つぶやき
数年後
2020/08/02 23:52夢つぶやき
「うわ!見て、懐かしい~!」
休日に彼氏の烈とやって来たデパートで、偶然行われていたのは、小さな頃によく遊んでいたおもちゃのイベントだった。思わず、私はそこで立ち止まる。
「ねぇ烈!ちょっと見ていこうよ!」
「……時間ないやろ」
実はこの後、別の予定が入っていた私たち。
残念だけど、烈の言う通りだったので今回は寄るのは諦め、私たちは再び並んで歩き出す。
「今はもう持ってないけど、小さい頃はよく遊んだなぁ」
私がしみじみと言うと烈が真っ直ぐ前を向いたまま、口を開いた。
「…あと数年後には買うことになるかもなぁ」
「え?!」
思わず烈を見る。
……す、数年後って、それって……。
私が頭の中でグルグルと考えていると、烈は私の手を握った。
「あ、でも男やったらどうなんやろな。もっとごっついロボットとかの方が欲しがるんかな」
相変わらず烈は前を見ながら話を続ける。
「つ、烈!さっきから言ってるのって…その、私たちの……」
私がごにょごにょと聞くと、烈は立ち止まり私の頭の上にポン、と手を置いた。
「なんの事やろな?」
ニヤリと笑い、再び1人で先に歩き出した烈を私は足早に追いかけた。そして烈の手を捕まえる。
これから先の2人の未来を想像して、緩む顔を我慢する事なんて出来るわけがなく、ニヤニヤと笑う私に「なんやその顔」と烈は私の頬を軽くつねるのだった。
休日に彼氏の烈とやって来たデパートで、偶然行われていたのは、小さな頃によく遊んでいたおもちゃのイベントだった。思わず、私はそこで立ち止まる。
「ねぇ烈!ちょっと見ていこうよ!」
「……時間ないやろ」
実はこの後、別の予定が入っていた私たち。
残念だけど、烈の言う通りだったので今回は寄るのは諦め、私たちは再び並んで歩き出す。
「今はもう持ってないけど、小さい頃はよく遊んだなぁ」
私がしみじみと言うと烈が真っ直ぐ前を向いたまま、口を開いた。
「…あと数年後には買うことになるかもなぁ」
「え?!」
思わず烈を見る。
……す、数年後って、それって……。
私が頭の中でグルグルと考えていると、烈は私の手を握った。
「あ、でも男やったらどうなんやろな。もっとごっついロボットとかの方が欲しがるんかな」
相変わらず烈は前を見ながら話を続ける。
「つ、烈!さっきから言ってるのって…その、私たちの……」
私がごにょごにょと聞くと、烈は立ち止まり私の頭の上にポン、と手を置いた。
「なんの事やろな?」
ニヤリと笑い、再び1人で先に歩き出した烈を私は足早に追いかけた。そして烈の手を捕まえる。
これから先の2人の未来を想像して、緩む顔を我慢する事なんて出来るわけがなく、ニヤニヤと笑う私に「なんやその顔」と烈は私の頬を軽くつねるのだった。