‪「洋平」

オレの名を呼びトントンと肩を叩いてきたのは、隣のデスクの同僚でもあるオレの愛しの彼女だ。

「見て、ミト」

彼女がそう言ってニコニコとしながら見せてきた電卓には『310』の数字。
オレはそれを見て思わず出そうになったため息を我慢した。
……早く仕事終わってくんねぇかな。
ここじゃため息が出そうなぐらい可愛いと思っても、抱きしめることもできやしねぇ。‬