つぶやき

香り

2020/09/07 08:15
夢つぶやき
心地よい香りがふわりと鼻から入り、目を閉じる。

「お前が好きそうなのを見つけてな」

そう言って少し照れくさそうに『香り袋』という、匂いがついた袋を渡してくれた彼氏の透くん。彼とは最近付き合い始めた。
バスケ部の透くんは忙しい人で、なかなかゆっくりデートはできないけれど、こうして彼の部活を見学して一緒に帰る時間が幸せだった。

「好きだったよな?和物の雑貨とか…」
「うん!よく覚えてたね」

以前に話をしていた事を覚えていてくれて、私は心から嬉しく思った。

「また明日、学校でな」

そう言った透くんから、ふわりと香りがした。
私がさっき彼から貰った香り袋と同じ匂いだった。どうやらさっき開けた透くんの鞄の中から香ってきたっぽい。

「……透くんの鞄から同じ匂い、するよ?」

私が言うと

「…お揃い、と言う奴だな」

と顔を赤くし、私から目を背けた。どうやら同じものを自分用にも買っていたらしい。
そして言葉を足した。

「これでお互いを感じれると思ったんだ」
追記
リクエスト作品です。
リクエストありがとうございます♡

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