笑顔
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私は朝から上機嫌。
今すぐにでも大きな鼻歌が出そうなぐらい、
心はうきうきふわふわ。
「なんでそんな機嫌いいの?」
友人は不思議そうに私に問いかける。
「今日歯医者だから!」
私はハッキリと言い切る。
「えっ?!あんた歯医者嫌いじゃなかった??」
友人は驚いて私に詰め寄る。
「嫌いだよぉーー」
友人の頭にはハテナが飛んでいる。
けれど、私にはそんな事どうでもよかった。
廊下を歩いていると前から水戸くんと桜木くんが歩いてきた。
「まなみさん!おはようございます!」
相変わらず桜木くんは見た目と違って
礼儀正しい。
「おはよ、桜木くん!水戸くん!!」
「はよ。あ、まなみちゃん今日だろ?」
水戸くんが私に声をかけてくる。
「うんっ!!」
「帰り迎えに行くわ」
「了解っ」
「じゃあ放課後な」
水戸くんは私の頭をポンと軽く叩いて去っていった。
…ダメだって。
そんな事されたら今日一日中ニヤニヤが止まらなくなっちゃうじゃん。
「そーゆーことか」
友人には何もかもお見通し。
「なあ、洋平今日なんなんだ?」
「秘密ーーー」
早く放課後にならないかなぁ、なんて思っていたら案の定授業なんてまったく頭に入ってこなかった。
その代わり、今日は水戸くんと何を話そう、
またたくさん笑ってくれるかな。
そんな事ばかりで頭の中はいっぱいだった。
「まなみちゃん」
放課後水戸くんが私の教室にやってきた。
「水戸くんっ!」
私はいそいそと帰り支度をして廊下へ出た。
ウキウキを抑えながら。
こうやって2人で歯医者に向かうのはもう
4回目だ。
私にとって大嫌いな歯医者は、いつの間にか
楽しみな日になっていた。
私が水戸くんへの気持ちを自覚するのに時間はかからなかった。
簡単に奪っちゃうんだもんなぁ、私の心。
今日先に診察に呼ばれたのは私だった。
痛い治療も、終わったら水戸くんがいると思ったらいつも頑張れた。
「今日で終わりだよ」
治療後にいつもなら飛び跳ねるぐらい嬉しい
先生の言葉。
だけど…今回ばかりは素直に喜べない。
そっか…そうだよね、終わるって事忘れてた。
私は抜け殻のように待合室へ戻った。
そして治療中の水戸くんが終わるのを待った。
「まなみちゃーーーん??」
私の目の前で手をヒラヒラしている水戸くんにハッと気付く。
「水戸くん!!!終わったの?」
「おう、あ、俺今日で終わりだって」
「あ、私も…」
2人は歯医者から出る。
「まなみちゃん?どうしたんだ?さっきからぼーっとして。」
水戸くんは不思議そうに私を見る。
「えっ…いや、なんでもない…」
「ふぅん?」
それから私たちは近くの公園に来た。
一緒に歯医者に行き始めてから、自然に寄り道するようになった公園だ。
水戸くんは「はい」と、ベンチに座っている私に自販機で買ったココアを手渡してくれた。
「だいぶ寒くなってきたよなー」
「そうだね…」
私は手渡されたココアを眺めながら力無く応える。
「まなみちゃーん?」
水戸くんは私の目の前に立って顔をのぞく。
「えっ?!あ、ごめ…」
「そんなに寂しい?もう2人で会えなくなるのは」ニヤッとしながら水戸くんは言う。
「うん…」
「えっ」
あれ、、、
私今『うん』って声に出た?!
嘘でしょ?!?!やば!!!
「えっ?!あっ?!いや!その…」
私は慌てたが、、、意を決して「寂しい」
と小さくつぶやいた。
だってホントの事だもん。
ぎゅっーーー
水戸くんは座っている私を優しく抱きしめた。
私は驚いて声も出ない。
「っとにかわいいなぁ、まなみちゃんは」
「えっ?!み、水戸くん!!??」
「俺さ、こんななりだし、まなみちゃんは俺のことなんて眼中にねーんだろうなって思ってたんだけど…」
すっと抱きしめてる手をゆるめて水戸くんはまっすぐに私を見た。
「そーでもねぇって思っていいわけ?」
私は顔を真っ赤にしてうんうん!と首をたてにふって、立ち上がり
ぎゅっと自分から水戸くんに抱きついた。
「水戸くん、好き!大好き!!」
「やっぱりずりぃやまなみちゃんは。
先に言うなよな。」
水戸くんはいつもの優しい笑みを浮かべて、
私をぎゅっと抱きしめ直した。
「まなみちゃん、好きだぜ。
好きすぎてやべぇくらい。」
耳元で聞く水戸くんの声はいままで聞いたことない声で、ドキドキが止まらなくて、でも心地よくて。。。
「大嫌いな歯医者頑張ったかいがあったな?」
水戸くんはいたずらっぽく笑う。
「いじわる。」
私はその通りだと思いながらも、くやしくて素直にうん、とは言わなかった。
水戸くんはそんな私の気持ちなんてお見通しかのようにニコッと笑う。
そして私の心臓はまたうるさく音を立てる。
この先私の心臓はもつのだろうか…
けれど、この先もずっとずっとこの人の笑顔を見ていきたい、その気持ちはだけは絶対に譲れない。
