4.似てる人
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土曜日、日曜日はあっという間に終わり……。
今日は美姫と約束した公民館に行く日だ。
ホームルームが終わり、スマホを覗き込んだまま席に座るこゆんへと声をかける。
「こゆん、行こ。」
「うん。5組ホームルーム長引きそうだって。」
私にスマホを見せてきたので確認すると、先に公民館へ行ってて。と美姫からメッセージがきていた。
「ありゃ。公民館の場所わかる?」
「んー、なんとなく?」
「じゃぁ近くまで先に行ってようか。」
こくりと頷き立ち上がったこゆんと2人で教室を出た。
そして学校から出てしばらく歩いていると……。
「ねぇ、君達2人?」
チャラそうな2人組が絡んできた。
無視してるのに何度も声をかけてきて……遊び慣れてそうな人達だった。
うるさい。
ついてくるな。
こんなことなら美姫を待ってた方が良かったかも。
きっと今、こゆんも同じことを思っているんだろうな。
「道、迷ってるんでしょ?さっき同じとこグルグルしてたよね?」
地図見せて。とこゆんが手にしているスマホをわざわざ覗き込み、距離をつめる男性。
「あ~、なるほどね。連れてったげようか。そこ車停めてるから。」
後ろに停まっている黒い車を指さす。
……スモークガラスの大きい車。
運転席にはもう1人男性が座っているのが見えた。
これっていかにも何かしますって車じゃん。
こんな車に乗るわけないでしょ。
「大丈夫です。」
「結構です。」
こゆんが先に歩き出したので私もそれに続く。
「あ、まってよ。」
ぐいっ
しかし左手を掴まれてこれ以上先に進めなかった。
振り返れば、こゆんの右腕もこの男性に掴まれていて……。
勝手に掴むな。
こゆんにも触るな。
「もしかしてケーカイしてる?大丈夫、おれら超~安全だから♡」
気持ちが悪い喋り方。
鳥肌が立ち早く離れないと、と思ったけど……
強く掴まれた手は簡単に振り解けなかった。
「あ。」
小さい声が聞こえ、こゆんが視線を向けている反対側の歩道を見つめた。
同じ学校の制服を着た背の高い男子生徒が歩いていて、こゆんは掴まれていない左手を上げた。
そっか。
あの人に助けを求めれば…!
知らない人とか今は関係ない!
こんな人達にずっと手を掴まれているよりは全然マシだ。
私も必死に歩道を歩いている生徒に向け、右手を高く上げ振った。
運良く、その男子生徒は私達に気付いたようで……
足を止め目を細めながらこちらをじぃっと見つめた。
しかし、その後すぐ何事も無かったように歩き出してしまった。