笑顔
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キュイーーーーん
ゴリゴリゴリ…
ある程度の物心をついた人間なら誰しもが聞いたことのある、嫌な音が響く。
こ、怖すぎ……
ここはとある歯医者の待合室。
私は順番を待っている。ガチガチで。
別に怖いとかじゃない。ただちょっと苦手なだけ。そう、怖いとかじゃない。
ウィーン
と、そこに自動ドアがあいて
「あれ」
と声をかけられた。
「あ、水戸…くん」
やってきたのは湘北高校桜木軍団の一員の
水戸洋平。
「まなみちゃんも?部活は?」
「部活は今日休ませてもらった」
私は湘北バスケ部のマネージャーをやっている。
「そっか」
水戸くんは私の隣に座った。
(うぅわぁぁぁ…どうしよう…)
水戸くんはバスケ部である桜木くんを見る為によく部活を覗きに来る。
だけど、私は晴子ちゃん達とは違ってそんなに桜木軍団と話はしない。
だって…ヤンキー怖いし。
自分とは住む世界が違うと思っている。
「まなみちゃんさ」
ビクッ!!「は、はい?!」
自分でもハッキリわかるぐらい声が裏返る。
水戸くんはクックックと笑う。
「なんにもしねぇって」
しまいには肩をふるふる震わせて笑ってる。
「そっ、そんなに笑わなくても…」
「あ、それとも治療にビビってんの?」
ぎくっ。
「えっ…そんなこと…なくもない。かも。しれないけども。」
私は高校生にもなって歯医者が怖いなど、
恥ずかしくなり真っ赤になってしどろもどろになってしまう。
いや、別に怖くないし。
ちょっと苦手なだけだし。
「どんだけ可愛いんだよ」
水戸くんはまたプッと吹き出して笑い出した。
えっ?!可愛い?!
すると診察室のドアが開き、「水戸さーん」
先に呼ばれたのは水戸くんだった。
「んじゃ、お先に」
(えぇー、水戸くん可愛いとか言うタイプなのぉ?!?!)
てか…
あんな風に笑うんだ。
どこにでもいるフツーの男子じゃん。
いつも桜木軍団とはゲラゲラ笑ってるのは
よく見るけど。
あんな柔らかい笑顔初めて見た…かも。
治療中もさっきの水戸くんの笑顔が頭から離れなかった。
けど…
痛いもんは痛いよぉぉぉぉ!!!
私は半べそをかきながら待合室に戻った。
するとーーー
「おっ、終わった?」
「え、水戸くん?!」
水戸くんは私の治療が終わるまで、待合室で待っていたのだった。
私の心は少しざわつく。
会計に呼ばれるまで私たちはまた隣同士で座った。
と、水戸くんが私の顔を覗き込んできた。
そしてブッと吹き出す。
「半べそじゃねーかよ」
「?!?!」
またまた水戸くんは肩を震わせて、しまいには目に涙をためて笑っている。
「水戸くんてよく笑うんだね。」
私は思わず思った事をそのまま口にした。
「え?そぉ?」
水戸くんはまだクスクス笑っている。
「わっ、笑いすぎ!!!」
そして会計に呼ばれた私は席を立つ。
すると、次の日程を決める時に水戸くんが近づいてきた。
「次、俺この日。まなみちゃんもこの日な?」
ニヤッとしながらカレンダーを指さす。
「えっ?!ちょっ…」
「お姉さん次この日ね。」
私が慌てているうちに半ば強引に次の治療日は決められてしまった。
強引な人だなと思いながらも、近い距離に少しドキドキしていた。
歯医者から出ると辺りはもう暗くなっていた。
「送ってくよ。」
「えっ?あ、ありがとう。」
私は水戸くんの申し出を素直にうけた。
あんなに苦手で怖いと思ってた人と一緒に帰るなんて。
1時間前の私なら考えられなかった事だ。
でも、あの笑顔をまた見たいなと思ったから。
私たちはなんて事ない、他愛のない話をしながら歩く。
主に桜木くんのバカ話が多くて、私はクスクス笑ってしまう。
「ちょっとは俺に対する警戒心とれた??」
「えっ?!?!」
心の中読まれた?!?!
「ははっ、そらそーだよな俺らいい噂は
ねーだろうしな!」
水戸くんはちょっと困ったような顔をして笑った。
ホントによく笑ってくれるなぁ。
「いや、あのねっ…」
私は少ししどろもどろになりながら話す。
「ん?」
水戸くんは優しい声で聞いてくれる。
「また次の予約の時楽しみにしてるね。」
「え?!」
水戸くんは目を丸くして驚いている。
「水戸くんと話すの楽しかったし、
もっと色々知りたい。水戸くんの事。」
自然に出た言葉だった。
これが私の本音。
もっと色んな表情の水戸くんを見てみたい。
すると水戸くんは「はぁ~」と頭をかかえた。
「どーしたの?!」
私なんか悪い事言った?!
