8.警告
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そんな話しをしていると、頼んでいたデザートが運ばれてきた。
美味しそう!
イチゴのパフェを前に1枚写真を撮る。
こゆんはチョコケーキ。
美姫は大きめのフルーツパフェとミニパンケーキを頼んでいた。
さっきあんなに食べたのに…。
「あーあ、明日でようやくテストも終わるねー。そしたら冬休み突入だ!」
「そうだね。美姫にしては頑張ってたし、今日はご褒美だね。」
甘い物を食べながら、美姫は気が抜けたような声を出している。
週末からバイト入れてるからしばらくは会えないなぁ…と落ち込んでいる美姫に話しかけた。
「美姫、こゆんと話したんだけど冬休み入ったらバイト先行っていい?」
「えっ!本当っ!?年末までずっとシフト入れてるからいつでもいいよー!」
そう言葉をかければ目を輝かせて喜んでいる美姫。
こゆんのバイトが26日と29日。27日は美姫と一緒に中学の友達と会うそうだ。
「じゃぁ28日でいいかな?」
「OK~!あ、でも時間は14時頃が良いと思う。それくらいから空き始めるから。」
「そっか!そしたら13時半にこゆんの団地行くね。」
「分かった。」
美姫のバイト先に行く日も決まり、冬休みが楽しみになってきた。
次の日。
「はぁ、行きたくない…な…。」
体がだるくて吐き気がする。
でもテストもあるし、休むわけにはいかない。
いつもより早くなっている鼓動。
息苦しさが残る中、なんとか制服へと着替え終わった。
食欲も無かったが、せっかくお母さんが準備してくれたので、パンとスープだけ平らげて急いで歯を磨く。
読みかけになっていた小説を、テストが終わったら教室で時間を潰すために読もうと鞄の中へ入れた。
お母さんに今日、少し遅くなるとだけ告げて家を出た。
いつも通り、ギリギリに学校に着く電車に乗る。
うん、やっぱりこの時間が空いてて乗りやすい。
気持ち悪さも少し落ち着いたように感じた。
テストも無事に終わり、帰り支度をするクラスの生徒達。
ダメだ…。
頭も痛くなってきた。
テストが終わる時間が近づくにつれて、自分でも分かるくらいに体調は悪化していた。
「唯、かえろ。」
「こゆん…。」
「ちょっ…顔色悪いよ、大丈夫?」
なかなか椅子から立ち上がらない私を心配したこゆんが顔を覗き込んできた。
目が合うと、慌てた様子でこゆんは私の体を支えようと近づいた。
「だい、じょうぶじゃない…。」
「早く家に帰った方がいいよ。家まで送るし…!」
「多分、寝不足なだけだから保健室で休んでから帰るよ。」
「じゃあ、良くなるまで待ってるよ…。」
「いや、大丈夫。先帰ってて…。」
でも…となかなか納得しないこゆん。
「休んでも治らなかったら親に迎え来てもらうから。」
「そっか、じゃあ先に帰るね。とりあえず保健室まで一緒に行こ。」
うん、と小さい声で頷き立ち上がる。
あー、思ったよりも酷いかも。
目眩がして歩くのもきつい。
こゆんに支えてもらいながらなんとか保健室まで辿り着く。
ノリコ先生もちょうど保健室にいたので事情を話し、ベッドへと横になる。
制服で布団に入るなんて、変な感じ。
「じゃあ、唯…。ゆっくり休んでね。しんどかったらお母さんに迎えに来てもらって、明日も家でゆっくりしてた方がいいよ。」
「うん、ありがとう…こゆん。」
手を振ると、こゆんは少し笑って帰って行った。
ノリコ先生も気を利かせてくれたのだろう、職員室にいるからと保健室から出て行くのを布団の中から見届けた。
この静かな空間。
落ち着く…。
暖房もきいていて冷えていた体が温まる。
その暖かさにだんだんと眠くなってきてそのまま目を閉じた。