つぶやき

早く帰ろう

2020/09/18 07:36
夢つぶやき
あと15分で今日の…というか今週の仕事が終わる。明日は待ちに待った休日だ。
今日は帰ったら大好きな野球を見ながらビールだ!なんて思っていると

「おい、ちょっといいか」

と、頭の上から声をかけられ、見上げると声をかけてきたくせに顔をそっぽに向けている背の高い男性が立っていた。この人は三井寿、私の同期だ。

「なに?三井、どーしたの?」
「おら、土産」

三井について行くと土産だとある物を渡された。
「え?!どしたの?!」
「出張先で見つけたんだよ。お前好きだろ野球」

三井がくれたのは期間限定で発売しているポップコーンだった。コレは近くで売っていなくて、私が泣く泣く諦めていた物だった。

「最高じゃん!ありがとう!」

私がはしゃぐと三井はニカッと笑い、私の頭を撫でながら言った。

「お前、ホントにいい顔で笑うよな」

……あんたもね。なんて声には出さないけどさ。その笑顔で何人の女子職員が騙されていることか。三井はモテる。背は高いし、イケメンだし…そりゃモテるよね。

「でもよく私が野球好きだって覚えてたね」
「そりゃそーだろ、あんだけ普段から騒いでたらな」

確かに私の野球好きは、同期会の飲み会とかでよくネタにされている。

「どーせ今日だってビールでも飲みながら、野球中継見んだろ?」

三井は半分呆れたように笑いながら言う。

「……なによ、最高だよ?なんならコレ食べながら、一緒に見る?」

私が言うと三井は一瞬目を丸くしたあと、私の頭をクシャッとひと撫でしてその場を去った。

「仕事早く終わらせろよ」

と、少し顔を赤らめて言いながら。
追記
リクエスト作品です。
リクエストありがとうございます♡

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