どどどどうしよう。私が慌てていると
「まなみちゃんはずりぃーな」
あの優しい笑顔で水戸くんは言った。
うわ…心臓やば…
「ずるい??なに??どゆこと??」
私の疑問に水戸くんは答えてはくれなかった。
だけど、それよりも私は自分の心臓の音が
水戸くんに聞こえないだろうかとバカな心配をしていた。
それぐらい心臓がうるさくドキドキしていたから。
ゴリゴリゴリ…
ある程度の物心をついた人間なら誰しもが聞いたことのある、嫌な音が響く。
こ、怖すぎ……
ここはとある歯医者の待合室。
私は順番を待っている。ガチガチで。
別に怖いとかじゃない。ただちょっと苦手なだけ。そう、怖いとかじゃない。
ウィーン
と、そこに自動ドアがあいて
「あれ」
と声をかけられた。
「あ、水戸…くん」
やってきたのは湘北高校桜木軍団の一員の
水戸洋平。
「まなみちゃんも?部活は?」
「部活は今日休ませてもらった」
私は湘北バスケ部のマネージャーをやっている。
「そっか」
水戸くんは私の隣に座った。
(うぅわぁぁぁ…どうしよう…)
水戸くんはバスケ部である桜木くんを見る為によく部活を覗きに来る。
だけど、私は晴子ちゃん達とは違ってそんなに桜木軍団と話はしない。
だって…ヤンキー怖いし。
自分とは住む世界が違うと思っている。
「まなみちゃんさ」
ビクッ!!「は、はい?!」
自分でもハッキリわかるぐらい声が裏返る。
水戸くんはクックックと笑う。
「なんにもしねぇって」
しまいには肩をふるふる震わせて笑ってる。
「そっ、そんなに笑わなくても…」
「あ、それとも治療にビビってんの?」
ぎくっ。
「えっ…そんなこと…なくもない。かも。しれないけども。」
私は高校生にもなって歯医者が怖いなど、
恥ずかしくなり真っ赤になってしどろもどろになってしまう。
いや、別に怖くないし。
ちょっと苦手なだけだし。
「どんだけ可愛いんだよ」
水戸くんはまたプッと吹き出して笑い出した。
えっ?!可愛い?!
すると診察室のドアが開き、「水戸さーん」
先に呼ばれたのは水戸くんだった。
「んじゃ、お先に」
(えぇー、水戸くん可愛いとか言うタイプなのぉ?!?!)
てか…
あんな風に笑うんだ。
どこにでもいるフツーの男子じゃん。
いつも桜木軍団とはゲラゲラ笑ってるのは
よく見るけど。
あんな柔らかい笑顔初めて見た…かも。
治療中もさっきの水戸くんの笑顔が頭から離れなかった。
けど…
痛いもんは痛いよぉぉぉぉ!!!
私は半べそをかきながら待合室に戻った。
するとーーー
「おっ、終わった?」
「え、水戸くん?!」
水戸くんは私の治療が終わるまで、待合室で待っていたのだった。
私の心は少しざわつく。
会計に呼ばれるまで私たちはまた隣同士で座った。
と、水戸くんが私の顔を覗き込んできた。
そしてブッと吹き出す。
「半べそじゃねーかよ」
「?!?!」
またまた水戸くんは肩を震わせて、しまいには目に涙をためて笑っている。
「水戸くんてよく笑うんだね。」
私は思わず思った事をそのまま口にした。
「え?そぉ?」
水戸くんはまだクスクス笑っている。
「わっ、笑いすぎ!!!」
そして会計に呼ばれた私は席を立つ。
すると、次の日程を決める時に水戸くんが近づいてきた。
「次、俺この日。まなみちゃんもこの日な?」
ニヤッとしながらカレンダーを指さす。
「えっ?!ちょっ…」
「お姉さん次この日ね。」
私が慌てているうちに半ば強引に次の治療日は決められてしまった。
強引な人だなと思いながらも、近い距離に少しドキドキしていた。
歯医者から出ると辺りはもう暗くなっていた。
「送ってくよ。」
「えっ?あ、ありがとう。」
私は水戸くんの申し出を素直にうけた。
あんなに苦手で怖いと思ってた人と一緒に帰るなんて。
1時間前の私なら考えられなかった事だ。
でも、あの笑顔をまた見たいなと思ったから。
私たちはなんて事ない、他愛のない話をしながら歩く。
主に桜木くんのバカ話が多くて、私はクスクス笑ってしまう。
「ちょっとは俺に対する警戒心とれた??」
「えっ?!?!」
心の中読まれた?!?!
「ははっ、そらそーだよな俺らいい噂は
ねーだろうしな!」
水戸くんはちょっと困ったような顔をして笑った。
ホントによく笑ってくれるなぁ。
「いや、あのねっ…」
私は少ししどろもどろになりながら話す。
「ん?」
水戸くんは優しい声で聞いてくれる。
「また次の予約の時楽しみにしてるね。」
「え?!」
水戸くんは目を丸くして驚いている。
「水戸くんと話すの楽しかったし、
もっと色々知りたい。水戸くんの事。」
自然に出た言葉だった。
これが私の本音。
もっと色んな表情の水戸くんを見てみたい。
すると水戸くんは「はぁ~」と頭をかかえた。
「どーしたの?!」
私なんか悪い事言った?!
どどどどうしよう。私が慌てていると
「まなみちゃんはずりぃーな」
あの優しい笑顔で水戸くんは言った。
うわ…心臓やば…
「ずるい??なに??どゆこと??」
私の疑問に水戸くんは答えてはくれなかった。
だけど、それよりも私は自分の心臓の音が
水戸くんに聞こえないだろうかとバカな心配をしていた。
それぐらい心臓がうるさくドキドキしていたから。
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