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つぶやき

記事一覧

  • 突然の雨に降られ、自分の家に招待する奴ら(付き合ってない)

    20221115(火)10:34
    〇洋平
    「オレん家で雨やどりする?今ならココアもついてきます」
    ニッと笑いながら

    〇リョータ
    「オレん家近いんだけど…い、いや!〇〇ちゃんが嫌じゃなければだけどさ」
    赤くなってワタワタしながら

    〇三井
    「おら、行くぞ!あ?オレん家だよ」
    赤くなりつつも強引に

    〇花道
    「風邪をひくと大変です!オレん家に…(急に家など失礼か?!)」
    途中で言葉切れちゃう

    〇流川
    グッと手首をつかんで走り出して、有無を言わさず自分の家に連れてく

    〇信長
    「こりゃやまねーな………あの、よ。オレん家近いんだけど、うちで雨やどりしねぇ?」
    ポリポリと鼻かきながら

    〇神
    「風邪ひくのと、オレん家来るのどっち選ぶ?」
    じっと見つめながら

    〇牧
    「風邪ひきたくはないだろ?行くぞ」
    フッと笑いながら

    〇藤真
    「オレん家ちけーから行くぞ。お前に断る権利はないからな」
    ぐいっと手つかんで

    〇花形
    「いきなりで戸惑うかもしれんが、オレの家が近くなんだ。雨やどりしないか?」
    申し訳なさそうだけど、真剣に

    〇沢北
    「お、オレん家…近いからさ。雨やどりしよーぜ」
    赤くなりながら

    〇深津
    「ついて来るピョン」
    わりと強引に

    〇諸星
    「あの、よ…オレん家こっから近いんだよ。だから……来ねぇ?」
    目は合わさずに

    〇岸本
    「……ハッキリ言うとく。手ぇ出さんとは言いきられへんけどウチ来るか?」
    むしろ堂々と

    〇南
    「しゃーないから、オレん家に招待したるわ」
    なぜか偉そうに

    〇土屋
    「これはもうどっかで雨やどりせぇへんとあかんねぇ。ボクん家とかどぉ?」
    にっこり笑って

    〇越野
    「い、嫌ならいいけどよ、オレん家で雨やむまで時間つぶすか?嫌ならいいけど!」
    念押し

    〇福田
    「風邪ひいたらオレが困るから、オレの家に来てくれないか?」
    じっと不安そうな顔で

    〇仙道
    「ありゃー、これはもうオレん家で雨やどりするしかねぇなぁ」
    ニコニコしながら手を引いて歩き出す



    キャラ別夢つぶやき

  • ポッキーの日(神夢)

    20221111(金)17:13
    私は甘いものが好きだ。
    有名店のスイーツ、ご当地のスイーツ、それだけではなく、コンビニの新商品にまで目がない。甘いものを食べている時が超絶幸せなのだ。……が、どうして甘いものってこんなにカロリーが高いんでしょうね?世の中うまくできてるよ、ほんっとに。コンビニで手に取ったポッキーのパッケージ裏を見て私は肩を落として、大好きなソレを元あった場所へと戻す。しかし、大きなため息をついたあと、ふとしたモノが目に入ってきた。

    『11月11日はポッキー&プリッツの日』

    デカデカと書かれた横断幕のようなポスターに背中をおされ、意を決した私はガシッと力強く一度戻したポッキーを手に取りレジへと突き進んだ。


    ー数日後ー

    やってきました今日は11月11日、合法的にダイエッターがポッキーという甘い甘いチョコレート菓子を食べてもいい日。そしてもうひとつ……

    「神くん神くん」

    ソファに座っている大好きな彼の肩をトントンと人差し指で呼ぶと、くるりと相も変わらずカッコいい顔面が振り返った。うぅ、カッコよすぎてチョコじゃなくて私が溶けそう…。いやいや、ここで溶けるのはまだ早い!私は握りこぶしにグッと力を入れ、床に膝をついた状態で口に咥えたポッキーをグイッと神くんへ突き出す。

    「え、なに」

    ちょっとだけ怪訝そうな顔で言う神くんに心が折れそうになるけど…負けるな私。だって今日は合法的にポッキー使って大好きな人とイチャイチャできる日でしょ?!ポッキーゲームという名のラブゲームで!!!……けど、どうやら私の彼にはまずその説明が必要みたいね。スっと咥えてたポッキーを手に取り、それを人差し指のように立てて私は話す。

    「今日はポッキーの日と言ってですね、らぶらぶなカップルは合法的にポッキーを使ってイチャつく日なんです」
    「……へぇ」
    「なので」

    再びポッキーを咥えて、私はソレを彼へ突き出す。すると咥えていたポッキーにグッと力が入った。向こうからはポッキーを咥えた神くん…ではなく、手のひらでソレを押し出すようにしている神くんの姿だった。反射的に私はバクバクとポッキーを食べ始めてしまう。最終的に私の唇に触れたのは神くんの唇…ではなく、大きな手のひら。
    ……ま、まぁ別にコレでもいいんだ…………
    否!良くない!!

