つぶやき
バレた(仙道夢)
2021/06/18 08:35夢つぶやき
人の注目を浴びるのがあまり得意ではない私にできた彼氏は、学校イチと言っていいほどのモテ男でした。
「ねぇ!!!!!」
じわじわと湿った暑さが目立つようになってきたある日、教室のドアをあけると数人のクラスメイトに囲まれた。
私の頭には疑問符が浮かんだが、それは一瞬にして消え失せた。なぜなら私にはクラスメイトに囲まれる身に覚えがあったからだ。
ガシッと両腕をつかまれ、友人たちに自分の席へと座らされる。
「…………」
逃げられないことを悟った私は諦めの境地に達して、黙ったまま席についた。
「さて、仙道とはいつから付き合ってんですか?」
1人の友達がシャープペンをマイク代わりにして、私へと向けながら聞いてきた。周りのクラスメイト達もふざけて同じポーズをしている。
そして私への事情聴取がはじまった。
「……最近だよ」
「それはどっちから愛の告白をしたんですか?!」
「ノーコメント」
「まぁ、きっと仙道からでしょ」
「…わかってるなら聞かないでよ」
「じゃあさ!なんて言われたの?!」
「ノーコメント」
「ノーコメントは1回までです」
「なにそのルール」
私がため息混じりに呆れながら言うと「なにしてんの?」と聞きなれた声が頭の上から降ってきた。
「はい!彼氏キターーーー!!」
私に向けられていたシャープペンは一斉に仙道へと向けられた。
「……なにこれ?」
仙道は不思議そうに私へと尋ねる。私は「バレました」と言葉を投げた。
「あぁ、そゆこと」
そう、私と仙道は最近付き合い始めたのだが、なんとなくこうなるのが予想出来たので周りに公にはしていなかったのだ。
「昨日バッチリ見ましたよぉ??」
1人の友達がウリウリと肘で私を続きながら言う。
この友達が『見た』というのは昨日私の家から出てくる仙道の事だろう。
まぁ、別に必死に隠していたわけじゃないしいいんだけど…………にしても騒ぎすぎじゃない?!
「どうなん?校内1のモテ男をゲットした気分は」
ニヤニヤと悪い顔をして友達は私に詰め寄ってくる。そうなのだ。仙道はとりあえずモテる、めちゃくちゃモテる。なんでそんな男が私を好きになってくれたのか最初はにわかに信用できなかったのだが、最近では本当に私を大事にしてくれている事がひしひしと伝わってきていた。
その時仙道がスっと私に近づき肩に手を乗せて、困ったように笑いながらみんなに言った。
「オレの彼女あんまりいじめないでくれよ」
………………
数秒の沈黙の後、案の定クラス中は騒ぎ出す。
女子は黄色い声をあげ、どこかでは指笛が聞こえてくる始末だ。するとクラスメイトの1人である越野がポツリと言う。
「つーか、お前らくっつくの遅すぎだけどな」
「「え」」
声を揃えて仙道と私は目をぱちくりとさせた。
「クラス中わかってたぜ?お前らが両想いなの」
「うん、気付いていないのは本人たちだけだったよね」
周りを見ると皆「うんうん」と頷いている。
……恥ずかしすぎるんだけど。
私がなんとも言えない気持ちになっているとキュッと右手を何かに包まれる。その正体は大きな仙道の左手だった。
「これで堂々とできるな」
「何を?」
「イロイロと」
……学校では勘弁してください。
「ねぇ!!!!!」
じわじわと湿った暑さが目立つようになってきたある日、教室のドアをあけると数人のクラスメイトに囲まれた。
私の頭には疑問符が浮かんだが、それは一瞬にして消え失せた。なぜなら私にはクラスメイトに囲まれる身に覚えがあったからだ。
ガシッと両腕をつかまれ、友人たちに自分の席へと座らされる。
「…………」
逃げられないことを悟った私は諦めの境地に達して、黙ったまま席についた。
「さて、仙道とはいつから付き合ってんですか?」
1人の友達がシャープペンをマイク代わりにして、私へと向けながら聞いてきた。周りのクラスメイト達もふざけて同じポーズをしている。
そして私への事情聴取がはじまった。
「……最近だよ」
「それはどっちから愛の告白をしたんですか?!」
「ノーコメント」
「まぁ、きっと仙道からでしょ」
「…わかってるなら聞かないでよ」
「じゃあさ!なんて言われたの?!」
「ノーコメント」
「ノーコメントは1回までです」
「なにそのルール」
私がため息混じりに呆れながら言うと「なにしてんの?」と聞きなれた声が頭の上から降ってきた。
「はい!彼氏キターーーー!!」
私に向けられていたシャープペンは一斉に仙道へと向けられた。
「……なにこれ?」
仙道は不思議そうに私へと尋ねる。私は「バレました」と言葉を投げた。
「あぁ、そゆこと」
そう、私と仙道は最近付き合い始めたのだが、なんとなくこうなるのが予想出来たので周りに公にはしていなかったのだ。
「昨日バッチリ見ましたよぉ??」
1人の友達がウリウリと肘で私を続きながら言う。
この友達が『見た』というのは昨日私の家から出てくる仙道の事だろう。
まぁ、別に必死に隠していたわけじゃないしいいんだけど…………にしても騒ぎすぎじゃない?!
「どうなん?校内1のモテ男をゲットした気分は」
ニヤニヤと悪い顔をして友達は私に詰め寄ってくる。そうなのだ。仙道はとりあえずモテる、めちゃくちゃモテる。なんでそんな男が私を好きになってくれたのか最初はにわかに信用できなかったのだが、最近では本当に私を大事にしてくれている事がひしひしと伝わってきていた。
その時仙道がスっと私に近づき肩に手を乗せて、困ったように笑いながらみんなに言った。
「オレの彼女あんまりいじめないでくれよ」
………………
数秒の沈黙の後、案の定クラス中は騒ぎ出す。
女子は黄色い声をあげ、どこかでは指笛が聞こえてくる始末だ。するとクラスメイトの1人である越野がポツリと言う。
「つーか、お前らくっつくの遅すぎだけどな」
「「え」」
声を揃えて仙道と私は目をぱちくりとさせた。
「クラス中わかってたぜ?お前らが両想いなの」
「うん、気付いていないのは本人たちだけだったよね」
周りを見ると皆「うんうん」と頷いている。
……恥ずかしすぎるんだけど。
私がなんとも言えない気持ちになっているとキュッと右手を何かに包まれる。その正体は大きな仙道の左手だった。
「これで堂々とできるな」
「何を?」
「イロイロと」
……学校では勘弁してください。