つぶやき
欲しい(牧夢)
2020/11/11 08:26夢つぶやき
今日は土曜日、仕事が休みの私は趣味に没頭していた。
「ふぅ…こんなもんかな」
ずっと同じ体勢をしていた私は、座ったまま手を組みグッとそれを天井へ向けて伸ばした。
心無しか腰がポキポキと音をたてた気がする。
「今日はまたずいぶんと集中していたな。コーヒー飲むか?」
そう言ってキッチンから声をかけてきたのは、同棲中の彼氏である牧くんだ。
「あ、ありがとう。牧くんの愛情たっぷりでお願いしまーす」
私がふざけて言うと「任せておけ」と小さく笑いながら牧くんは食器棚へ手を伸ばした。
カチャカチャと聞こえる金属音がとても心地よく、私はソファに座り直し、キッチンからの音に耳をすませる。
「ほら」
少したってコーヒーのいい香りと共に、大好きな牧くんが私のお気に入りのマグカップを差し出した。「ありがとう」と私はそれを受け取る。
「いつもながらに感心するな」
牧くんは私の隣に座り、作業用の小さな机の上に置いてある物を見ながら言う。それは私が趣味でしているネイルチップ。
「今回はね、友達にクリスマスだからってお願いされたの」
「クリスマスって…まだ早くないか?」
乙女心はまるでわからない、牧くんの顔はそう言っているかのようだった。
「もう来月だよ?牧くん今年は何欲しい?」
私はふぅふぅとコーヒーを冷ましながら牧くんに尋ねる。高校生の頃から付き合っている私たちにとってはもう何度目のクリスマスになるのだろうか…。
私が指を折って数えていると、ふと唇に柔らかな感触、牧くんの唇が触れた。
「お前が欲しい」
牧くんのそんな言葉に私は思わず吹き出してしまった。
「あははは!カッコイイね牧くん!キリッとしてたね!」
「慣れない事はするもんじゃないな」
牧くんも笑い、私たちは再び唇を重ねる。
するとその口付けは熱量を増し、気づけば私は牧くんにそのままソファに押し倒されていた。
「あながち間違いではないんだがな」
「…私が欲しいって?」
「あぁ、欲しくてたまらない」
「いつもじゃない。クリスマスは来月だよ?」
クスクスと笑う私の首元に牧くんは顔をうずめ「ダメなのか?」と聞いてくる。
……ダメなわけない。
私の全部あげる。ベタだけど、身も心も全部。
全てあなただけのものーーー。
「ふぅ…こんなもんかな」
ずっと同じ体勢をしていた私は、座ったまま手を組みグッとそれを天井へ向けて伸ばした。
心無しか腰がポキポキと音をたてた気がする。
「今日はまたずいぶんと集中していたな。コーヒー飲むか?」
そう言ってキッチンから声をかけてきたのは、同棲中の彼氏である牧くんだ。
「あ、ありがとう。牧くんの愛情たっぷりでお願いしまーす」
私がふざけて言うと「任せておけ」と小さく笑いながら牧くんは食器棚へ手を伸ばした。
カチャカチャと聞こえる金属音がとても心地よく、私はソファに座り直し、キッチンからの音に耳をすませる。
「ほら」
少したってコーヒーのいい香りと共に、大好きな牧くんが私のお気に入りのマグカップを差し出した。「ありがとう」と私はそれを受け取る。
「いつもながらに感心するな」
牧くんは私の隣に座り、作業用の小さな机の上に置いてある物を見ながら言う。それは私が趣味でしているネイルチップ。
「今回はね、友達にクリスマスだからってお願いされたの」
「クリスマスって…まだ早くないか?」
乙女心はまるでわからない、牧くんの顔はそう言っているかのようだった。
「もう来月だよ?牧くん今年は何欲しい?」
私はふぅふぅとコーヒーを冷ましながら牧くんに尋ねる。高校生の頃から付き合っている私たちにとってはもう何度目のクリスマスになるのだろうか…。
私が指を折って数えていると、ふと唇に柔らかな感触、牧くんの唇が触れた。
「お前が欲しい」
牧くんのそんな言葉に私は思わず吹き出してしまった。
「あははは!カッコイイね牧くん!キリッとしてたね!」
「慣れない事はするもんじゃないな」
牧くんも笑い、私たちは再び唇を重ねる。
するとその口付けは熱量を増し、気づけば私は牧くんにそのままソファに押し倒されていた。
「あながち間違いではないんだがな」
「…私が欲しいって?」
「あぁ、欲しくてたまらない」
「いつもじゃない。クリスマスは来月だよ?」
クスクスと笑う私の首元に牧くんは顔をうずめ「ダメなのか?」と聞いてくる。
……ダメなわけない。
私の全部あげる。ベタだけど、身も心も全部。
全てあなただけのものーーー。