つぶやき
1歩(神夢)
2020/10/27 07:45夢つぶやき
朝の挨拶が飛び交う靴箱で私は元クラスメイトの神くんに会った。
「神くんおはよう」
「おはよう」
彼とは1年生の時に同じクラスで、そこそこよく話す仲だったと思う。けれど、2年生になってから私はA組で神くんはD組と、クラスが変わってしまい、以前のように話すことはほとんどなくなってしまっていた。
「なんか久々だね、こうやって神くんと話すの」
私は密かに神くんに恋心を抱いていた。
でもそれはホントに文字通り密かな想いで、神くんのような素敵な人が自分とどうにかなるなんて考えた事もなく、もちろん期待なんてもってのほかだ。
「クラス離れちゃったしね」
教室までの道のりを神くんと並んで歩けるなんて、今日の占いは当たっているのかもしれない。
毎朝テレビで見ている占いで今日の私の星座は1位だったのだ。
……えっと、一言アドバイスはなんだったっけ。
そんな事を思っていると、神くんが私に何かを聞いてきていた。せっかく神くんと話しているのに他のことを考えている自分を頭の中で叱りつつ、神くんに「ごめん、何?」と私は聞いた。
「昨日休みだったよね?」
「え?あ、うん。ちょっと頭痛くてね」
「今日は大丈夫なの?」
「うん!もう元気だよ」
私は昨日確かに学校を休んだ。
けど、神くんとはクラスが違うし……
なんで知ってるんだろ。私が聞けずにいると、あっという間にA組の教室のトビラまで歩いてきていたことに気がついた。
「なんで知ってるの?って顔してるね」
神くんは笑いながら言う。
「だっていつも見てるからね、A組の前通る時。いるかなって」
「……え?」
「オレはまた1年の時みたいに、たくさん話をしたいんだけどな」
神くんは真っ直ぐに私を見つめ、その後ニコリと笑い「またね」と行ってD組へと歩いて行った。
そして私は占いの一言アドバイスを思い出した。
あなたのその1歩で幸せが近づくでしょう。
「神くんおはよう」
「おはよう」
彼とは1年生の時に同じクラスで、そこそこよく話す仲だったと思う。けれど、2年生になってから私はA組で神くんはD組と、クラスが変わってしまい、以前のように話すことはほとんどなくなってしまっていた。
「なんか久々だね、こうやって神くんと話すの」
私は密かに神くんに恋心を抱いていた。
でもそれはホントに文字通り密かな想いで、神くんのような素敵な人が自分とどうにかなるなんて考えた事もなく、もちろん期待なんてもってのほかだ。
「クラス離れちゃったしね」
教室までの道のりを神くんと並んで歩けるなんて、今日の占いは当たっているのかもしれない。
毎朝テレビで見ている占いで今日の私の星座は1位だったのだ。
……えっと、一言アドバイスはなんだったっけ。
そんな事を思っていると、神くんが私に何かを聞いてきていた。せっかく神くんと話しているのに他のことを考えている自分を頭の中で叱りつつ、神くんに「ごめん、何?」と私は聞いた。
「昨日休みだったよね?」
「え?あ、うん。ちょっと頭痛くてね」
「今日は大丈夫なの?」
「うん!もう元気だよ」
私は昨日確かに学校を休んだ。
けど、神くんとはクラスが違うし……
なんで知ってるんだろ。私が聞けずにいると、あっという間にA組の教室のトビラまで歩いてきていたことに気がついた。
「なんで知ってるの?って顔してるね」
神くんは笑いながら言う。
「だっていつも見てるからね、A組の前通る時。いるかなって」
「……え?」
「オレはまた1年の時みたいに、たくさん話をしたいんだけどな」
神くんは真っ直ぐに私を見つめ、その後ニコリと笑い「またね」と行ってD組へと歩いて行った。
そして私は占いの一言アドバイスを思い出した。
あなたのその1歩で幸せが近づくでしょう。