    「わかっててやってるよね?!」
    「うん」
    「ひどい!」
    「や、オレ甘いものあんまり食べないし」
    「わかってるよ!そんなこと!」

    ……わかってる。神くんがこんなおちゃらけたゲームに付き合ってくれるはずがないって事ぐらい。でもちょっとだけ夢見たかったんだもん。私は彼が座っているソファの隣に座り、スっと袋からポッキーを1本取り出して普通通りに口へ持っていきポリポリと食べる。ーと、その時持っていたはずのポッキーを奪われた。犯人は隣いる神くんしかいない、彼の方へと顔を向けると目の前が暗くなる。少しだけ触れたその唇は「そもそもこんなのいらないよね」と動いた。



    私は甘いものが好きだ。
    でもそれ以上に彼氏のことが大好きだーーー。




    ♡おまけ♡

    「てか、ダイエットしてんじゃないの?」
    「いいの、今日はダイエッターも合法的にポッキーを食べられる日だから」
    「はは、そうなんだ」

    呆れ気味に笑いながら言い、、私の頭をクシャッと撫でて神くんは立ち上がる。私にはわかるよ、数分後には右手に自分のコーヒー、左手には私が好きなカフェオレが入ったマグカップを持ってきてくれるって事。



    夢つぶやき

  • 抗う(南夢)

    20221005(水)08:49
    なんだか急に寒くなってきた気がする。つい先日まで外の気温は30度を超えていた気がしていたのに、いきなり吹く風は冷たくなり秋を通り越して急に冬やん…なんて心の中でボヤきながら机に肘をつき窓の外を眺める。そこには見慣れたグラウンドが広がっていて、笛の音とか、かけ声が遠くから聞こえてきた。窓開いてへんのにこんなに聞こえるもんなんや…とぼんやり思っていると、ガララッ!と別の音が聞こえてきて少し身体が跳ねる。だってそれはとても近くて大きな音だったから。

    「お前何してん」

    音が聞こえてきた方を見ると開いた扉に手をかけている1人の男子生徒が立っている。それはクラスメイトの南だった。私の答えを待たず、彼はずかずかと入ってきて、隣の席までやってくるとゴソゴソと机の中をあさっている。きっと忘れ物か何かをして戻ってきたのだろう。放課後誰もいない教室にやってくる理由なんて、だいたいそんなもんだ。

    「返せってうるさいねん」

    机の中から取り出したであろう漫画本を手に取り、面倒くさそうな顔で言う南。そういえば隣のクラスの岸本っていう男子が「お前ええ加減返せや!」って休み時間に言いに来ていたっけ。隣の席でギャーギャー言っていたからイヤでも聞こえてきてたんよね。岸本っていう人は直接話をした事はないんやけど、南と同じくバスケ部員だったらしくてちょくちょくこの教室に来ていたから、覚えてしまった。今はもう2人とも引退したらしいけど。

    「で、お前は?こんな時間まで何してん?オトコにでもふられたか?」
    「バス待ち」
    「あ、そ」

    期待していた答えと違ったのか、南は面白くなさそうに短く言葉を発する。それでもこの場から立ち去ることはせず、私の目の前で立ったままだ。なんとなく教室に沈黙が広がる。……なんで帰らへんのやろ。

    「食べる?」

    気まずくなった私は、ちょうどさっきまで食べていたチョコを1つ南へ差し出す。今日の朝学校に来る前にコンビニで買った新商品。秋は何かと食べ物の新商品が多くて誘惑だらけやな。まぁ、それに抗うつもりもないんやけど。それなのに南ときたら「や、いらへん」なんて…コイツは……

    「お前チョコばっか食うてんな」
    「チョコ食べたら、恋をした時と同じ気分になるんだって。なんかの本に書いてあった」
    「ほぉん…」

    興味無さそうな声を出した南は私が座っている机に手の平を付けたかと思うと、腰を屈め顔を近づけてくる。感触があった。唇と唇が触れ合う、その感触が。

    「別にんなもん食わんでも、オレとすればええやん。恋」

    驚きとか、動揺とかの前にコイツの口から『恋』って言葉が出てきたことになんだかおかしくなってしまい思わずプッと吹き出してしまった。そんな私に「なにわろてんねん」とストレートに突っ込む南。その顔はいつもの彼で、フツー照れたりとか、困ったりとかするもんやないの?!
    どういう感情でキスしてきたんやコイツ………………

    え、まって。今されたんだよね?私。南にキス…キス?!?!一気に顔が熱くなるのが自分でもわかった。きっと誰がどう見ても顔は夕日に負けないぐらい真っ赤なのだろう。

    「時間差っちゅーやつか?」

    ニヤリと意地悪そうに笑う南に悔しさが沸き上がる。なんでしてきたコイツがこんな余裕やねん!!

