つぶやき
集中できないほどキミが好き(リョータ夢)
2022/03/24 08:18夢つぶやき
片時も離れたくねぇって思ってんのはオレだけ?なんかたまに虚しくなっちゃうんだよなぁ…
オレだけがすっげぇ好きみたいで。
「リョータくん、ソワソワし過ぎじゃない?」
そう言って書類を持ってきたこの子は職場の後輩でもあり、オレの大好きな彼女。「決裁お願いします」とデスクの上に書類を置く。オレが印鑑を押しやすいように置いてくれるあたりがさすがだよね。一通り書類に目を通すも、どうも今日は集中できねぇ。だから、さっきみたいな事を言われちまうんだよね。
「ダメだ、ぜんっぜん落ち着けねぇよ」
「そんな事言っても通知くるのは夕方だよ?」
通知、というのは内示の通知だ。今日の夕方、新年度の部署異動の案内が発表されるのだ。もしかしたらオレか彼女かどちらかが異動になるかもしれない、そう思うと気が気じゃなくて仕事に身が入らないんだよ。
「うぅ…それまでオレのメンタルもたないって」
「ハイハイ、それでもやる事はちゃんとやってくださいね」
「わかってーーーーあ、ハンコ押すとこ間違えた」
そぉっと彼女の顔を見ると、まるでゴミを見るような目でオレを見下ろしている。うん、その顔も嫌いじゃない……じゃなくて。
「ご、ごごごごめん!!」
「……コーヒー飲みたい」
「おけ!おけ!奢る!よし!買いに行こう!」
オレは急いで椅子から立ち上がり、彼女の背中を押して歩き出す。もちろん向かう先は自販機だ。いつまでも背中を押して行くわけにもいかないので、2人並んでオフィスの廊下を歩く。手を繋ぎたい気持ちを必死に抑えながら。なんならこのままずっと自販機になんて到着しなければいい…なんて思いはもちろん叶うはずもなく、あっという間にオレたちは自販機の場所へとたどり着いた。
「早く夕方になんねぇかなぁ~」
「時間を早めることはできないよ?」
コーヒーが出てくるまでの時間すら愛おしい。クスクスと可愛らしい顔で笑う彼女に対し、オレの顔は今どんだけだらしなく緩んでいるのだろう。それでもふとした時に、こんな気持ちはオレだけなんじゃないかって思ってしまうんだ…。
「ねぇ、〇〇ちゃんは不安じゃないの?」
「ん?何が?」
「もしかしたらオレが異動するかもしんないじゃん?そしたら今みたいに毎日会えなくなるよ」
異動、と言っても、もしかしたら隣の課になるかもしれない、はたまた別フロアへの異動かもしれない。今より会えなくなるのは確実だった。
カッコ悪ぃな、オレ。こんな女々しいこと年下の彼女に言って…。
わかってんだよ、わかってんだけどさ。
ピーという音と共に自販機の扉が開く。そこには湯気がたった紙コップにほろ苦い香りがふんわりと纏っている。「ごちそうさま」と彼女はその紙コップを手に取り、オレに向かい合って言った。
「じゃあ、もしリョータくんか私のどっちかが異動になったら…一緒に住む?」
目線だけはそっぽを向き、少しだけ照れくさそうな彼女。思ってもいなかった言葉にオレはただただ驚くことしかできない。そんなオレに痺れを切らしたのか、彼女はそのままコーヒーを持って歩き出そうとしてしまった。思わずオレはパシッと彼女の手を取る。
「しなくても!異動しなくても!住む!!」
変な言葉遣いなんて気にしてられっか。気の利いた事なんて言えない、それでもキミが好きだ。他の誰でもない、目の前のキミとずっと一緒にいたいんだ。オレの勢いに目を丸くしている彼女は、しばらくパチパチと瞬きをしたあと、クスッと目を細めて笑う。
「じゃあ、仕事に集中してください」
そしてスタスタと先に歩いて行った。その後ろ姿はこころなしか楽しそうで、軽快な足取りに見えたのはオレの都合のいい見え方かもしれない。だけど、さっき見た彼女の幸せそうな笑顔は幻なんかじゃねぇ。
さて、仕事に集中……できるか!!!!!!
