渋谷事変-霹靂-
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恵は自害した甚爾を見ると、顔が変わっていることに気がついた
私は狛犬を出すと、真希と禪院のジジィを倒れている場所から硝子ちゃんの所へ運ぶように命令した
真希達が倒れていた場所には七海くんの気配がなかったので少し心配だったが、今はこう言う状況だから仕方ない
「恵、聞きたいことは山ほどあると思うけど今はゆっくり話してる時間がない。恵はまず硝子ちゃんとこに行き治療してもらうこと!宿儺が暴れてるけど、呪霊とだから気にしないこと!冥ちゃんの呪力が消えた、冥ちゃんは離脱したようだからね…みんなのところに行きたいけど、私は真っ先に悟の元へ行かないと」
「由奈、絶対帰ってこいよ!帰ったらあの男について話してくれよ…」
もちろんだよ!と言い恵の頬へとキスをすると消え去り、悟が封印されている
東京メトロ渋谷駅地下五階 副都心線ホームへと飛んだ
線路へと降りたった私はその光景に驚いた
「悟の無量空処か。」
ホームには悟の無量空処を喰らって非術師達が全員立ったまま気を失っていた
「冥さんの次は君か、会いたかったよ由奈」
偽の夏油傑ニヒルな笑顔で私の目の前へと現れた
私はポケットから最後の一本の煙草へと火をつけると吸い始めた
「冥ちゃんじゃ貴方の相手は無理だったみたいだね〜で、傑の身体の中の貴方は誰?」
偽の夏油傑は瞬時に私の目の前へと移動すると、口に咥えている煙草を勝手に投げ捨てて
私の唇をそっと触った
「由奈が愛した私だよ。その身体と交わっただろう?あの綺麗な砂浜で」
「最後の一本だったんだけど〜夏油傑とはやったけど、偽者の貴方とはやってないんだけど…傑の身体を使うと、傑の記憶も見ることができるようだね」
偽の夏油傑は先程の会話だけで、能力を推理し理解した私に驚いていた
偽の夏油傑の手を叩き落とすと、偽の夏油傑は叩かれた手を摩りながら笑っていた
私は紅眼で偽の夏油傑を見つめたが、傑の過去しか見れないでいた
「蘭由奈、君も五条悟と一緒で偽者だとわかるんだね。おっと、私の眼は夏油傑の物だからね。紅眼で覗いても夏油傑の記憶しかないからね、私の正体はわからないよ」
私は黒幕が誰か知りたかったが出来なかったので、偽の夏油傑へと舌打ちをした
偽の夏油傑は私のふとももの火傷の痕を優しく触り始めた
「それにしても君が怪我するなんて、誰とやりあったのかい?」
「貴方の仲間のオカッパが凍らすから、自分の術で火傷しただけ。てか勝手に身体触らないでくれる?」
偽の夏油傑の手を簡単に折ると、胸元を蹴り上げたが夏油傑には当たらず
私は偽の夏油傑から少し距離を取った
偽の夏油傑は骨が折れた手を反転術式で治した
「ふーん、君には手を出さずに捕縛するように伝えてあったんだけど。まぁいい、私が君を捕まえよう。捕まえて夏油傑と五条悟よりも可愛がってあげるよ、蘭由奈。」
「残念〜こっちは悟と宿儺だけで充分間に合ってますのでお断りしまーす」
私は電流を身体に纏うと、偽の夏油傑は呪霊操術で黒い龍を出した
数え切れないほどの呪霊がいる中で龍をわざと出すわけね
大好きな傑と最後に沖縄に行ったときに龍に乗って移動した思い出を…
この偽の傑、マジで性格悪いわ…
「性格悪すぎる…絶対モテないでしょ?貴方もしかして童貞?」
「おや、女性の君がそんな言葉を使うなんてはしたないよ。童貞ではないが、もう一度私と寝てみるかい?」
偽の夏油傑へと左手で中指を立てて、ベーっと舌を出すと
偽の夏油傑はくたばれとは酷いなと笑っていた
私は電流を偽の夏油傑へと放ったが、龍が邪魔をして当たらず
黒い龍が口を大きく開け、素早く私の身体を飲み込んだ
「おや、飲み込んでしまったのかい。呆気ない、もっと楽しめると思ったのだが。」
偽の夏油傑が落胆した瞬間
龍の身体を電流が纏い、中から由奈は素手で龍を真っ二つに切り裂いた
まるで魚の開きのように綺麗に切れて、中の骨が丸見えだった
血だらけの私が龍の中から出て顔についた血を払い落とし、口に入った血を吐き出した
「龍の開きってとこかな〜これ返すね」
真っ二つの龍を持ち上げると、偽の夏油傑へと放り投げ傑は避けたので当たらなかった
「本当に女性かい?その馬鹿力、感服するよ」
龍は身体が硬く、刀でも斬るのが難しいのに…
それを素手で真っ二つに切り裂くとは、さすが蘭由奈…
さすが五条悟の隣に立つ女なだけはある
「褒めてくれてどーもありがとう。」
私の領域展開は広大な範囲を使うからね…
ホームには無量空処の非術師がいるからね
ここは体術で攻めるか!
瞬時に偽の夏油傑の間合いへと入り、お腹に触れると雷轟を放ち
偽の夏油傑の身体に雷を落とした
雷を落とされた人間ならこの技で普通は死ぬのだが、偽の夏油傑は死ぬどころか余裕の笑みで意識がはっきりしていた
マジか…身体に直で雷落としたんだけど…
少し痺れたよと言うと私の心臓目掛けて殴りかかってきたので咄嗟に両手をバツにして打撃を受け止めたが
あまりの力の強さに私は受け流すことができず、壁へと吹き飛んだ
「心臓まで突き破ったつもりだったんだが…打撃を受け止めたのか、やるね由奈」
壁に埋もれている私は口から血を吐いた
このゴリラ男!!
貫かれなかったからよかったけど…
打撃を受け止めた衝撃で私の肋骨と背骨と肩甲骨まで砕きやがった
息をするのもやっとな私は反転術式で骨を治し、立ち上がった
「反転術式を出来る様になっていたのかい、それは私の情報にはなかったね」
「貴方のおかげで今出来る様になったよ。硝子ちゃんの言うとおり、ひゃーっとやってひょいっだわ…てか貴方の後ろの獄門疆、一体何処で手に入れたの?」
「それは秘密だよ、愛しい由奈でも教えられないな」
私は大きく溜息を吐くと、前髪を掻き上げた
偽の夏油傑だと理解してるけど、その声で喋られると苛立つわ…
ホームにいる非術師のことはもう気にしない
今の私は悟の隣で最強になる為に呪術師になったんだから…
その悟が封印された今、私が助けなくちゃ意味がない!!
「八雷神!!」
私は八雷神を呼び出すと、八雷神は私を肩に乗せると偽の夏油傑へと六つの眼を開いた