    「なぁ」

    逃げ場は無い。

    「ずるいねんて、その顔」

    眉をしかめ少しだけ悔しそうな顔が近づいてきたけど、私はソレを抗うつもりはないーーー。


    夢つぶやき

  • 彼女じゃない子に「あんな子より私の方があなたを幸せにできる!」と言われたら。

    20220927(火)10:10

    〇洋平
    「オレの幸せはアイツがいるからこそなんだよ、わりぃね」
    笑ってその場を去る

    〇リョータ
    「ごめんね、オレが今までもこれからも好きな女の子は一生かけて〇〇ちゃんだけだから」
    真剣な表情

    〇三井
    「お、おぅ…すげぇなお前。でも悪ぃ、お前の気持ちには応えらんねーや」
    申し訳なさそうに


    〇花道
    「この天才を幸せにできるのは〇〇さんだけなので!」
    バッと頭下げる

    〇流川
    無視して立ち去る。

    〇信長
    「…めちゃくちゃ好きになってくれてありがとな。でもオレが好きなのはアイツだけだから」
    マジなトーン

    〇神
    「気持ちに応えられないのは申し訳ないけど、オレの大事な人のこと『あんな子』呼ばわりするのやめてくれる?」
    静かなる怒り

    〇牧
    「そうか、そう思うならそれでいいんじゃないか?それにオレが応えるかどうかは別だがな」
    余裕の笑みで去ってく

    〇藤真
    「すっげー自信だなぁ!でもオレの幸せはオレが決める」
    どこかちょっと楽しそう

    〇花形
    「具体的にどう幸せにしてくれるんだ?いくら考えてもアイツがいない幸せはオレには成り立たないんだが」
    真面目な疑問

    〇沢北
    「すっげー…漫画みてぇな事言うじゃん。えっと、オレが好きなのはアイツだけだから…納得してくれ」
    頼む、と手を合わせる

    〇深津
    「〇〇ありきの幸せだピョン」
    一言だけ言って去る

    〇諸星
    「ごめんな、どうあがいてもオレにはアイツしかいねぇから」
    申し訳なさそうに

    〇岸本
    「そうか!それやったらお前と付き合うわ!……ってオレが言うとでも思うか?なめんなよ」
    睨みきかせる

    〇南
    「おもろないで?そのジョーダン」
    真顔

    〇土屋
    「キミ本当のボク知らんやろ?知ってるのはキミが言う『あんな子』だけなんよ。だから勝ち目ないで?」
    にっこり

    〇越野
    「ごめん!それでもオレが一緒にいたいのはアイツだけなんだ」
    申し訳なさそうに頭下げる

    〇福田
    「ごめん」
    一言だけ言って去る

    〇仙道
    「オレの幸せは〇〇と一緒にいること。わかるよな?」
    ニコッと笑って立ち去る


    キャラ別夢つぶやき

  • 攻守(池上夢)

    20220728(木)08:26
    好きな人には『好き』ってすぐ言わないと気が済まないタイプだった。だからフツーに断れることもたくさんあるし、うまいこといって付き合っても『重い』なんて言われて振られることもある。こんな私を溢れるぐらいに我慢できないほど好きって想ってくれる人なんているのかな?って思ってた、つい5分前までは。



    「ディフェンスってなに?」

    私のそんな言葉に隣を歩いていた長身の男子がピクリと肩を跳ねさせた。この人はクラスメイトの池上という男子生徒で、そんなに仲がいいっていう程でもなくて、バスケ部だけど、つい最近引退をしたらしい。どうしてこの池上と一緒に歩いているかというと、ぶっちゃけフツーに偶然会っただけ。私が友達の家から帰る途中に寄ったコンビニでバッタリってやつ。そしてなんとなく帰る方向が同じだったっぽいから、並んで歩いているというわけ。そこまで喋る仲じゃないけど、そんなに気まずさは感じないのはなんでかな?
    そしてコンビニで買った棒アイスを食べながら、私はとある事を思い出して、それについて彼に聞いてみたのだ。それがさっきの『ディフェンス』の話。

    「いきなりなんだ?」

    一瞬こちらを見たあと、またすぐに真っ直ぐ前を見た池上は質問返しをしてくる。

    「や、湘北の友達がさ前に言ってたんだよね。あんたの学校の池上くんはディフェンスがスゴいって」
    「そいつはバスケ部かなんかか?」
    「いんや。バスケ部ではないけど、見るのが好きみたいで試合とか行ってたよ」
    「そうか」

    ……あれ?なんか聞いちゃいけない雰囲気だった?池上の言葉の歯切れが悪いと感じた私は少しだけ焦る。

    「別に話したくなかったら無理に話さなくていいからね」

    ポンポンと池上の肩を叩きながら、できるだけ明るく言った。すると池上からは思ってもない言葉が出てきた。

    「いや…なんだか照れくさくなった」

    ……へ?照れ?え?
    私が池上の顔を見ると、コレっぽっちも照れくさそうに感じられない表情をしている。むしろ真顔で、全然嬉しそうじゃないけど??この人は読めない人だと思ったらなんだか少しだけ面白くなってきた。地味に1年生から同じクラスなのにあまり話す機会は今までなかったんだよね。だから、こうしてじっくり顔を見ることも、きちんと声を聞くことも全てが新鮮に思える。

