言霊
空欄の場合は「まなみ」になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆おまけ☆
「じゃあ、また部活でな」
「はい、また……」
そう言って2人の男女はキスをした。
俺の知っている2人。
バスケ部のミッチーと俺のクラスメイトでもあり、バスケ部マネージャーでもあるまなみちゃんだ。
授業をサボりにやってきた屋上。
誰にも邪魔されたくないと思い、登った給水塔。
その行動によって俺は見てはいけないものを見てしまったのだ。
バタン、と扉の閉まる音が聞こえ、俺は給水塔を降りる。
ーーと、そこにはまだミッチーの姿があった。
しまった……出てったのはまなみちゃんだけだったのか。
「水戸……」
俺の姿を見て驚くミッチー。
そりゃそうだろうな。
まさかこんなとこに人がいるなんて思わねぇもんな。
「わ、わりぃミッチー。ちゃんと確認してから降りりゃよかったな」
「お前、見てたのか?」
「ミッチーモテモテだね」
俺は皮肉を込めて言った。
少しぐらいいいだろう?
ミッチーには彼女がいたはずだ。
それなのに他の女と……しかも、俺の片想いの相手のまなみちゃんだ。
「……」
ミッチーは黙ったままだ。
「大丈夫だって、誰にも言わねぇよ」
「…そうか」
ミッチーの為じゃねぇよ。
まなみちゃんの為だ。
「なぁ、ミッチー。まなみちゃんの事、遊びならただじゃおかねぇけど」
「……」
「遊びじゃねぇよな?」
俺はミッチーの前に立ちはだかる。
「……んなわけあるか」
「彼女と別れる気はねぇの?」
「……っ、お前には関係ねぇだろ」
「俺はまなみちゃんが好きだ」
そんな俺の言葉に、ミッチーは少しだけ目を大きくして驚く。
「これで少しは関係あるだろ?まあ、答えによってはぶん殴るけど」
「…………だよ」
「ん?」
「俺にとってはどっちも大切なんだよ」
俺から目を逸らし、顔をしかめるミッチー。
そして「ほら、殴れよ」と言って覚悟を決めたかのようにキッと俺の目を見る。
俺は思わず吹き出してしまった。
「て、てめぇ!何笑って…」
「はははは!わ、わりぃミッチー」
ミッチーは顔を赤くして怒っている。
殴るわけねぇだろ。
ホントは今すぐぶん殴ってやりてぇけど。
俺がミッチーを殴ったところでまなみちゃんを悲しませるだけだ。
それに……
「まなみちゃんの事好きなんだな、ホントに」
「……っせぇよ」
「俺たち気合うかもな?!」
俺はポンと、ミッチーの肩を軽く叩き屋上から出た。
「幸せの形ってなんなんだろうなぁ」
そう呟きながら俺は階段を降りて行った。
「じゃあ、また部活でな」
「はい、また……」
そう言って2人の男女はキスをした。
俺の知っている2人。
バスケ部のミッチーと俺のクラスメイトでもあり、バスケ部マネージャーでもあるまなみちゃんだ。
授業をサボりにやってきた屋上。
誰にも邪魔されたくないと思い、登った給水塔。
その行動によって俺は見てはいけないものを見てしまったのだ。
バタン、と扉の閉まる音が聞こえ、俺は給水塔を降りる。
ーーと、そこにはまだミッチーの姿があった。
しまった……出てったのはまなみちゃんだけだったのか。
「水戸……」
俺の姿を見て驚くミッチー。
そりゃそうだろうな。
まさかこんなとこに人がいるなんて思わねぇもんな。
「わ、わりぃミッチー。ちゃんと確認してから降りりゃよかったな」
「お前、見てたのか?」
「ミッチーモテモテだね」
俺は皮肉を込めて言った。
少しぐらいいいだろう?
ミッチーには彼女がいたはずだ。
それなのに他の女と……しかも、俺の片想いの相手のまなみちゃんだ。
「……」
ミッチーは黙ったままだ。
「大丈夫だって、誰にも言わねぇよ」
「…そうか」
ミッチーの為じゃねぇよ。
まなみちゃんの為だ。
「なぁ、ミッチー。まなみちゃんの事、遊びならただじゃおかねぇけど」
「……」
「遊びじゃねぇよな?」
俺はミッチーの前に立ちはだかる。
「……んなわけあるか」
「彼女と別れる気はねぇの?」
「……っ、お前には関係ねぇだろ」
「俺はまなみちゃんが好きだ」
そんな俺の言葉に、ミッチーは少しだけ目を大きくして驚く。
「これで少しは関係あるだろ?まあ、答えによってはぶん殴るけど」
「…………だよ」
「ん?」
「俺にとってはどっちも大切なんだよ」
俺から目を逸らし、顔をしかめるミッチー。
そして「ほら、殴れよ」と言って覚悟を決めたかのようにキッと俺の目を見る。
俺は思わず吹き出してしまった。
「て、てめぇ!何笑って…」
「はははは!わ、わりぃミッチー」
ミッチーは顔を赤くして怒っている。
殴るわけねぇだろ。
ホントは今すぐぶん殴ってやりてぇけど。
俺がミッチーを殴ったところでまなみちゃんを悲しませるだけだ。
それに……
「まなみちゃんの事好きなんだな、ホントに」
「……っせぇよ」
「俺たち気合うかもな?!」
俺はポンと、ミッチーの肩を軽く叩き屋上から出た。
「幸せの形ってなんなんだろうなぁ」
そう呟きながら俺は階段を降りて行った。
3/3ページ