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つぶやき

内緒

2020/08/07 07:49
夢つぶやき
夏休み最後のイベント、花火大会。
今日はその日で、私は友達と見に来ていた。
最後の最後でのメインイベントと言っても過言ではない。ずっと前から楽しみにしていたのだ。

「あれ、来てたんだ」

後ろから声をかけられ、振り向くとそこにはクラスメイトの神くんの姿があった。私は嬉しくて、思わず飛び跳ねそうになるのを我慢する。
神くんも友達と来ていたらしく、私達はみんな一緒に花火を見ることになった。
こんな人混みで会えるなんて、運命かも…と私は浮かれながら、打ち上げられた花火を見る。

「綺麗~」

思わず自然に声が漏れたその時、私の手が誰かの手にそっと触れたかと思うと、キュッとその手によって握られた。
その手を見たあと顔をあげると神くんと目が合う。
手を握ってきたのは神くんだったのだ。
すると神くんはニコッと笑ったあと、人差し指を口元へ持っていき、「シー」と小さな声で言った。‬

その後の私が花火どころじゃなかったのは言うまでもない。

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