嫉妬
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クラスメイトの牧くんと付き合ってはや2ヶ月。
周りの草木が少しずつ色を変え、空気も冷え、季節は秋に差し掛かってきていた。
本格的な受験シーズンになり、せっかく牧くんとお付き合いを開始したものの…
デートらしいデートは1度もしていない。
それに、牧くんは大学はすでに決まっているので冬まで部活を続ける事になっている。
もちろん部活は毎日あるし、私は受験勉強。
見事に絵に書いたようなすれ違い。
すれ違いというか…仕方の無い事。
が!!!
そんな私に牧くんから夢のような一言。
「明日の土曜日、部活がないんだ。息抜きも兼ねて出かけないか?」
夢にまで見た牧くんとの制服デート。
もちろん私服も見たいけど…でも、制服デートは学生の特権!!!!
もちろん午前中の授業なんて頭に入ってくるわけもない。
チラッと牧くんの方を見ると、パチっと目が合う。
そしてフッと微笑む牧くん。
……更に授業が頭に入ってこない。
帰りのホームルームが終わり、牧くんが私の席へやってくる。
「よし、行くか」
「う、うん」
私達は高校生デートの定番の街へ行くことにした。
少し肌寒い外を二人並んで歩く。
「勉強は進んでるか?」
「うーん…ボチボチかなぁ」
「ははは、頑張れよ」
牧くんの応援があればなんだってできる気がするよ。
恥ずかしく言えないけど。
「あ」
その時、牧くんが向こうから歩いてくる人物に気付き、声を出した。
私はその人物を見て思わず立ち止まってしまった。
「透…」
自分が声を出している事にその時の私は気付きもしなかった。
「あれ、牧じゃないか…と、まなみ?」
メガネをかけた高長身の彼は、花形透。
翔陽高校のバスケ部。
私の元カレ。
元々は中学校の同級生で中2から高1の半ば頃まで付き合っていた。
「知っているのか?」
牧くんが私に尋ねてくる。
「あ、うん。花形君とは中学校一緒、なんだ。」
「久しぶりだな。」
私はどちらの顔も見れない。
なんとも言えない感情だった。
別に透に未練がある訳でもない、だけど久々に会うと更に背が伸びている彼に、嫌でも心臓はバクバクする訳で…。
すると牧くんがグイっと私の肩を抱く。
え?!
突然の事で私は驚く。
牧くんこんな事する人じゃないのに…。
「翔陽も3年は全員残るんだよな。負けはしないからな。」
「……俺だって負けるつもりはない」
2人はお互いにニヤッと笑い、その場を去った。
「ま、牧くん…あのっ」
私が牧くんに話しかけたーーその時
ポツリ…ポツリ…と冷たいものが顔にあたり空を見上げると、ザァァァァっと一気に強い雨が私と牧くんに降り注いできた。
「うわ!傘ないよ!!牧くんある?」
「いや、すまない。あ、俺の家来るか?」
牧くんの家はすぐ近くで、さほど雨に濡れずにすんだ。
牧くんは持っていた鍵で玄関の鍵を解除し、ドアをあけて私を家の中へ招き入れる。
「お、お邪魔します」
グッ!!!
ゆっくりと靴を脱ぎ玄関へあがると牧くんは私の手を掴み、2階へと進む。
おそらく自分の部屋へ行くのだろう。
でも、なんでこんなに急いで…。
1つの部屋のドアをあけ、その部屋に入るーー
と同時にギュッと抱き締められた。
「え?!ま、牧くん?!」
イキナリの事で戸惑いを隠せない。
「いきなりすまない…」
私の目の前は牧くんの胸。
牧くんの表情は見えない。
「花形と付き合っていたんだな?」
「えっ…いや…」
「最初に『透』って言ったろ」
ーーー私のばか。
全然気づかなかった。
「ま、牧くん…」
「これがヤキモチというやつか」
牧くんは私を抱きしめる手を緩め、私を見つめてくる。
その表情は今まで見た事のない、少し照れたような、困ったような顔をしている。
その顔がゆっくり近づき、唇と唇が重なり合う。
「俺は思った以上にまなみを独占したいようだ。」
……だから、反則だって牧くん。
そのあと私たちがどうしたかなんて言う必要ないですよね?
