つぶやき
今日も(花道夢)
2020/11/24 19:39夢つぶやき
⚠️切ない系です⚠️花道夢。
大丈夫な方だけどうぞ!!!
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好きな人がいます。
背が高くて、声も大きくて、態度も大きい。
自信家で、髪の毛が真っ赤なあの人。
高校生という多感な時期の私が人を好きになるきっかけなんて、いくらでも転がっていた。
夏休みがあけた頃、バスケ部がインターハイで物凄い強豪校に勝ったという噂を耳にした。
「そういえばカッコイイ人いるらしいよ」
そんな話を聞きつけ見に行ったバスケ部の練習。
お目当ての人は確かにカッコよかった……けれど、気付いたらいつのまにか目で追う人物が変わっていた。その人のことは前から知っていた。
だってクラスメイトだから。怖くて近寄りがたくて、話したことなんて1度もないけどね…。
どうやら彼はインターハイの時に怪我をして他の部員と同じ練習はまだ出来ないらしく、部活中は時々大きな声で不平不満を言っていた。
それでも、自分が出来ることを一生懸命頑張っている姿に私はいつのまにか心奪われてしまったのだ。
「桜木くん」
そう呼ぶのは彼が大好きな女の子。
私がバスケ部を見に来る前から知っていたことだ。彼には大好きな女の子がいる。
教室で何度もその名前を聞いたことがあったから。
「今日、ハルコさんがな」
「ハルコさんのためだ」
「ハルコさんと一緒に」
同じくクラスメイトの水戸くんや、その他桜木軍団と言われる男子たちと教室で話す声は、聞きたくなくても聞こえてくるのだ。
『ハルコさん』に話しかけられた彼はとっても幸せそうな顔をする。いつものあの鋭い目付きが嘘のように。
そんな顔を見て、チクリと私の胸は痛む。
言っちゃおうかな。
「ハルコさんには他に好きな人がいるから、相手にされていないよ」
「諦めた方がいいよ」
「私ならあなたが喜ぶような事をしてあげられるよ」
……言えないくせに。
相手にされていないのは自分だって。
諦められないのは自分だって。
彼を喜ばせることが出来るのは自分じゃないって。
全部全部わかってる。
『桜木くん』
ーーー名前すら呼べないくせに。
高校生という多感な時期の私はすぐに心変わりするんだから。
そう思いながら…私は今日も彼を見つめる。
大丈夫な方だけどうぞ!!!
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好きな人がいます。
背が高くて、声も大きくて、態度も大きい。
自信家で、髪の毛が真っ赤なあの人。
高校生という多感な時期の私が人を好きになるきっかけなんて、いくらでも転がっていた。
夏休みがあけた頃、バスケ部がインターハイで物凄い強豪校に勝ったという噂を耳にした。
「そういえばカッコイイ人いるらしいよ」
そんな話を聞きつけ見に行ったバスケ部の練習。
お目当ての人は確かにカッコよかった……けれど、気付いたらいつのまにか目で追う人物が変わっていた。その人のことは前から知っていた。
だってクラスメイトだから。怖くて近寄りがたくて、話したことなんて1度もないけどね…。
どうやら彼はインターハイの時に怪我をして他の部員と同じ練習はまだ出来ないらしく、部活中は時々大きな声で不平不満を言っていた。
それでも、自分が出来ることを一生懸命頑張っている姿に私はいつのまにか心奪われてしまったのだ。
「桜木くん」
そう呼ぶのは彼が大好きな女の子。
私がバスケ部を見に来る前から知っていたことだ。彼には大好きな女の子がいる。
教室で何度もその名前を聞いたことがあったから。
「今日、ハルコさんがな」
「ハルコさんのためだ」
「ハルコさんと一緒に」
同じくクラスメイトの水戸くんや、その他桜木軍団と言われる男子たちと教室で話す声は、聞きたくなくても聞こえてくるのだ。
『ハルコさん』に話しかけられた彼はとっても幸せそうな顔をする。いつものあの鋭い目付きが嘘のように。
そんな顔を見て、チクリと私の胸は痛む。
言っちゃおうかな。
「ハルコさんには他に好きな人がいるから、相手にされていないよ」
「諦めた方がいいよ」
「私ならあなたが喜ぶような事をしてあげられるよ」
……言えないくせに。
相手にされていないのは自分だって。
諦められないのは自分だって。
彼を喜ばせることが出来るのは自分じゃないって。
全部全部わかってる。
『桜木くん』
ーーー名前すら呼べないくせに。
高校生という多感な時期の私はすぐに心変わりするんだから。
そう思いながら…私は今日も彼を見つめる。