オレだけがすっげぇ好きみたいで。
「リョータくん、ソワソワし過ぎじゃない?」
そう言って書類を持ってきたこの子は職場の後輩でもあり、オレの大好きな彼女。「決裁お願いします」とデスクの上に書類を置く。オレが印鑑を押しやすいように置いてくれるあたりがさすがだよね。一通り書類に目を通すも、どうも今日は集中できねぇ。だから、さっきみたいな事を言われちまうんだよね。
「ダメだ、ぜんっぜん落ち着けねぇよ」
「そんな事言っても通知くるのは夕方だよ?」
通知、というのは内示の通知だ。今日の夕方、新年度の部署異動の案内が発表されるのだ。もしかしたらオレか彼女かどちらかが異動になるかもしれない、そう思うと気が気じゃなくて仕事に身が入らないんだよ。
「うぅ…それまでオレのメンタルもたないって」
「ハイハイ、それでもやる事はちゃんとやってくださいね」
「わかってーーーーあ、ハンコ押すとこ間違えた」
そぉっと彼女の顔を見ると、まるでゴミを見るような目でオレを見下ろしている。うん、その顔も嫌いじゃない……じゃなくて。
「ご、ごごごごめん!!」
「……コーヒー飲みたい」
「おけ!おけ!奢る!よし!買いに行こう!」
オレは急いで椅子から立ち上がり、彼女の背中を押して歩き出す。もちろん向かう先は自販機だ。いつまでも背中を押して行くわけにもいかないので、2人並んでオフィスの廊下を歩く。手を繋ぎたい気持ちを必死に抑えながら。なんならこのままずっと自販機になんて到着しなければいい…なんて思いはもちろん叶うはずもなく、あっという間にオレたちは自販機の場所へとたどり着いた。
「早く夕方になんねぇかなぁ~」
「時間を早めることはできないよ?」
コーヒーが出てくるまでの時間すら愛おしい。クスクスと可愛らしい顔で笑う彼女に対し、オレの顔は今どんだけだらしなく緩んでいるのだろう。それでもふとした時に、こんな気持ちはオレだけなんじゃないかって思ってしまうんだ…。
「ねぇ、〇〇ちゃんは不安じゃないの?」
「ん?何が?」
「もしかしたらオレが異動するかもしんないじゃん?そしたら今みたいに毎日会えなくなるよ」
異動、と言っても、もしかしたら隣の課になるかもしれない、はたまた別フロアへの異動かもしれない。今より会えなくなるのは確実だった。
カッコ悪ぃな、オレ。こんな女々しいこと年下の彼女に言って…。
わかってんだよ、わかってんだけどさ。
ピーという音と共に自販機の扉が開く。そこには湯気がたった紙コップにほろ苦い香りがふんわりと纏っている。「ごちそうさま」と彼女はその紙コップを手に取り、オレに向かい合って言った。
「じゃあ、もしリョータくんか私のどっちかが異動になったら…一緒に住む?」
目線だけはそっぽを向き、少しだけ照れくさそうな彼女。思ってもいなかった言葉にオレはただただ驚くことしかできない。そんなオレに痺れを切らしたのか、彼女はそのままコーヒーを持って歩き出そうとしてしまった。思わずオレはパシッと彼女の手を取る。
「しなくても!異動しなくても!住む!!」
変な言葉遣いなんて気にしてられっか。気の利いた事なんて言えない、それでもキミが好きだ。他の誰でもない、目の前のキミとずっと一緒にいたいんだ。オレの勢いに目を丸くしている彼女は、しばらくパチパチと瞬きをしたあと、クスッと目を細めて笑う。
「じゃあ、仕事に集中してください」
そしてスタスタと先に歩いて行った。その後ろ姿はこころなしか楽しそうで、軽快な足取りに見えたのはオレの都合のいい見え方かもしれない。だけど、さっき見た彼女の幸せそうな笑顔は幻なんかじゃねぇ。
さて、仕事に集中……できるか!!!!!!