6.矢印
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……6組で勉強会ってことはヨータもいる?」
「ヨータとこゆんと美姫と……4人だけど。」
「ふーん、じゃあ俺も勉強してこ。」
にこっと笑った雨宮君は立ち上がり、横からもう1つ机を引き寄せる。
そしてまた私の隣に座り直すと、体をこちらに向けてきた。
「唯ちゃんって中学どこ?」
「星流中学。」
「せいりゅーって結構距離あるよね?…通うの大変なのになんでここにしたの?」
なんでって聞かれても……。
同じ中学出身の人と会いたくないからなんて言いたくないし……。
「……なんとなく。春に引っ越して、こゆん達の近くに住んでるから大丈夫。」
「……へー、そっか。そういえば俊也もせいりゅーって言ってたような。……6組の北村俊也、知ってる?」
「うん。同じクラスだったし。」
「そうなんだ。」
雨宮君の視線がどんどん鋭くなり、私は咄嗟に机の上の教科書へと視線を向ける。
なんか怖い……。
探られてる?
……雨宮君の方、向けない。
話題変えないと、と考えた時、教室にこゆんと美姫が入ってきた。
良かった!と安心したのも束の間……
2人の後ろから姿を見せた人物を見て息が止まる。
ヨータと一緒に現れたのはさっきまで話題に出ていた俊也君だった。
俊也君は私と隣にいた雨宮君を見て睨んでいる。
めっちゃ怒ってる!?
昨日あまり関わるなって言われたけど
雨宮君ぐいぐいくるし……そんなの無理だよ。
「唯、お待たせー。てかなんでミナトがいるの?」
「なんだよ、居たら悪いか。」
「…。いや、別にー。」
雨宮君から顔を逸らした美姫は表情を曇らせる。
いつもの彼女からは想像出来ないくらい目つきも鋭い。
……美姫ってもしかして、雨宮君のこと好き?
昨日も今日も、雨宮君と2人で居たから機嫌が悪いの?
私はそんなつもり無いのに。
誤解しないで、美姫!
「俊也も一緒に勉強するって。」
ヨータはそう言いながら、もう1つ机を動かし繋げる。
えっ……。
俊也君も…?
「あ、えっと飲み物…2人の分買ってないです。……ごめんなさい。」
こゆんは謝りながら雨宮君と俊也君を見つめる。
気にしないで、と笑う雨宮君とは対照的に俊也君は無言のままだ。
おどおどしていたこゆんから紅茶を受け取ると少し安心したのか、こゆんはわたしの前の席に座った。
その隣に美姫、ヨータが座る。
そして空いていた雨宮君の隣に俊也君が座ったと同時にヨータが口を開く。
「俊也とは今日が初めまして、だよね?美姫、こゆん、唯……。」
「知ってる。」
ヨータが私達を紹介するように、俊也君へと説明する。
しかし、その説明を最後まで聞かずに俊也君は言葉を重ねた。
「「「え??」」」
雨宮君以外は目を見開き押し黙る。
「唯乃とは同じ中学だから。」
その言葉に一斉に私を見るみんな。
ちょ……。
変な空気にさせないでよ、俊也君。
「えっと……中学では同じクラスだったし、結構話したりもしてたから。……さぁ、試験勉強しよ!」
色々とツッコまれたくなくて簡単にそう伝えて教科書へと視線を移す。
みんなも私の言葉に触れる事は無く、鞄や机の中から教科書類を取り出し始めた。