    「でさ、ディフェンスってなに?なんとなくはわかるんだけど」
    「あぁ、簡単に言うと守る役目って事だな」
    「へぇ~、なんか池上っぽい」
    「お前オレの事あんまり知らねぇだろ」

    ……バレたか。

    「いいじゃん、謎な男って魅力だよ?」

    あははと誤魔化して笑うと池上は片眉を下げ、呆れたようにため息を漏らした。

    「池上って進路どーするの?」
    「さぁな」
    「さぁなってなによー」
    「オレは謎なんだろ?謎な男の方が魅力的じゃないか?」
    「あははは!なにそれ、池上ってそういう事言うんだ?ますます謎だよ」

    思ってもいなかった池上のギャップがたまらなく面白い。こんなにお腹がよじれるぐらい笑ったのは久しぶりな気がする。どうしても高校三年生のこの時期には進路のことやらなんやらで悩むことが多く、バカみたいに笑うことが少なかったのだ。

    「お前はよく笑うよな」
    「へ?」
    「オレは好きだぞ、お前の笑った顔」

    見たことの無い池上の優しい笑みに心臓が跳ね上がる。2人の間には無言という名のとてつもなく気まずい空気が流れる。でも、どうやら気まずいと思っていたのは私だけのようだ。池上は何事もなかったかのように言葉を続ける。しかも超ド級の爆弾を。

    「オレは1年の頃からお前のことが好きだったからな」
    「は?!い、1年?!」
    「お前はオレに全然興味なかったから気付かなかったろ」

    ご、ごめんなさい…。
    確かに今日の今日まで池上の事はまったく興味なかったし、ただのクラスメイトとしか思ってなかったです。だって放課後とかはすぐいなくなるし、目立つタイプじゃないし…。あ、放課後は部活に行ってたのかと。いやいや、今更そんな事に納得している場合じゃないよ。
    私いまされてるんだよね?告白ってやつ。

    「おい、垂れるぞ」

    私はグルグル色んなことを頭の中で巡らせていると、ガシッとアイスを持ってた方の手首を池上に掴まれた。何事かと固まっていると、コイツは私が持っていたアイスを下からすくいとるように舐めた。

    え、えっろ……。

    どうやらアイスが溶けかけて垂れそうになっていたらしい。それに気付いて阻止してくれたんだけど…や、やばい。心臓が破裂しそう。

    「攻めてみるのも悪くないな」

    ニッと笑う池上にますます私の鼓動はうるさくなってしまう。まるでセミの鳴き声のように。黙っていたらコイツに聞こえてしまうんじゃないかと心配になる。

    「な、な、な…」
    「悪いが、残りの高校生活オレは悔いの残らないように攻めせてもらう」
    「攻めるって…」
    「今までは守りのディフェンスだったけどな、たまには攻めてみてもいいだろ?」
    「本気?!」
    「本気も何も…オレはお前が思っている以上に好きだからな、お前のこと」


    嘘つきじゃん。
    守りだけじゃなくて攻めるのも得意じゃん、コイツ。
    いまだに掴まれたままの手首はどんどん熱くなっていくーーー。



    夢つぶやき

  • まわりくどいのはやめにして(牧夢 社パロ)

    20220715(金)08:28
    あなたと一緒に過ごせるのなら多少のことは我慢できるし、目をつぶることもできる。それほど私にとってあなたとの時間は貴重で大切なものなのだから。

    「すまんな、部屋食で」

    豪華な食事を目の前にして、困ったように言ったのは彼氏の紳一だ。今日は彼と久しぶりの温泉旅行へ来ている。まるでキラキラと輝くような海の幸、これでもかというほどいい音を出して鉄板で焼かれているお肉、彩りの綺麗なみずみずしい野菜たち。旅番組で見るような食事がバーン!と広がっているのになぜ紳一は申し訳なさそうにしているのかもはや意味がわからない。

    「なんで謝るの?」
    「お前好き嫌いが多いじゃないか」
    「ま、まぁ…」
    「本当はレストランでビュッフェの方が良かったんじゃないかと思ってな」

    確かにビュッフェの方が食事の種類もたくさんあって、好きな物を選べるけど…でもそれだとひとつ問題があるんだよね。

    「大丈夫、部屋の方が落ち着いてゆっくり食べれるからこっちのがいいよ」

    そう、2人の時間を大切にしたいのであれば部屋食一択なのだ。なぜかと言うと…彼が有名人だから、である。

    「前みたいにちょっとした騒ぎになっても困るじゃない?」
    「……確かにな。オレのせいですまない」
    「やだ、謝らないでよ!私は紳一と一緒にいれるだけで幸せなんだから」

