つぶやき
真似(洋平夢)
2021/03/12 08:16夢つぶやき
真似ばかりだった。
あの人の隣にいるような男になりたくて、強くなりたくて喧嘩をしたり、髪型を変えてみたり、タバコを吸ってみたり。
全部あの人に釣り合いたいがためにはじめた事だった。
「私ね、大学決まったから春から家出るんだ」
リーゼントも板に付いてきた中3の冬、あの人が言った。近所の公園で、いい歳をした女が制服姿でブランコを立ち乗りをしながら遠くを見て言ったんだ。
春からオレも同じ学校の制服を着る予定なんだけどな、なんて頭の片隅で思った。
「大人になったらさ、迎えにいっていい?」
オレのそんな言葉にブランコを漕ぐのを止めた彼女は、隣のブランコに座ってタバコをを吹かすオレをじっと見てくる。
そして、ゆっくりとブランコから降りてオレが持っているタバコを奪った。そして一言
「法に触れずにコレが吸えるようになったらね」
そう言ってそのままオレの唇も奪った。
数年後ーーー
「リーゼントやめたの?」
「あぁ…もう真似ごとなんてする必要ねぇかなって」
オレは自分の髪の毛に触れ、苦笑いをする。
すると目の前の彼女はクスッと笑いタバコに火をつけた。
「法に触れずに吸えるようにまではあと1年あるんじゃない?」
彼女は悪い顔で笑いながらタバコを吹かした。
オレはそのタバコを奪う。
「1年ぐらいサバよませてよ」
そう言ってオレは彼女の唇も奪った。
あの人の隣にいるような男になりたくて、強くなりたくて喧嘩をしたり、髪型を変えてみたり、タバコを吸ってみたり。
全部あの人に釣り合いたいがためにはじめた事だった。
「私ね、大学決まったから春から家出るんだ」
リーゼントも板に付いてきた中3の冬、あの人が言った。近所の公園で、いい歳をした女が制服姿でブランコを立ち乗りをしながら遠くを見て言ったんだ。
春からオレも同じ学校の制服を着る予定なんだけどな、なんて頭の片隅で思った。
「大人になったらさ、迎えにいっていい?」
オレのそんな言葉にブランコを漕ぐのを止めた彼女は、隣のブランコに座ってタバコをを吹かすオレをじっと見てくる。
そして、ゆっくりとブランコから降りてオレが持っているタバコを奪った。そして一言
「法に触れずにコレが吸えるようになったらね」
そう言ってそのままオレの唇も奪った。
数年後ーーー
「リーゼントやめたの?」
「あぁ…もう真似ごとなんてする必要ねぇかなって」
オレは自分の髪の毛に触れ、苦笑いをする。
すると目の前の彼女はクスッと笑いタバコに火をつけた。
「法に触れずに吸えるようにまではあと1年あるんじゃない?」
彼女は悪い顔で笑いながらタバコを吹かした。
オレはそのタバコを奪う。
「1年ぐらいサバよませてよ」
そう言ってオレは彼女の唇も奪った。