つぶやき
笑顔
2020/10/09 07:40夢つぶやき
少し遅めの休憩をとるため、私は休憩室のドアをあけた。するとそこには「お疲れさん」と軽く私に向かって手をあげて座っている南さんの姿があった。他には誰もいないようだ。
「お疲れ様です」
南さんの斜め向かいに座り、持ってきたお弁当のフタを開けた時、「なぁ」と南さんに話しかけられ、スマホを見せられた。
画面にはとある記事画面が映ってあり、そこには南さんの写真もあった。
「あ、これこの間インタビューに来てたローカル誌のネット記事ですか?」
「そう。見てみ、オレの笑顔」
私がスマホの画面を見ると、写真の南さんは笑顔とは程遠い顔をしている。
「いや、真顔じゃないですか」
「……オレこん時めっちゃいい笑顔してるつもりやったんやけど」
「え?!これで?!ヤバくないですか?1ミリも口角あがってないですよ」
私は呆れながらお弁当を食べ始める。
「100%満面の笑みのつもりやったんやけどなぁ」
「南さんそれ人形病じゃないですか!」
「なんやねん、それ」
「こどちゃのサナちゃんですよ!サナちゃん!」
「……は?」
南さんは不機嫌そうに眉をしかめる。
そりゃそうだろう…南さん漫画とか読まなさそうだし、しかも少女漫画。
「こどものおもちゃっていう漫画の主人公がなった病気ですよ。自分では笑ってるつもりでも、全然笑顔になれないやつ」
「知らんな」
でしょうね、その言葉を私はお弁当のおかずと一緒に飲み込んだ。
そしてハッとする。
「ま…まさか南さん……」
「ん?」
「私があまりにも普段から仕事をミスしまくるから、それがストレスになって……??」
私が恐る恐る問いかけると、南さんはさっきの写真とは180度反対の顔で笑い出した。
……めちゃくちゃ笑うじゃん。
「アホか。お前のミスなんてもう慣れたわ」
「……それはそれで納得いかないですけど」
南さんは席から立ち上がり、腕を伸ばして私の頭にポンとひとつ手を置いてから休憩室から出ていった。
「どうやらお前といたらオレは笑えるらしいな」
という爆弾級の殺し文句を言い残して。
「お疲れ様です」
南さんの斜め向かいに座り、持ってきたお弁当のフタを開けた時、「なぁ」と南さんに話しかけられ、スマホを見せられた。
画面にはとある記事画面が映ってあり、そこには南さんの写真もあった。
「あ、これこの間インタビューに来てたローカル誌のネット記事ですか?」
「そう。見てみ、オレの笑顔」
私がスマホの画面を見ると、写真の南さんは笑顔とは程遠い顔をしている。
「いや、真顔じゃないですか」
「……オレこん時めっちゃいい笑顔してるつもりやったんやけど」
「え?!これで?!ヤバくないですか?1ミリも口角あがってないですよ」
私は呆れながらお弁当を食べ始める。
「100%満面の笑みのつもりやったんやけどなぁ」
「南さんそれ人形病じゃないですか!」
「なんやねん、それ」
「こどちゃのサナちゃんですよ!サナちゃん!」
「……は?」
南さんは不機嫌そうに眉をしかめる。
そりゃそうだろう…南さん漫画とか読まなさそうだし、しかも少女漫画。
「こどものおもちゃっていう漫画の主人公がなった病気ですよ。自分では笑ってるつもりでも、全然笑顔になれないやつ」
「知らんな」
でしょうね、その言葉を私はお弁当のおかずと一緒に飲み込んだ。
そしてハッとする。
「ま…まさか南さん……」
「ん?」
「私があまりにも普段から仕事をミスしまくるから、それがストレスになって……??」
私が恐る恐る問いかけると、南さんはさっきの写真とは180度反対の顔で笑い出した。
……めちゃくちゃ笑うじゃん。
「アホか。お前のミスなんてもう慣れたわ」
「……それはそれで納得いかないですけど」
南さんは席から立ち上がり、腕を伸ばして私の頭にポンとひとつ手を置いてから休憩室から出ていった。
「どうやらお前といたらオレは笑えるらしいな」
という爆弾級の殺し文句を言い残して。