    なんだか謝らせてばかりだと申し訳ない気持ちになってしまう。すると彼はフッと微笑んで長い腕を伸ばし、向かいに座っている私の頭を撫でる。浴衣の袖を抑える仕草になんだかドキリとしてしまう。フワッとお風呂上がりのいい香りがした。有名人と言うのは色々な種類があるが、彼はバスケット選手で、しかも日本代表の上にキャプテンという肩書きを持っている。そのため、知る人ぞ知る人物なのだ。以前に観光地へ旅行をした時にも、周りの人に気付かれ、ちょっとした騒ぎになったこともあった。そりゃそんな事滅多に無いし、芸能人とかに比べたら全然なんだけど…ただでさえこの大きなガタイ、一般人に紛れ込んでも目立ってしまうのは否めない。だからこそ2人きりでゆっくりとご飯を食べるためにも必然的に部屋食を選んだのだった。

    「お前の偏食を直すためにもいいかもな」

    紳一は悪い顔で笑いながら目線をとある食材へとうつした。その視線の先を見るとそこには私が苦手としているものがお皿の上に乗せられていた。誰だって苦手な食べ物のひとつやふたつあるでしょ?それが人よりちょびっと多いだけなんだけど…まぁ、いい歳した大人が駄々をこねても仕方ない、ちゃんと食べましょう。

    「おっ、やるじゃないか」
    「……まっず」

    口の中は最悪なのに、楽しそうな紳一の顔を見て私の気持ちは明るくなって幸せを感じてしまう。

    「今日は忙しいのにありがとね」
    「いきなりどうした」
    「だっていくらオフシーズン中だって言っても、紳一忙しいじゃない?だから今日一緒に旅行できて嬉しいよ」
    「ずいぶんと嬉しいことを言ってくれるんだな」
    「だから…」

    私はつづきの言葉を飲み込んだ。
    これは言ってはいけないことだと途中で気付いてしまったから。けど、どうやら飲み込んだのは遅すぎたみたい…「だから、なんだ?」と真面目な顔をして聞いくる紳一の顔がつらい。
    私はずるい、途中で気付いたなんて嘘。本当は今の自分の気持ちをわかって欲しかっただけなんでしょ?

    「また会えない日が続いても大丈夫」

    そう、こんなまわりくどい言い方をしているけれど、要は寂しい思いをしているって言いたいだけ。我ながらめんどくさい女だなって思います。というよりも会えないことが寂しいわけじゃない、いや、寂しいは寂しいんだけど…同じように紳一が『寂しい』って思っていない事が私の中でチクチクと小さな針のように突き刺さっている。
    わかってんだよ。この人は忙しくてバスケ以外の事なんて考えている余裕も無いし、かと言って彼女である私の事をないがしろにしているっていう訳でも無い。愛されている自覚が無い訳でも無い…。うぅ、本当にめんどくさい女だな、私は。これ以上何を望むっていうの?

    「そうか」

    紳一のその一言に嫌な予感がする。私の心の意図がわかったのか、わかっていないのか…心配と不安で心が張り裂けてしまいそうだ、自分でまいたタネだっていうのに。

    「オレは大丈夫じゃないんだがな」
    「……え?」
    「寂しいと思っているのは自分だけだとでも思っていたか?」

    全てを理解していたかのようなその笑みに、私は白旗を上げざるえない。

    「紳一にはかないません」
    「それは光栄だな」

    なんとなく私たちは笑い合いながらグラスをぶつけ合い、本日2度目の乾杯をした。これからの2人は大丈夫、なんて思いも込めて。

    「それでだな…ひとつ提案があるんだ」
    「提案?」
    「あぁ、お前が寂しいと思わない方法…いや、オレもか」

    ちょっとだけ照れたように笑う紳一を可愛いと思ってしまった。けど…寂しいと思わない方法?なんとなく心臓の鼓動がドキドキと早くなる。少し間が空いた後に「まわりくどい言い方は無しだな」コホンとひとつ咳払いをした彼が口を開いた。

    「一緒に住まないか?」
    「一緒に………えっ?!」
    「なんだその顔は」

    困ったような顔で笑う紳一。え、そんな私変な顔してますか?だっていきなりの事で驚きが半端ないんだもの。もちろん嬉しいよ?嬉しいに決まってるけど、それよりも思ってもない提案でビックリしちゃったよ。

    「い、いいの?」
    「いや、オレが聞きたいんだが…」
    「私はいいに決まってるよ!嬉しい…でも、紳一はいいの?」
    「良くなかったらこんな提案はしないな」

    フッと笑う紳一の笑顔に私の心は少しずつ落ち着きを取り戻す。私が一緒に住むことでこの人の負担にならないか?邪魔にはならないか?バスケに集中ができなくなるんじゃないか?そんな事を思っていたからこそ、驚いてしまったのだ。

    「お前は色々と考えすぎだ」

    いつの間にか私の隣に移動してきた紳一は、フワリと私の頭を優しく撫でながら言う。そして数秒後には大きな身体に包まれていた。

    「一緒に住むぞ。いいな?」
    「うん」

    ぎゅっと抱きしめた彼との未来は明るいーーー。





    夢つぶやき

  • 7月7日の意味

    20220707(木)16:08

    7月7日、今日は間違いなくオレにとっての人生で最良の日になる。雲ひとつない晴天、ちょっと気温は暑いけど、流れる風がいつもより気持ちよく感じる。うん、やっぱり超いい日になる!



