ってる!可愛いよ!」
何十件と回り私の両手が紙袋でいっぱいになったり、野薔薇の両手もいっぱいになっていた
時計を見ると恵と悠二との待ち合わせの時間になっていたので野薔薇に時間が来たと伝え、待ち合わせの場所へと向かった
噴水の側で恵が怠そうに立っていて、悠二は水が噴き出る噴水を小学生かのようにキラキラした眼で楽しそうに眺めていた
「待たせわね、ほら持って!由奈さんの荷物も!女に荷物持たせんじゃないわよ」
手に持っていた紙袋を悠二に押し付けると、野薔薇は私の手に持っていた紙袋を恵へと押し付けた
「悠二も恵も待たせちゃったね、お腹空いたでしょ?なーに食べたい?お姉さんが奢ってあげるよ〜」
「マジか!?由奈の奢りだって、伏黒!みんな何食べてぇ?」
「俺は生姜焼き」
「あ?却下!!オシャレなモールに来てるんだからここはおシャレなイタリアンでしょ!!」
「うーん、俺は中華食べたい!」
「よし!みんな好きなもの食べれるからフードコートにしよっか!ステーキや中華・イタリアン・デザートもあるし、さぁ行こ〜!」
3人とも食べたいものがバラバラなのでフードコートで昼ごはんを食べることにした
それぞれにお金を渡すと各々好きな店に行きお昼を買いに行った
私は大量の荷物と共にソファーに座り、みんなの帰りを待っていた
携帯が鳴ったので見ると真希から'まだ任務から帰ってきてないのか?,っと送られて来たので'終わって一年ズと遊んでる,っと送った
タイミングよく悠二と恵と野薔薇が両手トレーを持って帰ってきたので、携帯をポケットへて
机には恵の生姜焼き4人前と悠二の海鮮焼きそばや餃子にシュウマイの中華料理に、野薔薇はトマトのパスタにピザにドリアのイタリアンを机へと並べた
「こんなに食べれるの?凄い量買ってきたね〜」
「みんなで食べたらいいかなっと思ってさ、買ってきたんだ。由奈も食べようぜ!」
「虎杖、よく考えてみろ。買ってきたご飯のお金は由奈から貰ったお金だから」
「そうよ!由奈さんありがとうございます♡大体、オシャレな由奈さんと私はイタリアンしか似合わないっての!由奈♡一緒に食べましょ♡」
野薔薇は私の隣の席へと座り、悠二と恵は私の向かい側に座った
「せっかくだからみんなでシェアして食べよっか〜。さて、手を合わせていただきます」
私が手を合わすとみんな手を合わして食べ始めた
「伏黒!この生姜焼きめっちゃ美味しいんだけど!やべぇ!!」
「ちょっと!私にも食べさせなさいよ!ん、なかなかイケるわね」
「釘崎はオシャレなイタリアしか食べないんじゃなかったのかよ、お前ら俺のばっかり食うな」
「もっと心の広い男になりなさいよ、そんなんじゃモテないわよ」
左手でピザを持ちながら恵が頼んだ生姜焼きを野薔薇は美味しそうに食べた
一年の3人の和やかな雰囲気に私は微笑み、野薔薇が買ってきたピザに手を伸ばし食べた
一年ズとの賑やかなランチを楽しみ食べ終えた私達は食後のデザートが食べたくなったので、恵にサーティワンのアイス代を渡すと悠二と野薔薇は子供のようにはしゃぎまくり恵は"チョコでいい,っと悠二に伝えると
野薔薇と悠二はサーティワンへと嬉しそうに走って行ってしまった
「恵も一緒に選んできたらいいのに〜荷物なら私がいるから気にしないでいいよ」
「由奈、タバコ吸いに行きたいんだろ?俺が座ってあの二人待ってるから、今のうちに喫煙所行ってこいよ」
恵は喫煙所を指差すと"ずっと吸ってないだろ?,っと言い、私が一年ズの前で吸っていないことを気にしてくれたようだ
「さすが恵、よく見てるね〜じゃお言葉に甘えて吸いに行ってくるわ」
