写真
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「ねぇねぇ、どれにするー?」
友達からの問いに私は
「うーーーん」と唸る。
楽しかった修学旅行も終わり、今日は行事が終わったあと恒例の写真選び。
廊下の壁にカメラマンさんが撮った写真がズラっと貼られている。
写真には番号が書いてあるので、その番号を記入して購入するのだ。
私は上の端からさぁーーーっと目を通す。
(あ…)
そして、ひとつの写真の前から目が離せなくなった。
「何見てんの??」
え?!
写真の中の人物が話しかけてきた?!
いや、そんな訳ない。
でも明らかにその声は私が見ていた、写真の中の大好きな人の声だった。
慌てて後ろを振り向くと
「なんかずいぶんじっくり見てんね」
私の片思いの相手。
同じクラスの水戸洋平くん。
そしてあろうことか、水戸くんは私がじっくり見ていた視線の方に目を向ける。
ダメダメダメ!!!!
バレるって!!!!
「あ、これ俺ら写ってんじゃん。ほら、花道見てみろよ。」
「ぬ?!この天才が見切れてるじゃないか!」
バレた……。
私が見てたの絶対バレたよ。
「なぁ、金払うからこれ頼んどいてくんない?」
水戸くんは私に〝頼む〟と手を合わせてきた。
「えっ?!あ、うん、いいけど。」
「2枚、ね」
指でピースを作り、水戸くんはニヤッとする。
「?!?!」
絶対バレてるやつだよ…最悪。
恥ずかしすぎる…。
「あとさ、26番も!よろしく」
水戸くんは私の頭をポンとたたき
「たのんだぜ」
そう言って去っていった。
「26番…26番…」
私は壁に貼られているたくさんの写真の中から、お目当ての26番を探し出す。
そして、見つけた瞬間声を失うのだった。
「あ、ねぇねぇ!26番見た?!
まなみ、めっちゃかわいく写ってるよ!!」
私が友人に話しかけられている事に気付くのはしばらくたってからだった。
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