    「ニヤニヤしすぎ」

    この言葉を言われるのは今日何度目だろ?だって仕方ねーじゃん幸せなんだから。今日のオレは人生最大の幸せ絶頂期と言っても過言ではないのだから。その理由を再認識させるために、オレは自分の左手を目の前に広げ何度もクルクルとその手のひらを返す。そして薬指にキラキラと光る指輪を眺めるんだ。幸せが形になっている証拠である、結婚指輪を。

    「お前ホントに幸せそうだな」

    そんなオレに呆れたような声が降ってくる。隣に座っている同僚がデスクに肘を付きながら話しかけてきたのだ。声の通りに呆れ顔で。
    きっと今のオレとは正反対の表情だろうな、幸せ絶頂期のオレとは。

    「だって幸せなんだもん、って、やべ!オレもう帰んなきゃ!んじゃお先!」

    パソコンの中のタイムカードをクリックして、パタン!と勢いよくノートパソコンを閉じ、バタバタとオフィスを出た。…ん?あれ?シャットダウンしたか?ま、いいか、今日ぐらいいいよね。ちゃんと上司には挨拶して来たし、怒られる事はないでしょ。…祝われる事はあっても。

    「あっ、リョータくん。こっち」
    「ごめんね!遅れちゃった」

    待ち合わせ場所に着くと、すでに待ち人は来ていた。オレの大好きな彼女。あと数時間後にはオレの奥さんになる大切な人。

    そう、オレは今日この子と入籍する。

    「お仕事大丈夫だった?」
    「大丈夫!大丈夫!もう3ヶ月前から半休取ってたから!」
    「はっや!!」

    クスクスと笑う可愛らしい笑顔に、身も心もハラいっぱいになる。目の前のハンバーグはまだ二口しか食べていないというのに。オレの心の幸せメーターがあったらきっとメモリは目一杯なんだろうな…いや、それはこの子に出会った時からメーターなんて振り切られていたに違いない。オレの人生全てをかけて守りたい、一生一緒にいたいと思ったんだ。

    「ねぇ、リョータくん?」
    「ん?なぁに?」
    「前にどうしてこの日に入籍したいの?って聞いてきたでしょ?」
    「うん、そうだね」

    オレはプロポーズが無事成功したあと、入籍日の希望を聞いた。その時に返ってきた返事が『7月7日』だったんだ。その時は『覚えやすい』という理由を言われた気がするんだけど…

    「私その時『覚えやすいから』って言ったじゃない?」

    よかった。合ってた。
    いやいやいや、オレがこの子に対して記憶違いなんてするわきゃねぇんだ。

    「でも実は…もう一個理由があるんだよね」
    「え?!」

    得意げな顔をして、持っていたフォークを指に見立てて、天井へクルクル回しながら向けている。その都度キラキラと光る指輪に見とれながらも、その仕草が可愛すぎてオレは今にもチューしたくなってしまう。まぁ、それは家に帰ってからたんまりするとして……まずはもう一個の理由とやらを聞こう。

    「どんな理由?」
    「リョータくんのユニフォーム」
    「へ?」
    「昔に見せてもらった写真に写ってた。バスケ部時代のユニフォームの番号」
    「ユニフォーム…」

    オレは自分の記憶のフタをあけ、その時の光景を探ろうとしたが、そんな事をしなくても『バスケ部』『7』という文字で勝手に記憶が蘇ってきた。それだけその時のオレの記憶は人生の中でも忘れられねー時代になっているようだ。
    それは高校2年生の夏、バスケ部だったオレがインターハイへ出場した出来事。生涯忘れることなんてできねーとずっとずっと思っている事だ。
    確かにその時の写真は見せたことがあるけど、ただそれだけの理由で?