今すぐにでも大きな鼻歌が出そうなぐらい、
心はうきうきふわふわ。
「なんでそんな機嫌いいの?」
友人は不思議そうに私に問いかける。
「今日歯医者だから!」
私はハッキリと言い切る。
「えっ?!あんた歯医者嫌いじゃなかった??」
友人は驚いて私に詰め寄る。
「嫌いだよぉーー」
友人の頭にはハテナが飛んでいる。
けれど、私にはそんな事どうでもよかった。
廊下を歩いていると前から水戸くんと桜木くんが歩いてきた。
「まなみさん!おはようございます!」
相変わらず桜木くんは見た目と違って
礼儀正しい。
「おはよ、桜木くん!水戸くん!!」
「はよ。あ、まなみちゃん今日だろ?」
水戸くんが私に声をかけてくる。
「うんっ!!」
「帰り迎えに行くわ」
「了解っ」
「じゃあ放課後な」
水戸くんは私の頭をポンと軽く叩いて去っていった。
…ダメだって。
そんな事されたら今日一日中ニヤニヤが止まらなくなっちゃうじゃん。
「そーゆーことか」
友人には何もかもお見通し。
「なあ、洋平今日なんなんだ?」
「秘密ーーー」
早く放課後にならないかなぁ、なんて思っていたら案の定授業なんてまったく頭に入ってこなかった。
その代わり、今日は水戸くんと何を話そう、
またたくさん笑ってくれるかな。
そんな事ばかりで頭の中はいっぱいだった。
「まなみちゃん」
放課後水戸くんが私の教室にやってきた。
「水戸くんっ!」
私はいそいそと帰り支度をして廊下へ出た。
ウキウキを抑えながら。
こうやって2人で歯医者に向かうのはもう
4回目だ。
私にとって大嫌いな歯医者は、いつの間にか
楽しみな日になっていた。
私が水戸くんへの気持ちを自覚するのに時間はかからなかった。
簡単に奪っちゃうんだもんなぁ、私の心。
今日先に診察に呼ばれたのは私だった。
痛い治療も、終わったら水戸くんがいると思ったらいつも頑張れた。
「今日で終わりだよ」
治療後にいつもなら飛び跳ねるぐらい嬉しい
先生の言葉。
だけど…今回ばかりは素直に喜べない。
そっか…そうだよね、終わるって事忘れてた。
私は抜け殻のように待合室へ戻った。
そして治療中の水戸くんが終わるのを待った。
「まなみちゃーーーん??」
私の目の前で手をヒラヒラしている水戸くんにハッと気付く。
「水戸くん!!!終わったの?」
「おう、あ、俺今日で終わりだって」
「あ、私も…」
2人は歯医者から出る。
「まなみちゃん?どうしたんだ?さっきからぼーっとして。」
水戸くんは不思議そうに私を見る。
「えっ…いや、なんでもない…」
「ふぅん?」
それから私たちは近くの公園に来た。
一緒に歯医者に行き始めてから、自然に寄り道するようになった公園だ。
水戸くんは「はい」と、ベンチに座っている私に自販機で買ったココアを手渡してくれた。
「だいぶ寒くなってきたよなー」
「そうだね…」
私は手渡されたココアを眺めながら力無く応える。
「まなみちゃーん?」
水戸くんは私の目の前に立って顔をのぞく。
「えっ?!あ、ごめ…」
「そんなに寂しい?もう2人で会えなくなるのは」ニヤッとしながら水戸くんは言う。
「うん…」
「えっ」
あれ、、、
私今『うん』って声に出た?!
嘘でしょ?!?!やば!!!
「えっ?!あっ?!いや!その…」
私は慌てたが、、、意を決して「寂しい」
と小さくつぶやいた。
だってホントの事だもん。
ぎゅっーーー
水戸くんは座っている私を優しく抱きしめた。
私は驚いて声も出ない。
「っとにかわいいなぁ、まなみちゃんは」
「えっ?!み、水戸くん!!??」
「俺さ、こんななりだし、まなみちゃんは俺のことなんて眼中にねーんだろうなって思ってたんだけど…」
すっと抱きしめてる手をゆるめて水戸くんはまっすぐに私を見た。
「そーでもねぇって思っていいわけ?」
私は顔を真っ赤にしてうんうん!と首をたてにふって、立ち上がり
ぎゅっと自分から水戸くんに抱きついた。
「水戸くん、好き!大好き!!」
「やっぱりずりぃやまなみちゃんは。
先に言うなよな。」
水戸くんはいつもの優しい笑みを浮かべて、
私をぎゅっと抱きしめ直した。
「まなみちゃん、好きだぜ。
好きすぎてやべぇくらい。」
耳元で聞く水戸くんの声はいままで聞いたことない声で、ドキドキが止まらなくて、でも心地よくて。。。
「大嫌いな歯医者頑張ったかいがあったな?」
水戸くんはいたずらっぽく笑う。
「いじわる。」
私はその通りだと思いながらも、くやしくて素直にうん、とは言わなかった。
水戸くんはそんな私の気持ちなんてお見通しかのようにニコッと笑う。
そして私の心臓はまたうるさく音を立てる。
この先私の心臓はもつのだろうか…
けれど、この先もずっとずっとこの人の笑顔を見ていきたい、その気持ちはだけは絶対に譲れない。
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