ポケットからタバコの箱を出すと恵に"ありがとう,っと言い喫煙所に向かった
喫煙所に入り煙草に火をつけ吸い始めた
すると携帯が鳴り開くと悟から"高専に家にもいないんだけど、どこに行ってるの?,っと連絡が入っていた
煙草を吸い終わり火を消し灰皿に捨てると悟に電話をかけ鳴る前にすぐに電話を取られ、悟の元気な声が耳に響いた
「お疲れサマンサ♡ 由奈、どこで遊んでんの?高専帰ってきたらいないし、家にもいないからさ寂しいんだけど!」
「一年ズとお台場のパレットタウンに来てるんだよね〜ねぇ悟、荷物いっぱいだからさ来てくれない?」
「行く行く♡ 由奈から誘ってくれるなんて珍しいね♡」
話しながら喫煙所を出ると、目の前に電話をしていたはずの悟が手を振り抱きついてきた
電話を切ると"さすが悟、早かったね,っと言うと唇にキスをしてきた
「由奈不足で我慢できなかったんだよ」
「公共の場でやめなさいって」
「あー!!五条先生じゃん!?なんでいんの?」
「先生!由奈さんにキスしてんじゃないわよ!!教師と生徒なんだからね!」
両手にサーティワンのアイスを持った悠二と野薔薇が悟を見て驚いていた
「僕と由奈は恋人だからいいんだよねー♡あんな事やこんなこともする仲だもん♡ねぇ由奈?」
「やめなさいって、とりあえず席に座って」
「由奈なんで五条先生呼んだんだよ?」
少し不機嫌な恵に"荷物持ちに呼んだだけ、タクシーより早く帰れるでしょ〜,っと言うと一年ズは納得し椅子に座りアイスを食べ始めた
「由奈さんのアイスも選んできたんで食べましょ♡」
「野薔薇ありがとう〜苺好きなんだよね」
野薔薇から苺のアイスを貰い口へと入れた
「僕の扱い酷くない?由奈♡僕にもあーんして?」
「はいはい、あーんして」
隣で甘えてくる悟に仕方なしに口へとアイスを入れてあげた
「おい、由奈!俺にもそれを食べさせろ」
悠二の頬から宿儺の口が現れた
「お前は俺のやるから」
「小僧のはいらん!」
悠二が自分のアイスをあげようとしたら、宿儺は嫌だったようで口を閉じた
「宿儺も苺好きなんだ〜いいよ、私のあげる」
スプーンでアイスを取り悠二の頬に近づき宿儺の口に苺アイスを入れてあげると、手まで舐めらそれをみた悟が素早く宿儺から私を離れさせた
「ケヒケヒッ、お前の肌の方が美味しいな」
「大好きな由奈に何してんの?今すぐこの場で祓ってやろうか…宿儺?」
「宿儺!お前何してんだよ!?マジで五条先生キレてんじゃん!?」
手を舐めた宿儺を目隠しを外した悟は笑いながら宿儺を威圧し、可哀想な悠二は"ごめんなさい,っと悟に何度も謝っていた
「わざとじゃないんだなら怒んないの〜さて、デザートも食べたし!ほら〜荷物持って!!」
野薔薇の買った大量の荷物を悟に押し付けた
「呪術師最強は由奈さんかもね…先生にこんな扱いできるのは一人しかいないわ」
「釘崎、それは同感だ」
「みんな知らないだろうけど悟が学生のときは私、虐められてたんだからね〜今でこそこんな感じだけど。」
「えっ!?由奈さんに対して甘々な先生が!?想像できないわ…」
「由奈、まだ根に持ってんの?あれは若気の至りで…」
「出会ったときなんてクソガキって言われてたからね〜」
「五条先生…学生のときにも屑だったんですね」
冷めた目で恵と野薔薇と悠二が悟を見つめていた
「由奈ー!僕の愛する生徒達が凄く冷めた目で見てくるんだけど」
「仕方ないでしょ〜さぁみんな寮に帰らなくちゃ。悟よろしくね」
"はいはい、大好きな由奈の仰せのままに,っと宿儺が舐めた手にキスをすると、術式でみんなを高専まで飛ばしてくれた