    「その写真を見せてくれてる時のリョータくん、めちゃくちゃいい顔してた」
    「え?!……はっず」
    「だから、すっごい大事な思い出なんだなって思ったの」

    間違いなかったなぁ…
    オレがこの子を選んだ事は。そしてそんなオレを選んでくれた事が嬉しくて仕方ねぇや。

    「〇〇ちゃん、大好きだよ」
    「ふふ、私も大好き。これからもずっとずっとよろしくね?」
    「あたりまえ」

    目の前のハンバーグは相変わらずまだまだ残っているけどハラいっぱいなんだよな。
    でも、これをたいらげてオレたちは先へ進まなきゃいけない。きっとこの先は幸せなことばかりではないだろう、それでもキミの存在が何よりもオレにとっての生きる糧なんだ。

    だからよろしくね、奥さんーーーー。



    夢つぶやき

  • 授業中に昨日の彼女とのらぶらぶを思い出してしまったよ

    20220629(水)08:20


    〇洋平
    (オレも相当重症だな)って困ったように笑う

    〇リョータ
    ニヤニヤが止まらなくて周りから「ニヤケすぎ」と指摘される

    〇三井
    顔真っ赤にして手で口元隠す

    〇花道
    黙っていられなくなって教室飛び出す

    〇流川
    (今日も会いに行く)と決意して寝る

    〇信長
    「すっげぇ好き…」と声に出ちゃって先生に「そんなに好きならこの問題解け」って言われる

    〇神
    (惚れた弱みかなぁ)と観念したように笑う

    〇牧
    (授業に集中……できねぇな)
    困ったように笑う

    〇藤真
    (オレすっげぇ好きじゃん、アイツのこと)
    クスッと笑う

    〇花形
    (集中集中集中集中集中集中集中集中集中)
    メガネクイッ、黒板ガン見、だけど頭の中は彼女でいっぱい

    〇沢北
    (……超可愛かったな)
    ぼへ~~~

    〇深津
    (アレは反則だったピョン)
    はぁ~とため息

    〇諸星
    (……くそぅ、会いてぇ)
    机に突っ伏す

    〇岸本
    「せんせぇ~、オレの彼女が可愛すぎるんで早退してもええですかぁ?」
    アホちん

    〇南
    (アカン、めっちゃ好きやわ)
    にやそうになる口元を手で隠す

    〇土屋
    (今日は昨日よりも可愛い顔させたろ♡)
    めちゃくちゃ楽しそう

    〇越野
    (ダメだダメだダメだ…集中しろ、オレ!!)
    むりですね

    〇福田
    ぎゅぅぅっと自分のほっぺたつねって邪念を消そうとする

    〇仙道
    (今日部活サボったら怒られっかなぁ〜)
    困ったように笑う



    キャラ別夢つぶやき

  • 彼女のスマホに元彼から電話が来て、そのまま彼女が出ずにいたら着信が切れました

    20220627(月)08:18

    〇洋平
    「気にならねぇって言ったら嘘になるけど、かけ直してもいいんだぜ?」
    優しく頭ポン

    〇リョータ
    「ダメ、オレだけの〇〇ちゃんだから」
    ぎゅっときつく抱きしめてくる

    〇三井
    「…なんでかかってくんだよ」
    疑いの眼差し

    〇花道
    「こ、この天才は心が広いので!べ、べべべ別に!どうって事は……」
    キョロキョロ挙動不審くん

    〇流川
    「こっち見ろ」
    強引にチュー

    〇信長
    「……かけ直さないよな?」
    しょんぼりワンコくん

    〇神
    「誰?」
    わかっててにっこり聞いてくる

    〇牧
    キスしてきて
    「こっちに集中してもらおうか」

    〇藤真
    「オレがかけ直してやろーか?!」
    豪快に笑いながら頭クシャッとしてくる

    〇花形
    「お、オレの事は気にせずかけ直していいぞ」
    気を使って席を外そうとするけど、ドアに頭ぶつけたりして動揺する

    〇沢北
    「なんだよいまさら…」
    ブツブツ不貞腐れ気味に言う

    〇深津
    「面白くないピョン」
    チューしてくる

    〇諸星
    「べ、別にオレの事は気にしなくていいぜ?!」
    気にしてる感丸わかり

    〇岸本
    「なんやねんコイツ。おもろないわ」
    スマホに向かって文句言ってる

    〇南
    「オレが出てもええんやで?」
    意地悪そうにニヤリ

    〇土屋
    「次かかってきたらボク出てええ?」
    にっこにこ

    〇越野
    「なんなんだよ、なんの用なんだよ!…………ごめん、お前悪くねぇのに」
    偉い子偉い子

    〇福田
    「ダメ、ふつーにイラッとした」
    スマホポイしてチュー

    〇仙道
    「え?元彼?……あんまりいい気持ちにはなんねーな」
    ギュッと抱きしめてくる


    キャラ別夢つぶやき

  • 偶然も必然も(洋平夢)

    20220620(月)19:24
    それは偶然。
    夏休みが始まってすぐのバイト帰りに同じクラスの水戸くんと会った。お互い「バイト帰り?」なんて声がハモって2人ともちょっと照れくさそうに笑う。さっき見た腕時計は夕方の6時をまわったところだけど、夏の空はもちろんまだ明るくてヒンヤリとする空気も一切ない。私たちがこうして偶然会うことは実は何度かあって、だからこそさっき2人の声がハモったのかもしれない。でも偶然というよりは必然性もある気がする…なぜなら私たち2人のバイト先がご近所同士なのだ。そのため、バッタリと会うことは偶然という訳でもない。