周りの草木が少しずつ色を変え、空気も冷え、季節は秋に差し掛かってきていた。
本格的な受験シーズンになり、せっかく牧くんとお付き合いを開始したものの…
デートらしいデートは1度もしていない。
それに、牧くんは大学はすでに決まっているので冬まで部活を続ける事になっている。
もちろん部活は毎日あるし、私は受験勉強。
見事に絵に書いたようなすれ違い。
すれ違いというか…仕方の無い事。
が!!!
そんな私に牧くんから夢のような一言。
「明日の土曜日、部活がないんだ。息抜きも兼ねて出かけないか?」
夢にまで見た牧くんとの制服デート。
もちろん私服も見たいけど…でも、制服デートは学生の特権!!!!
もちろん午前中の授業なんて頭に入ってくるわけもない。
チラッと牧くんの方を見ると、パチっと目が合う。
そしてフッと微笑む牧くん。
……更に授業が頭に入ってこない。
帰りのホームルームが終わり、牧くんが私の席へやってくる。
「よし、行くか」
「う、うん」
私達は高校生デートの定番の街へ行くことにした。
少し肌寒い外を二人並んで歩く。
「勉強は進んでるか?」
「うーん…ボチボチかなぁ」
「ははは、頑張れよ」
牧くんの応援があればなんだってできる気がするよ。
恥ずかしく言えないけど。
「あ」
その時、牧くんが向こうから歩いてくる人物に気付き、声を出した。
私はその人物を見て思わず立ち止まってしまった。
「透…」
自分が声を出している事にその時の私は気付きもしなかった。
「あれ、牧じゃないか…と、まなみ?」
メガネをかけた高長身の彼は、花形透。
翔陽高校のバスケ部。
私の元カレ。
元々は中学校の同級生で中2から高1の半ば頃まで付き合っていた。
「知っているのか?」
牧くんが私に尋ねてくる。
「あ、うん。花形君とは中学校一緒、なんだ。」
「久しぶりだな。」
私はどちらの顔も見れない。
なんとも言えない感情だった。
別に透に未練がある訳でもない、だけど久々に会うと更に背が伸びている彼に、嫌でも心臓はバクバクする訳で…。
すると牧くんがグイっと私の肩を抱く。
え?!
突然の事で私は驚く。
牧くんこんな事する人じゃないのに…。
「翔陽も3年は全員残るんだよな。負けはしないからな。」
「……俺だって負けるつもりはない」
2人はお互いにニヤッと笑い、その場を去った。
「ま、牧くん…あのっ」
私が牧くんに話しかけたーーその時
ポツリ…ポツリ…と冷たいものが顔にあたり空を見上げると、ザァァァァっと一気に強い雨が私と牧くんに降り注いできた。
「うわ!傘ないよ!!牧くんある?」
「いや、すまない。あ、俺の家来るか?」
牧くんの家はすぐ近くで、さほど雨に濡れずにすんだ。
牧くんは持っていた鍵で玄関の鍵を解除し、ドアをあけて私を家の中へ招き入れる。
「お、お邪魔します」
グッ!!!
ゆっくりと靴を脱ぎ玄関へあがると牧くんは私の手を掴み、2階へと進む。
おそらく自分の部屋へ行くのだろう。
でも、なんでこんなに急いで…。
1つの部屋のドアをあけ、その部屋に入るーー
と同時にギュッと抱き締められた。
「え?!ま、牧くん?!」
イキナリの事で戸惑いを隠せない。
「いきなりすまない…」
私の目の前は牧くんの胸。
牧くんの表情は見えない。
「花形と付き合っていたんだな?」
「えっ…いや…」
「最初に『透』って言ったろ」
ーーー私のばか。
全然気づかなかった。
「ま、牧くん…」
「これがヤキモチというやつか」
牧くんは私を抱きしめる手を緩め、私を見つめてくる。
その表情は今まで見た事のない、少し照れたような、困ったような顔をしている。
その顔がゆっくり近づき、唇と唇が重なり合う。
「俺は思った以上にまなみを独占したいようだ。」
……だから、反則だって牧くん。
そのあと私たちがどうしたかなんて言う必要ないですよね?
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