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つぶやき

運勢(藤真夢)

2021/06/05 10:17
夢つぶやき

『今日の最下位はざんねーん……』

うわ、最悪。今日の占い最下位じゃん。
これから大好きな彼氏とデートだっていうのにテレビなんてつけるんじゃなかった。いや、悪い占いなんて信じなければいいんだ!!そう、当たらない、当たらな……………ラッキーカラーは緑ね。おけ。

「健司、おまたせ!」

「おう」

今日は付き合って3ヶ月になる彼氏の健司と久しぶりの外デート。彼とは学校が違うので、会うこと自体が久しぶりなのだ。昨日の夜は念入りにスキンケアもしたし、服もこの間買ったお気にりだし、髪もいつも以上に時間をかけてセットもした。気合いは十分!!
いつでも可愛いって思われたいじゃない?大好きな人にはさ。

「あれ、お前そんな色のピアスするんだな」

「あぁ、コレ?緑が今日のラッキーカラーなの!」

「あ?ラッキーカラー?」

「そう!占いが最下位でさー、でもラッキーカラー身につけてるから大丈夫!!」

ふふん、と得意気に私が言うと隣で歩く健司は爆笑をした。それも大きな口をあけて、その場に立ち止まる始末。健司ってば綺麗な顔してるくせに豪快に笑うんだよなぁ、そういう所も大好き……いや、今は惚気けている場合ではない。

「ちょっと、何がそんなにおかしいの?」

「占い気にするとか、可愛いかよ!!」

「え?!可愛い?!」

「あぁ!ガキみてぇで可愛いよ!」

「何よそれ!失礼な!!!そんなこ…むぐッ?!」

怒った私に対して健司はムギュっと片手で私の頬をつぶした。タコのような口になった私はうまく言葉を発することができない。

「つーかよ、なんでオレと会う日が最下位なんだよ」

「んぐぐぐ…」

健司はパッと手を離したあと、今度はその手で私の手を握った。そして私を引っ張るかのように歩き出す。

「最高の1日にしてやるよ」

口角をあげ、自信ありげに顔をこちらに向けて言う健司に私の胸の高鳴りも激しくなる。
……ラッキーカラーのおかげ?
そう思ったことは内緒にしておこう。









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