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つぶやき

特別な日(神夢 社パロ)

2022/04/03 17:25
夢つぶやき
全部が好き。
顔も、声も、しぐさも、たまに厳しいところも、それでも絶対的な優しさも。全部全部大好き。
神くんが大好き。

「さ、寒い」

気が付けばもう11月、あとひと月で今年も終わりを告げる。どうして1年はこうもあっという間なのだろう…毎年頭を抱えたくなるほどの月日の速さに目がくらんでしまう。春、夏、秋、冬、思い起こせば私の隣にはずっとこの人がいたーー。

「もう少しで12月だしね、そりゃ寒くもなるよ」

そう言って私に手を差し出すこの人は、神くん。私の愛しいその人である。その手に触れるとキュッと大きな手に私の手は包み込まれた。そして「冷た!」と彼は大きな目を更に大きくして驚いている。よっぽど私の手が冷たかったのだろう。

「神くんの手はあったかいね」
「誰かさんが冷たすぎるんじゃない?オレもどっちかと言うと寒がりだし」
「2人して寒がりだね」
「まぁ、こうすれば少しは暖かいでしょ」

2人繋いだ手を神くんは自分のコートの中へと招き入れる。彼の大きな手に包み込まれるのが幸せで、私は自然と顔が緩む。もう何度も触れ合った事があるけれど、どうしてこうも彼と一緒にいると幸せな気持ちが溢れ出すのだろう。何年も一緒にいるのに、いまだに神くんの言葉や仕草にドキドキしてしまう。そして反対に不安になる事だってある。まるで甘酸っぱい初恋がずっと続いているかのようだ。もういい大人なのにね。




「今日は本当にありがとう、すっごい楽しい誕生日になりました」
「喜んでくれたならオレも嬉しい」

今日は私の誕生日だったのだけれど、朝から神くんと一緒にいる事ができて最高のバースデーになった。だからこそ別れの時間が近づくと寂しい気持ちがどんどんと湧き上がってきてしまう。出てこなくてもいい、悲しい負の感情が。さっきまで楽しく街中を歩いていた事がもう随分前の出来事のようだ。

私の家のすぐ近くで神くんは車を停める。私が車から降りると、神くんも運転席から外へと出て私の目の前まで歩いてくる。チクチクと痛む胸を抑えながら笑顔を神くんに向けた。

「ここで大丈夫だよ、またね」
「うん」
「神くん気をつけて帰ってね」
「……ごめん」
「え」

いきなり神くんが謝った事に戸惑っていると、私の手首は彼の大きな手につかまれる。そしてそのまま身体は神くんの腕の中へ包み込まれた。

「今日はこのまま奪ってもいい?〇〇の事」
「…………うん」

拒否なんてできるはずもなく、私たちは再び車に乗り込んだーーーー。


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