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つぶやき

ウルフムーン(リョータ夢)

2023/01/08 00:01
夢つぶやき
新しい年になって気付いたらもう一週間が過ぎた…という事はあと少しで冬休みも終わり。いやいやいや、冬休み短すぎじゃない?!高校入学と同時に北海道からここ神奈川県へ引っ越してきて私にとってはこの休み期間はどうも慣れない…。だって北海道は夏休みと冬休みは同じ日数なんだもん。だから、ながーい夏休みとみじかーい冬休みには違和感しかないんだよね。
雪が降らないこの冬景色にもいつか慣れる日は来るのかな?

「どーしたの?」

そう言って顔を覗き込んで来たのは今日一日ずっとデートをしていた、彼氏のリョータだ。珍しく彼の部活がまる1日休みになって午前中から街へ出て、ウインドウショッピングをしたり、カラオケに行ったり、久しぶりに外デートを満喫して、あっという間に辺りは暗くなり、少しだけ遠回りをして私の家へと二人並んで歩いているところ。家まではあと数メートルとなっている。

「やっぱりこっちの冬は暖かいなぁと思って」
「あー、北海道に比べたら暖かいだろうね。いつか行きてぇな…〇〇ちゃんが暮らした街に」
「うん、いつか二人で行こうね」

二人で笑い合い、自然に顔が近づき触れるだけのキスをする。そっと目を開けると再びリョータの顔が近づき唇を奪われそうになったので「ダメだって!」とソレを制止する。だってここ住宅街だし、しかも私の家の超近所!いくら暗いからと言ってもご近所さんに見られたらたまったもんじゃない。リョータは「…しゃーないか」とガッカリはしたものの、納得もしてくれた。
まぁ…めちゃくちゃ残念そうではあるけど。だってほら、空見上げちゃってるもん。

「あ」

空を見上げたリョータは短い声をあげたあと「満月だ」と空に向かって指をさす。私は彼の指した先を見てみると、まんまると大きな月が目に入ってきた。見事な満月だ。

「そう言えば今日ってウルフムーンって聞いたよ」

私の言葉にリョータは「ウルフ?」と首を傾げている。

「そう、一月の満月ってそう言うらしいよ。ウルフって狼だっけ」
「ふーん…」

あら、リョータには興味なかったかな?
それでも雲ひとつない空に輝く満月はとても綺麗で、私はしばらく顔をあげ空を見上げていたが、急にガシッと両肩をつかまれ、身体を跳ねさせる。肩を掴んだ犯人はもちろん隣にいるリョータしかいない。

「え?リョータどうし…んっ」

言葉の途中で触れ合った唇。角度を変え、噛みつかれるようなキスの嵐に何も考えられなくなる。絡み合うその舌に応えることもできないぐらい、頭がボーッとしてしまう。ここが住宅街だなんてことすらも考えられないほどに。
やっと解放された口で大きく息を吸うと、目の前にはこちらを色っぽい表情で見ているリョータの顔。たまに見せるこのオトコの顔はたまらなく私をドキドキさせる。

「狼だからね、オトコなんて」

いつもよりも低いトーンで言ったかと思うと、ニッと笑ってリョータはもう一言付け加えた。

「オレは〇〇ちゃん限定の狼だけどね」

うん。ずっとそれでいてくださいーーー。






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