    「お互い夏休みもご苦労なこったな」
    「あはは、ホントだね」

    自然と並んで歩く私たちはお互いを笑いながら労った。何度かこうして一緒になった事があるおかげで水戸くんとは自然に話せるようになった。彼の見た目は不良そのもので、別世界の人だと思っていたんだけど、話してみると案外フツーの人だったし、すごく気遣いのできる優しい男の子だという事もわかり、ほんの少しだけ今こうして並んで歩いていることが嬉しく思う。……本当に少しだけだよ?…………たぶん。
    自分の気持ちにそう言い聞かせていると、ふと聞き覚えのあるメロディーが遠くから聞こえてきた。

    「「盆踊り…?」」

    再びハモった2人の声に顔を見合わせてから、プッと吹き出す。

    「ハッハッハ、オレら気ぃ合うのかもな」
    「ふふ、ホントにね」

    2人で音が聞こえてきた方に耳を澄ますと、やはり思ってたとおりに盆踊りの音楽が鳴っていた。夏の風物詩だなぁ。この辺は私の家の近くでは無いので、どこでどんな会場なのかは予想もつかない。

    「きっとオレんちの近所の公園でやってるやつだな」

    水戸くんは遠くを見ながら、私が心の中で思っていた疑問に答えてくれたかのように話した。そうか、水戸くんは和光中だったしお家はこの辺なんだ。だからこの盆踊りがどこでやっているのかもわかるんだろうな。

    「あのさ…今から時間ある?」

    思いもよらない水戸くんのそんな問い掛けに私は戸惑ってしまう。返事の言葉が出てこない…。この後の予定なんて何もないし、なんならもうちょっと水戸くんと一緒にいたいとすら思っている。頭の中でごちゃごちゃした考えがまとまらず、声にならないのだ。

    「あー…悪ぃ、急だったよな。もし時間あったら行かねぇかなと思ったんだよ、祭り」
    「ある!!」
    「え?」
    「時間、アリマス!」

    なんで私はカタコトになってんの?
    マジで恥ずかしすぎるんだけど……水戸くん超目を丸くしてるじゃん。すると水戸くんは優しく微笑んだ。

    「一緒に行きませんか?祭り」
    「行きマス」
    「よしっ、行こうぜ」

    *********************

    祭り会場の公園は思ったよりも広くて、人も多かった。さっきは遠くに聞こえた盆踊りの音は今ではとても大きく聞こえる。そりゃそうだ、目の前で音が鳴っているんだもの。盆踊りの輪は小学生の子供がたくさんで、みんな同じ動きで踊っている。

    「あ、水戸じゃん!」

    後ろから聞こえてきた声に振り返ると、数人の男の子たちがかたまっていた。ある人はチョコバナナを食べながら、また別の人はかき氷を食べながら。けれど、全員共通しているのは顔がニヤニヤしている、ということ。

    「お前今年は手伝いしてねーの?」
    「あぁ、今年はバイトもあったしな」
    「そっか水戸はバイトやってんだっけ」

    会話の最中にチラチラと視線を感じるのは気のせいではない。明らかに男の子たちは私のことを気にしている。……そりゃそうだよね、男女が2人きりでお祭りなんて来ていたら、、、ねぇ?

    「お前ら見すぎ」

    困ったように笑いながら水戸くんはみんなに言った。どうやら彼も気づいていたらしい。

    「あはは!わりぃわりぃ!えっと……彼女?」

    はい、来ました。ド直球の質問。
    ここで(なんて答えるんだろう)と思ってドキドキしながら黙っている私はもう好きなんだ、水戸くんの事。自分の想いに確信を得てしまい、急に心臓が張り裂けそうになってきた。もちろん私たちは彼氏彼女でも無いわけで、今一緒にお祭りに来ているのだって偶然会ったから。別に私じゃなくても良かったのかもしれない。

    「彼女に見える?」

    まさかの水戸くんの言葉にこの場にいる全員が目をパチクリとさせた。そして水戸くんの質問に1人の男の子が「オレは見えるけどなぁ」と答えた。
    うん、とても良い人ですね。友達になりましょう。自分の顔が綻ぶのをどうに我慢していると水戸くんが私をチラッと見たあと言った。

    「そりゃ嬉しいな」

    そして「じゃーな」と言い、私の手を引いてこの場を去る。繋がれた手はどんどんと熱くなり、その熱は私の全身を熱くさせるのに時間はかからなかった。

    「あんな事言ってわりぃ」

    屋台がある所から離れ、人気の少ない場所で水戸くんは私の手を離した。それでも盆踊りの音はまだまだ大きく聞こえる。だからこそ水戸くんの声を聞くのに、自然と私たちはじっと見つめ合う形になった。

    「好きなんだ」

    不思議と周りの音は聞こえなくなって、私の耳に届いたのは水戸くんの告白だけ。
    偶然も必然も私たちにはすべて大事な出来事ーーー。


    夢つぶやき